医学部
School of Medicine
インタビュー
(2016年4月 取材)
地域との信頼関係が、医師を素敵に育てる
山口県防府市 山口県立総合医療センター へき地医療支援センター
センター長原田昌範 山口県
自治医科大学を2000年に卒業し、校歌に歌われる「医療の谷間へ灯をともす」を胸に、ふるさとである山口県の離島・へき地医療機関に着任しました。7年目には主治医として祖父を在宅で看取り、義務年限を終えた後もへき地医療を支えることを決めました。へき地勤務を通して医療もライフラインであるという考えを強くし、医師が担う社会的役割の重さを実感したためです。また、へき地医療は、医師を素敵に成長させます。へき地では、地域住民が医師を信頼すると共に温かく見守っています。地域住民との距離が近く、地域社会を実感しやすい環境で築かれる信頼関係が、医師の人間性を育むからだと思います。
高齢化や人口減少などの課題が山積するへき地の現状は、日本の将来の姿かもしれません。それゆえ、へき地を守ることは、将来の日本の医療を守ることにつながると確信し、2011年にへき地医療支援部の門を叩きました。ミッションは山口県のへき地に医療と安心を届け、地域社会を守ることです。このミッションを達成するため、医療支援、仕組みづくり、次世代の育成という3つの取り組みを軸として同志を募り、2013年には「へき地医療支援センター」を新設しました。こうして積み重ねてきたへき地での経験を生かし、総合診療専門医の育成など新たなことに毎年チャレンジしています。
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