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[大学] マウス出生仔の脳に対する分娩様式(帝王切開、自然分娩)の影響

研究情報

今回、分子病態治療研究センター・細胞生物研究部の客員教授 池田啓子らは、分娩様式の違いが出生仔の脳にどのような影響を及ぼすかについて、野生型マウスを用いて解析しました。

①出生直後の短期的影響として、神経細胞の興奮性や神経伝達物質量に違いがあること、
②長期的影響として(成体になった時)、行動様式に違いがあること、を示しました。

また、ある遺伝子欠損マウスでは分娩様式の違いが呼吸活動開始の有無に影響すること(自然分娩では開始するが帝王切開では開始しない)を示しました。

出生時、ほ乳動物では自立的生存のための神経回路への素早い切り替えがおこります。

今回の結果は、マウスでは自然分娩という刺激(産道を通る)が、出生時とその後の神経系の機能構築に影響があることを示しています。
今後は分娩刺激の「分子的実体」を探ります。