医学部 School of Medicine

医学部

School of Medicine

学生VOICE

医学部2年

水上 雄太

水上 雄太 さん

栃木県立
宇都宮高等学校 出身

コロナ禍で心強かったラウンジ仲間と先輩

私たち49期生の入学は2020年4月、新型コロナウイルスの感染が広がり最初の緊急事態宣言が出される直前でした。授業は全面中止となり、帰省してオンラインで授業に取り組みました。6月下旬にキャンパスに戻ってからは、授業も次第に正常化しました。先輩の話によれば、先生方は例年にも増して丁寧な指導をしてくれたようです。
そうした状況にあって身近で頼りになったのは、BBSの先輩とラウンジ仲間の存在でした。BBSは1年生の学生生活をサポートしてくれる先輩達です。試験期間は特に頻繁に1年生のラウンジに来て、私たちに声をかけてくれました。そしてラウンジの仲間とは、授業の理解を助け合いました。高校で物理を選択した私は、医学を学ぶ下地となる生物科目の知識に欠けていました。しかし、すぐそばに生物を学んできた同級生がいて勉強の手助けをしてくれたおかげで、「基礎医学」を理解する基盤を作ることができました。

膨大な知識量に対し、気持ちを新たにする

12楽器に始まった実習は、体力が問われました。なかでも解剖学の実習は、ほぼ半日間立ち通しです。実習を終えて寮に帰り夕食と風呂を済ませると22時過ぎ。それから日中の解剖を振り返りつつ、予習をして次の解剖を迎えることが数日続きました。デジタルツールと教科書で予習していても、立体的な臓器の位置、神経や血管の走向をご献体ですぐに確認するのは至難の業です。先生の指導を受けて予習で得た知識と実際の体内とを結びつけて理解しながら、人体の複雑さを実感しました。医学の学修は、高校までのは比べものにならないくらい学ぶべきことがたくさんあります。まだ目の前のことに手一杯な今は、それら多くの知識を身に付けて国家試験を通った先輩医師の努力と学修力に驚き、身が引き締まる思いです。同時に2年次の2学期に始まる「基礎臨床系統講義」に向けて、「基礎医学」を理解する完成度を高めようと、学びへのモチベーションが高まっています。

医学部5年

山根 尚真

山根 尚真 さん

鳥取県
鳥取西高等学校 出身

医学生と医師との距離を実感する

4年次は附属病院でのBSLに取り組み、1年をかけて内科系の診療科をまわりました。各診療科では外来診察を見学したほか、入院する患者さんを一人担当し、主治医の先生とベッドサイドに立って会話もします。また医師や看護師が病状の確認や治療方針の検討を行うカンファレンスに参加しました。病院内にいる間は終始、教室での講義や実習にはなかった緊張感を体験しました。病院に対する向き合い方も、講義とBSLではまったく異なります。実際の医療の現場では、あらゆることについて患者さんを中心に考えます。治療法の選択も単に病気を治すということだけではなく、家族の考えや退院後の生活など患者さんの背景や今後に最大限配慮します。その様子を目の当たりにし、3年次までに学んだ病気や治療法はあくまでも知識であることと、医師はその専門知識を医療としてどのように活用するかが問われることを実感しました。

BSLの経験で、学びへの意欲を高める

なかでも総合診療内科の経験は、学びへの意欲を改めて奮い立たせてくれました。そもそも附属病院には、難治療や症例数の少ない病気の患者さんがやって来ます。それでも専門治療内科であれば、例えば消化器内科であれば消化器官、呼吸器内科であれば呼吸器官に病気がある患者さんに対応します。しかし総合診療内科には、複数の病気にかかっていたり、苦痛の原因が特定できなかったりする患者さんが訪れます。救急にも対応し、広範な知識と技術を総動員して患者さんに向き合う医療は、講義や教科書を理解しただけでは全然足りておらず、まだ多くを学ばなければいけないことを私に教えてくれました。
こうしたBSLでの経験や、努力を怠らず向上心を発揮し続ける仲間たちに刺激され、とかく波が出がちな学びへのモチベーションが保たれています。5年時に取り組む外科系の実習にも、自分を高めるための有意義な学びにしたいという意欲を抱いています。

医学部6年

林 慶子

林 慶子 さん

愛知県立
明和高等学校 出身

BSLで描いた患者さんと病気のストーリー

4・5年次のBSLで実感したのは、教科書はあくまでも学生向け、ということでした。BSLで患者さんに接し、実際に医療を提供するためには、教科書に書かれた知識量では圧倒的に足りないことがわかりました。例えば薬について教科書には、どの病気にどのような薬効を発揮するかなどが書かれています。しかし治療に必要なのは異なる症状に適した薬の選択であり、投与するタイミングや量です。また、ある病気の治療法に手術があることは教科書で学べても、特定の患者さんに手術をするかしないかの判断基準はわかりません。BSLが始まった当初は、並行して基礎的な知識を定着させるために1年~3年次の教科書を開き、振り返りの学修をしていました。しかしその点に気づいてからは、病棟で出合う病気に集中するよう学び方を変えました。教科書に沿って広く浅く学ぶことは国家試験対策として疎かにできませんが、BSLで一人の患者さんと病気のストーリーを思い描くようにした結果、症例数は少なくとも、各診療科についての理解を深めることができました。

教科書を離れ、カルテや論文を読み解く

BSLの取り組み方を変えてからは、それまで以上に患者さんのカルテや病気ごとのガイドライン、英語の論文に目を通すようになりました。英語の論文を理解することは、診察科ごとに提出するレポートを作成するためにも必要です。自治医大は、学生寮の個室からも海外の論文にアクセスできます。適切な論文を検索して探し、じっくり読みこんで理解することを、大学のネットワーク環境の中で完結できるのは本当に助かりました。
6年次はフリーコース・ステューデントドクター(FCSD)制度を活用し、在宅緩和ケアを中心とした実習とともに、義務年限中の地域医療で求められるであろう検査などの手技を学ぶ計画です。その間に英語で症例報告を書けるようになるという目標も立てました。残り1年の学生生活を、今しかできない目の前のことに集中したいと考えています。

医学部6年

山口 良太

山口 良太 さん

大阪府
清教学園高等学校 出身

より深い学びを目指して
学修の時間と場を増やす

6年次は春から秋までの半年間、フリーコース・ステューデントドクター(FCSD)制度により実習や講習に取り組みます。学生自身で教育プログラムを設計できるFCSDは、5年次を修了する時点で医師国家試験に合格する知識レベルを大学に認められた学生が活用できる制度です。2年次にこの制度を知った私はぜひその対象になろうと思いたち、自習時間を増やし、4年次からは関東地方で医学生が集まる勉強会にも参加するようになりました。険しい道のりでしたが、自分の知らない知識を学ぶ楽しさを知ることができました。たとえFCSDという目標に届かなかったとしても、その経験は大変意義深いものであったと感じています。
さらに、この制度をより有効に活用するため、卒業後の義務年限や初期研修への不安を解消すること、そして、自分の関心のある分野をより深く学ぶという点を重視した計画も立てました。関心のある分野は、義務年限以降も含めた自分の全医師人生を見据えています。

将来につながる学び方と仲間たち

義務年限や初期研修を想定した教育プログラムでは、超音波(エコー)や放射線を用いた臨床検査の手技を身に付けたいと考えています。初期研修では患者さんの体に負担を与える侵襲的な検査を学ぶことになります。そのために学生のうちに非侵襲的な検査について理解を深めておけば、研修医になってからでなければ携われない侵襲的検査の技術習得に十分な時間を費やせるはずです。また感染症、好きな英語を生かせる外国人への診療、西洋医学の補助としての漢方医学など関心のある分野について、これらを学ぶプログラムを計画に盛り込みたいと考えています。
振り返れば高校までは、定期テストで高得点を取るために知識を覚える受け身の学びでした。しかし自治医大に入学してからは、ラウンジの仲間などに支えられながら、自分を高めるために取り組む学びへと変えることができました。FCSDもその一つであり、主体的に学ぶ姿勢とここで出会った仲間たちは、卒業後も私の財産になるはずです。