医学部
School of Medicine
遺伝子治療研究部
Genetic Therapeutics
講座名
分子病態治療研究センター 遺伝子治療研究部
大学院医学研究科 |
博士課程 人間生物学系生体分子医学分子医学 |
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大学院医学研究科 |
修士課程 先端医科学遺伝子治療科学 |
講座・部門紹介
平成10年に従来の血液医学研究部門が分子病態治療研究センターに改称された際に、分子生物学講座が遺伝子治療研究部に名称変更され、現在に至っています。主なテーマは遺伝子治療テクノロジーの開発とその応用です。基礎研究としては、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターシステムの開発と改良、AAVの性質を利用した染色体部位特異的遺伝子組込み法の開発などを行っています。応用研究としては、本学神経内科学、小児科学ならびに脳神経外科学などと共同で実施したパーキンソン病及びAADC欠損症に対する遺伝子治療臨床研究、分子病態研究部、生化学講座との共同研究である血友病遺伝子治療をめざした基盤研究など、学内外の研究機関と連携し、数多くの研究を推進しています。また、間葉系幹細胞(MSC)をプラットホームとした癌遺伝子治僚の開発研究やキメラ抗原受容体(CAR)を発現させたTリンパ球を増やして癌患者に戻す“engineered T cell therapy”(養子免疫遺伝子療法の一つの形)の開発研究を「免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座」と連携して実施しています。
当研究部のスタッフに加えて他科(産婦人科学、呼吸器内科学、脳神経外科学、血液学、耳鼻咽喉科学、薬剤部など)から大学院生を受入れ、上述の先端医療の開発研究を行っています。
スタッフ
研究紹介
- AAV 及びAAVベクターを用いた遺伝子治療法の基盤研究
AAVベクターは安全で有用性が高く、優れた遺伝子治療用ベクターとして知られています。当研究室ではAAVベクターに関して基盤となる研究をさまざまな観点から行ってきています。また、AAVの性質を利用した染色体部位特異的遺伝子組込み法の開発研究を行っています。 - AAVベクターを用いた遺伝子治療法の応用開発
AAVベクターを用いた神経疾患に対する遺伝子治療臨床研究を、小児科学、神経内科学、脳神経外科学などと連携して計画・遂行しています。また、血友病Bに対してもサルで有効性を証明しており、生化学講座などと連携して臨床研究に向けた準備を進めています。 - キメラ抗原受容体発現Tリンパ球を用いた遺伝子治療法の開発
キメラ抗原受容体(CAR)発現Tリンパ球を用いた養子免疫遺伝子療法の開発研究を行っており、免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座及び内科学講座血液学部門と協力して難治性B細胞性造血器腫瘍に対する遺伝子治療法の臨床研究を推進しています。 - 以上に加えて、本学のさまざまな部門を含め、国内外の数多くの研究室と幅広い共同研究を進めています。遺伝子治療の枠にとどまらず、病態の解析や生理機構の解明などにも貢献しています。
関連組織
- 大学院医学研究科 博士課程人間生物学系生体分子医学分子医学
修士課程先端医科学遺伝子治療科学 - 医学部 内科学講座血液学部門
- 免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座
教育担当分野
- 医学部 医科学入門「分子医学入門」
- 医学部 セミナー「遺伝子導入技術と遺伝子治療」
- 大学院医学研究科修士課程基礎教育科目「病理病態学」
- 大学院医学研究科修士課程専門教育科目「人間生物学系講義」
連絡先
TEL: 0285-58-7402
FAX: 0285-44-8675
dgtcmm@jichi.ac.jp