看護学研究科 Graduate School of Nursing

看護学研究科

Graduate School of Nursing

老年看護管理学

Gerontological Nursing

領域の特色

講義科目では、高齢者を対象とした看護管理への理解を深めるため、関連する諸理論や健康課題、看護実践の現状と課題を整理し、今後の方向性を展望します。

演習科目では、関連資料や研究成果に基づき、高齢者が生活するさまざまな場における看護体制の実態を踏まえ、改善・改革の必要性を検討するとともに、研究課題を探究します。​

研究テーマとしては、老年看護を実践する看護職の取り組みや実践に関する内容、病院・診療所・高齢者関連施設・訪問看護ステーション等における看護実践や看護管理に関する課題などが挙げられます。​

近年の修了生には、病院などの医療機関において認知症看護の専門性を発揮し、管理的立場を担いながら活躍している方や、看護系大学において老年看護を専門分野として教育・研究の実績を積み重ねている方がいます。修了後は、自主性・柔軟性・革新性を備えた発想をもとに、高齢者ケアの質向上とシステムの効率化に取り組み、リーダーシップを発揮することが期待されます。​

老年看護管理学では、高齢者に関する看護管理をより良いものへと発展させたいという志を持ち、臨床経験に基づく課題に対して、自ら解決に向けて主体的に取り組める方の入学を期待しています。

担当教員

教授 浜端 賢次
准教授  川上 勝

学修の実際

野口 莉奈

野口 莉奈 さん

2024年度入学

Q.進学した動機は何ですか?

A.看護研究を体系的に学び、論理的思考力を高めたいと考えたからです。

高校生の頃に看護師を志した時から、漠然と大学院で学びを深めたいという思いがありました。しかし臨床で働く中では日々の業務に追われ、その思いは次第に薄れていきました。そうした中、部署異動を経験した際に、自身の知識不足だけでなく、患者・家族・多職種に対して判断の根拠や思考過程を十分に言語化できないもどかしさを強く感じました。
さらに、看護学部で助教として勤務するなかで、学生や教員、実習施設の指導者や管理者の方々から多くの刺激を受け、看護の奥深さや研究の必要性を改めて実感しました。これらの経験を通して、研究プロセスを通じて思考を組み立てる力を養い、臨床や教育の場で根拠をもって判断できるよう、論理的思考を意識的に磨きたいと考えるようになり、大学院進学を決意しました。

Q.大学院での学びはいかがですか?

A.時間を意識的に管理しながら、計画的に学修へ取り組んでいます。

研究指導やプレゼンテーションの日程から逆算して準備を進めるなど、計画的な学修を心がけています。2年間での修了を目指しているため、研究の進行に応じて集中的に時間を確保する必要がありましたが、それを可能にしているのは、非常勤として勤務している職場の理解や家族の協力があってこそだと感じています。
大学院での学修では、限られた時間の中で効率を意識しつつも、一つひとつの課題に丁寧に向き合い、着実に取り組む姿勢が求められていると感じています。こうした経験を通して、自分で時間の使い方を工夫し、目的に応じて調整する力の重要性を改めて実感しました。仕事や育児と両立しながら、先生方の支援のもとで効率的に学修できています。

Q.大学院で学ぶことの意味を教えてください。

A.多様な視点に触れながら、専門性を深められることだと考えています。

大学院の同期には、臨床経験が豊富な看護師をはじめ、保健師や教員経験をもつ院生など、多様な経歴の方々が在籍しています。異なる経験をもつ仲間と学び合うことは非常に貴重で、授業での意見交換はもちろん、日常の何気ない会話の中からも多くの気づきを得ることができました。
また、他の院生の関心分野に触れることで視野が広がり、教員から他の院生へ向けた助言を客観的に聴く機会を通して、論理的思考の重要性を再認識することができました。さらに、自身の関心のあるテーマについて時間をかけて深く探究できることにも大きな魅力を感じています。これまで苦手意識をもっていたことにも、周囲の支えの中で少しずつ自信を持てるようになり、今後も学び続ける姿勢を大切にしていきたいと考えています。

佐藤 享子

佐藤 享子 さん

長期履修制度を利用
2022年度修了

Q.進学した動機は何ですか?

A.働く中で課題が生じ、知識・技術の必要性を感じました。

認知症看護認定看護師として活動する中で、様々な課題を感じるようになりました。背景の複雑な認知機能低下のある高齢者が、社会資源の活用が整わないまま退院せざるを得ない状況があり、医療福祉の連携の必要性を感じました。理論的根拠を基に適切な看護を提供するためには、高齢者の現状と看護についての更なる知識や技術が必要であると考え進学を希望しました。

Q.大学院での学びはいかがですか?

A.長期履修制度を活用し、学修と仕事を両立しています。

提示される課題を通して、課されている意味を考え、自ら調べ思考を整理し、プレゼンテーションで言語化する重要性を学んでいます。限られた時間の中で、学業と仕事を両立するためには、時間を有効活用できるよう調整する必要があります。長期履修制度を活用し、職場で理解が得られるよう、大学院での学びや取り組みを機会あるごとに伝え、時間の確保に努めています。

Q.大学院で学ぶことの意味を教えてください。

A.様々な人との意見交換で視野が広がる充実した日々です。

臨床現場だけでは気づかなかった多くのことが分かり、学ぶことが楽しく充実した日々を過ごしています。地域で暮らす高齢者が、できる限り住み慣れた地域で生活するための看護支援を探究しています。少人数でありますが在籍する様々な分野の方との意見交換から、たくさんの刺激と学びがあり、貴重な経験であると感じています。

履修モデル

修了者の研究テーマ

栃木県難病在宅療養支援医療機関における外来看護師のパーキンソン病患者に対する看護実践 特別研究 2025
急性期病院に入院した認知症高齢者の自宅退院に向けた看護支援 特別研究 2022
療養病棟における身体拘束減少に向けた看護職の取り組み 特別研究 2022
原発避難高齢者の悲哀とレジリエンス 特別研究 2017
特定機能病院における急性心筋梗塞DPCコード別の高齢者看護ケアの特徴 特別研究 2011
「物忘れ外来」における外来看護師の看護実践内容の分析 特別研究 2011
高齢者の口腔吸引・鼻腔吸引に伴うリスク要因の検討~FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)を用いて~ 特別研究 2010
地域医療支援病院における退院調整看護師の役割遂行の現状分析 特別研究 2009
自宅で認知症高齢者を介護する家族の生活の再構築に関する研究 特別研究 2009
訪問看護ステーションにおける他職種とのケア情報の連携に関する研究 特別研究 2009
退院支援・在宅療養支援の実施状況から視た特定機能病院における緊急入院高齢者の生活支援の評価-電子カルテデータを用いての分析- 特別研究 2008