看護学研究科 Graduate School of Nursing

看護学研究科

Graduate School of Nursing

学修生活の実際

馬場 香織

馬場 香織 さん

博士後期課程
広域実践看護学分野
長期履修制度を利用
[2021年度入学(1年次)]

Q.進学した動機は何ですか?

A.精神科病院での患者さんへのより良い支援を考えたいからです。

私は現在、精神科病院で看護師として勤務しています。特に、長期入院を余儀なくされている方々や、症状がより重度の方々と関わることが多く、彼らの生きづらさに寄り添いながら、その人らしく地域で暮らすための支援について学びたいと感じました。

Q.学修生活はいかがですか?魅力は何でしょうか?

A.広く深い視野を持ち方策を考え抜く、貴重な時間を得ています。

入学の前年度には科目履修生として学び、ヘルスケアシステムや看護提供システムを視野に入れ、看護の問題の全体像と本質を捉え探究するという理念を知り、博士後期課程への進学を決意しました。オンラインでの体制が整えられており、コロナ禍でも滞りなく指導教員との面談や講義を受講することができます。さらに、「合同研究セミナー」が定期的に開催されており、研究テーマや計画について様々な領域の先生方から助言を頂く機会があります。他の院生の発表を通じて、研究の焦点化のプロセスや進捗を共有することができ、情熱を持って研究に取り組む姿勢に刺激を受けています。

また、私は働きながら学ぶため長期履修制度を利用しています。仕事と両立するための工夫を指導教員に相談でき、かつ、職場や家族など周囲から応援や支援を受けながら、日々取り組んでいます。入学する前まで、大学院への進学は無謀な挑戦かもしれないと考えていました。これは他の志願者も同じく悩むことかと思います。研究は大変な時もありますが、今いる場から一歩踏み出すことで先生や多くの仲間と出会い、広く深い視野で捉え、方策を考え抜く時間と機会を得ていると実感しています。これからもここでしか得られない楽しさ、喜びを味わっていきたいと思います。

島田 裕子

島田 裕子 さん

(2019年度修了生)

進学の動機と
博士課程で学ぶことの意味

入学前は自然災害に備えた保健師活動の研究に取り組んでいました。その後、2011年3月の福島第一原子力発電所の事故によって避難を余儀なくされた方々への支援に携わりました。このことを機に、住み慣れた愛着のある地域を離れ、帰還の見通しが難しい状況におかれた被災者の方々が、どのように避難先で生活を再構築していくのかについて強い関心を持つようになり、そのプロセスや影響要因を探究したいと思ったことが進学の動機です。
大学院のゼミでの研究テーマに関連する文献抄読や、合同研究セミナーにおける研究計画のプレゼンテーションに対して先生方からご意見を頂くことで、より視野が広がりました。また、主指導と副指導の先生方のご指導により、自身の研究が明確になっていくことを実感し、研究の意義を改めて確認することにも繋がりました。仕事をしながらの研究生活で思うように研究が進まず、壁に突き当たった時もありましたが、同じ博士課程の仲間との支え合いは、前を向いて進み続けるための原動力となりました。
研究活動を通じて研究に協力してくださった方々との繋がり、被災者支援団体・他分野の研究者との繋がりも生まれ、研究活動に取り組むことの意義を改めて実感しながら、日々研究に取り組んでいます。