患者のみなさまへ・ご紹介いただく先生方へ
診療疾患
各専門診療科の診療対象疾患や診療体制によって出来る限り臨機応変に対応するようにしています。次のような疾患を主に診療しています。
診断が確定していない疾患 | 発熱、腹痛、めまい、頭痛、体重減少 総合診療科の専門外来として、「不明熱・不明炎症」外来を開始いたします。 「原因がはっきりしない発熱や原因がはっきりしない炎症所見の上昇が1週間以上持続している」患者さんを診療いたします。 地域医療連携室にお電話をいただき、「不明熱・不明炎症」の患者さんの紹介であることをお伝えください。総合診療科の当番医が直接対応し、受診日を決めさせていただきます。 |
---|---|
複数の臓器疾患、 複数の専門診療科にまたがる疾患 |
腎不全合併肺炎、糖尿病合併足壊疽など |
一般内科疾患 | 肺炎、重症感染症、慢性閉塞性肺疾患、脳卒中、心不全(軽度〜中等度)、貧血、喘息、消化性潰瘍、腎不全(軽度〜中等度)、糖尿病合併症、髄膜炎、ウイルス感染症など |
生活習慣病 | 高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満など |
外来診療
他の医療機関から総合診療科へ紹介された方を診療します。必要に応じて専門外来への院内紹介あるいは、近隣の医院への逆紹介を行っており、基本的には総合診療科としての外来再診は行っていません。
紹介患者初診外来スケジュールは、こちらをご覧ください。
診療実績
診療実績、クリニカル・インディケーター
- 新来外来患者数
振り分け外来ではない。完全紹介外来予約制開始以降の新来外来患者数は428名、外来での協診患者数は127名であった。他科からの外来コンサルテーションは、256件であった。 - 入院患者数、治療成績(表1、表2、図1)
表1、表2、図1にこれまでの診療実績を示します。
平成26年の入院患者366人の平均年齢は66.6歳(男女比は168対198)、平均在院日数は20.4日でした。他科からの入院患者コンサルテーションは、814件でした。
入院患者さんの6割が自宅退院しました。他病院への転院割合は2割で、昨年に比して増加しました。転院については、周辺の地域病院との連携と患者家族との相互理解を深めながら実施しています。当センターの総合相談室を通じて十分な話し合いができるように配慮しています。
表1 入院患者数、転帰、入院経路の推移
西暦 | 入院総患者数 (人) |
年齢 (歳) |
平均在院日数 (日) |
転帰 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
死亡 (人) |
剖検 (人) |
自宅退院 (人) |
転院 (人) |
転科 (人) |
||||
2004 | 208(男148:女60) | 64.1±16.5(15-90) | 26.5±27.0(4-281) | 11(5.3%) | 5(45.5%) | 142(68.3%) | 44(21.2%) | 11(5.3%) |
2005 | 232(男164:女68) | 65.7±14.6(19-95) | 23.9±26.0(1-232) | 8(3.0%) | 5(62.5%) | 152(65.5%) | 48(20.7%) | 23(9.9%) |
2006 | 275(男201:女74) | 66.2±15.8(16-94) | 21.3±17.5(1-148) | 13(4.7%) | 2(15.4%) | 189(68.7%) | 58(21.1%) | 15(5.5%) |
2007 | 288(男214:女74) | 67.8±15.2(16-95) | 21.3±15.9(1-122) | 18(6.3%) | 4(22.2%) | 193(67.0%) | 53(18.4%) | 24(8.3%) |
2008 | 297(男216:女81) | 66.3±15.6(18-93) | 21.1±17.3(2-120) | 17(5.7%) | 6(35.3%) | 214(72.1%) | 50(16.8%) | 16(5.4%) |
2009 | 310(男218:女92) | 67.2±16.0(16-94) | 21.6±25.8(2-228) | 15(4.8%) | 3(20.0%) | 226(72.9%) | 51(16.5%) | 18(5.9%) |
2010 | 313(男200:女113) | 64.7±17.6(15-97) | 22.6±19.9(2-114) | 18(5.4%) | 9(50.0%) | 231(74.0%) | 55(17.6%) | 9(2.9%) |
2011 | 364(男219:女145) | 66.0±16.4(15-97) | 19.9±15.8(1-95) | 14(3.8%) | 5(35.7%) | 284(78.0%) | 52(14.3%) | 14(3.8%) |
2012 | 389(男217:女172) | 66.5±17.1(15-97) | 18.0±15.6(1-95) | 14(3.8%) | 4(28.5%) | 273(70.2%) | 84(21.6%) | 18(4.6%) |
2013 | 434(男244:女190) | 71.9±17.2(16-98) | 19.1±15.6(1-140) | 27(6.0%) | 12(41.3%) | 281(64.7%) | 91(20.9%) | 23(5.1%) |
2014 | 366(男168:女198) | 66.6±17.2(16-93) | 20.4±23.2(2-245) | 20(5.5%) | 5(25.0%) | 229(62.6%) | 90(24.6%) | 27(7.4%) |
2015 | 288(男143:女145) | 65.3±18.9(15-93) | 22.6±33.2(2-367) | 16(5.6%) | 6(37.5%) | 190(66.0%) | 53(18.4%) | 29(10.1%) |
2016 | 355(男192:女163) | 65.6±18.7(17-95) | 22.4±21.4(1-141) | 28(7.9%) | 3(10.7%) | 229(64.5%) | 69(19.4%) | 29(8.2%) |
2017 | 356(男187:女169) | 66.6±18.0(15-93) | 21.9±22.3(1-162) | 24(6.7%) | 6(25.0%) | 222(62.2%) | 88(24.6%) | 23(6.4%) |
2018 | 345(男180:女165) | 66.7±19.2(15-97) | 18.4±18.9(1-148) | 23(6.7%) | 6(26.1%) | 212(61.4%) | 86(24.9%) | 24(7.0%) |
2019 | 401(男236:女165) | 69.7±18.1(15-100) | 20.0±6.45(1-207) | 21(5.2%) | 6(26.1%) | 219(54.6%) | 146(36.4%) | 15(3.7%) |
2020 | 424(男256:女168) | 68.1±18.3(16-100) | 16.2±18.0(1-142) | 14(3.3%) | 3(21.4%) | 250(59.0%) | 126(29.7%) | 34(8.0%) |
2021 | 543(男322:女221) | 65.0±19.3(15-99) | 16.2±16.5 (1-144) | 37 (6.8%) | 3 (8.1) | 335 (61.7%) | 143 (26.3%) | 28 (5.2%) |
2022 | 503(男302:女201) | 71.1±17.3(17-100) | 17.6±18.6 (1-140) | 31 (6.2%) | 5 (16.1) | 265 (52.6%) | 178 (35.3%) | 29 (5.8%) |
2020年の入院患者424人の平均年齢は68.1歳(男女比は256対168)、平均在院日数は16.2日だった。転帰は、59.0%が自宅退院し、他病院への転院が29.7%であった。
表2 ICD-10からみた3大疾患(3大疾患)
西暦 | ICD分類 人(%) | 合計 | |||
---|---|---|---|---|---|
2012年 | 1 脳卒中 | 2 敗血症 | 3 肺炎 | 4 その他 | |
101(30.0%) | 29(7.5%) | 27(6.9%) | 259(66.5%) | 389(100%) | |
2013年 | 1 脳卒中 | 2 肺炎 | 3 敗血症 | 4 その他 | |
105(24.2%) | 48(16.8%) | 39(9.0%) | 286(65.9%) | 434(100%) | |
2014年 | 1 脳卒中 | 2 肺炎 | 3 敗血症 | 4 その他 | |
62(16.9%) | 56(15.3%) | 34(9.3%) | 214(58.5%) | 366(100%) | |
2015年 | 1 敗血症 | 2 肺炎 | 3 脳卒中 | 4 その他 | |
46(15.9%) | 41(14.2%) | 21(7.3%) | 180(62.5%) | 288(100%) | |
2016年 | 1 肺炎 | 2 敗血症 | 3 髄膜炎 | 4 その他 | |
61(17.1%) | 33(9.3%) | 25(7.0%) | 236(66.5%) | 355(100%) | |
2017年 | 1 敗血症 | 2 肺炎 | 3 髄膜炎 | 4 その他 | |
36(10.1%) | 29(8.1%) | 12(3.4%) | 280(66.5%) | 357(100%) | |
2018年 | 1 敗血症 | 2 肺炎 | 3 脳卒中 | 4 その他 | |
41(11.9%) | 37(10.7%) | 13(3.8%) | 254(73.6%) | 345(100%) | |
2019年 | 1 肺炎 | 2 敗血症 | 3 尿路結石 | 4 その他 | |
55(13.7%) | 48(12.0%) | 18(4.5%) | 280(69.8%) | 401(100%) | |
2020年 | 1 肺炎 | 2 COVID-19 | 3 敗血症 | 4 その他 | |
68(16.0%) | 54(12.7%) | 29(6.8%) | 273(64.3%) | 424(100%) | |
2021年 | 1 COVID-19 | 2 肺炎 | 3 敗血症 | 4 その他 | |
186 (34.3%) | 45 (8.3%) | 37 (6.8%) | 275 (50.6%) | 543 (100.0%) | |
2022年 | 1 COVID-19 | 2 敗血症 | 3 肺炎 | 4 その他 | |
83 (16.5%) | 49 (9.7%) | 44 (8.7%) | 327 (65.0%) | 503 (100.0%) |
ICD-10からみた3大疾患は、肺炎、COVID-19、敗血症で、感染症の割合が増えた。
図1 MDC分類でみた患者数の推移 MDC分類でみた患者数の推移
表3 DPCコードのMDCでみたジニ係数とハーシュマン・ハーフィンダール指数
DPCコードのMDCでみた平準度を示すジニ係数とハーシュマン・ハーフィンダール指数を表3に示す。どちらの指数も低値であることから、総合診療科の対象疾患が多様であることを示していた。
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