医学部
School of Medicine
循環病態・代謝学研究部
Cardiology and Metabolism
講座名
分子病態治療研究センター 循環病態・代謝学研究部
医学研究科 |
修士課程 医科学 先端医科学 構造機能生命科学 博士課程 地域医療学系 分子心血管病態学 博士課程 人間生物学系 分子細胞生物学 |
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講座・部門紹介
本研究室は細胞生物研究部を前身として2020年6月より循環病態・代謝学研究部として新たにスタートしました。循環器系は酸素や栄養素を全身組織の細胞に運搬し、生命維持に必要な代謝活動を維持する役割を担っています。細胞レベルでの酸素や栄養素の代謝分子機構はこれまでに多くの知見が積まれてきましたが、生体組織におけるその代謝過程と組織機能表現系の関係を説明することは、血流からの酸素・栄養素の分布勾配や細胞同士の相互作用といった要因が複雑に絡みあい容易でありません。そこで本講座では、モデル動物の生体組織における生体分子の動態や細胞同士の相互作用を可視化する技術を開発し、循環器疾患やがんをはじめとする病態を改善する新たな治療戦略の考案に取り組んでいます。また医学研究法概論、人体機能学、細胞生物学といった学部から大学院に向けた幅広い講義を担当すると共に、全学年向けのセミナーを開講しています。
当研究部は臨床講座、基礎研究室と幅広く連携し、臨床医療に貢献することを目指して疾患病態の解明に挑戦しています。今後、臨床医学や地域医療で活躍されている先生方が研究に携わる場を提供していきたいと考えています。
スタッフ
研究紹介
我々の体内では、ナノメートル空間における生体分子の化学反応によって創発される細胞機能が、マイクロメートル空間の細胞間相互作用へと伝搬し、その集合体としてセンチメートル空間での組織機能として表現されています。このような多階層の空間スケールと共に、これらのイベントはミリ秒から数日といった非常に広い時間スケールで進行します。古典的な観察技術では、このような時空間的な広がりを持った生体応答を詳細に捉えることができません。そこで、私たちの研究室では、自然界のホタルやクラゲに内在する発光/蛍光タンパク質を合理的に改良することで、生体代謝応答を実時間もしくは回顧的に可視化するバイオテクノロジーを開発しています。そのようなバイオテクノロジーを、循環器疾患やがんを模倣する動物モデルに適用することで、これまで捉えることができなかった疾患の代謝分子基盤を明らかにし、それらを標的とした新たな治療戦略を提案することで臨床医学への貢献を目指しています。
関連組織
- 大学院医学研究科 修士課程 医科学専攻先端医科学構造機能生命科学
- 大学院医学研究科 博士課程 人間生物学系生体制御医学分子細胞生物学
教育担当分野
- 総合教育「発生生物学入門」講義
- セミナー「人体の進化」
連絡先
分子病態治療研究センター 循環病態・代謝学研究部
TEL: 0285-58-7312(ダイヤルイン)
FAX: 0285-44-5476
E-mail: ntakeda-tky@jichi.ac.jp