総合診療部[アニュアルレポート]

1.スタッフ(平成23年4月1日現在)

平成23年4月1日(ローテート中および派遣中を除く)

部長 (准教授) 黒木 茂広
副部長 (教授) 菅野健太郎
外来医長 (助教) 田中裕一郎
病棟医長 (助教) 津本 順史
医員 (教授) 梶井 英治
奥田  浩
(准教授) 石川 鎮清
亀崎 豊実
岡山 雅信
三瀬 順一
(講師) 牧野 伸子
(助教) 小松 憲一
神田 健史
石川由紀子
今野 和典
見坂 恒明
(病院助教) 神山 英彦
シニアレジデント 6人
後期研修   森田 喜紀
後期研修   山本  祐
後期研修   山本さやか

2.診療科の特徴

総合診療部は、自治医科大学附属病院の中で、多くの科の医師との関わりのある診療部門である。入院、外来、救急、在宅など幅広い診療活動を行っている。
病棟は、現在病床16床を固定床として持ち、入院患者は約8割が緊急入院でコモンディジーズや急性疾患で入院の必要な患者、診断が確定していない患者、マルチプルプロブレムの患者、終末期の患者など幅広い疾病に対応している。
自治医科大学附属病院では、午前中の新患受付時間帯に、病院正面玄関付近で予約および紹介状のない外来患者の診療科案内を総合診療部の医師が担当し、患者の様々な訴えを聞いて大学病院の多岐にわたる専門科への案内を行っている。不適切な診療科への受診が減り、患者側、医療側の双方にとって有用である。1日平均約40名の診療科案内を行っており、内科系が全体の60%を占める。内科系の新患患者のうち総合診療部は20%を診察している。最近は診断困難症例について他の医療機関からの紹介例も増えてきており、紹介率が増加している。疾患としては、コモンディジーズを中心に、診断のついていない患者やマルチプロブレムの患者などさまざまな疾患に対応している。
在宅診療では、毎週2回訪問診療日を設けており、常時10人前後の在宅患者を担当し、24時間体勢で緊急入院や在宅看とりにも対応している。
救急関連では、日中の内科系救急車搬送患者の初期対応、午後の急患当番として救急車以外で来院される午後の救急患者の振分も担当している。
総合診療部では、教育においても重要な役割を担っている。基本的な問診、身体診察を重視し、幅広い知識に基づいた臨床推論と根拠に基づいた効率的な検査を行なって診断をつけることを目標の一つとしている。外来診察実習として1日2人、週に3日で合計6人/週となるが、1人の初診患者を1人の学生が指導医の下で問診、身体診察まで行い、その後指導医が診察を引継ぐ形で行っている。問診、身体所見、鑑別診断、ひいては治療にいたるまで学生を中心に行っているためモチベーションの向上に役立っており、学生にも好評である。
診療の質の向上のために、外来では、毎日16時~17時でその日の初診患者全員について診療の振り返りとしてピア・ レビューを行っている。入院では、毎日8時から入院患者全員ついてレビューを、毎週金曜日8時からスタッフ全員参加のチャートラウンドとそれに引き続き教授回診を行っている。これらにより診療内容の共有と質の向上を図っている。また、適宜エビデンスを文献レベルで調べEBMの実践を行っている。

・認定施設
日本プライマリ・ケア学会認定研修施設
臨床遺伝専門医制度認定施設

・認定医
日本内科学会認定内科医 黒木 茂広 他6名
日本プライマリ・ケア学会認定医 梶井 英治 他4名
日本プライマリ・ケア学会指導医 岡山 雅信 他2名
日本医師会認定産業医 石川 鎮清 他4名
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医 梶井 英治 他1名
日本人類遺伝学会指導医 梶井 英治
日本血液学会専門医 梶井 英治
日本血液学会指導医 梶井 英治
日本輸血学会認定医 梶井 英治
身体障害者指定医 黒木 茂広
日本外科学会認定医 小松 憲一
日本循環器学会 循環器専門医 見坂 恒明
日本科学療法学会 抗菌化学療法認定医 見坂 恒明

3.診療実績・クリニカルインディケーター

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

平成22年の新来患者数(紹介患者を含む)は、1日平均15.4人で、紹介率は28.5%であった。再来患者数は、1日平均37.7人であった。
また診療科案内数は1日平均39.8人でうち総合診療部を受診したのは23.5%であった。
在宅診療では平成22年は7人で始まり、年末に11人となった。1人が施設入所で終診、新規導入は5人であった。また在宅看とりはなかった。

2)入院患者数(病名別)

入院患者は平成22年では、280人で、内訳を表1に示すと、感染症が114人(40.7%)で最も多く、続いて不明熱・発熱が30人(10.0%)、悪性腫瘍23人(8.9%)などと続き、疾患は多岐にわたる。男性153人、女性127人で、平均年齢は64.0歳であった。入院患者のうち、感染症の割合が最も高いためその内訳を表2に示した。肺炎が約4割(41.2%)を占め、皮膚・筋骨格系(15.8%)、尿路(12.3%)と続いた。

平成22年入院患者疾患内訳

感染症 114 40.7%
不明熱・発熱 30 10.0%
悪性腫瘍 23 8.9%
電解質異常・脱水・腎不全 16 5.7%
消化器系疾患 15 5.4%
循環器系疾患 14 5.0%
リウマチ、膠原病関連疾患 13 4.6%
呼吸器系疾患 12 4.3%
精神科系疾患 12 4.3%
血液系疾患 10 3.6%
神経系疾患 9 3.2%
薬剤性障害 3 1.1%
熱射病・熱中症 2 0.7%
糖尿病・内分泌系疾患 2 0.7%
整形外科系疾患 2 0.7%
DIC 1 0.4%
その他 2 0.7%
合計 280  

平成22年度入院患者感染症内訳

肺炎・下気道感染   41.2%
皮膚筋骨格系   15.8%
尿路   12.3%
インフルエンザ   0.9%
HIV   0.9%
その他のウイルス性感染   10.5%
その他   18.4%
合計 114  

3)手術症例病名別件数

記載事項なし

4)治療成績

記載事項なし

5)合併症例

記載事項なし

6)死亡症例・死因・剖検数・剖検率

総合診療部では、急性期の比較的軽症患者も入院されるが、担癌患者での原発巣の検索などの入院も多く、また、それ以外でもマルチプロブレムの重症患者も対応することも多い。表に示す通り、総合診療部での死亡退院症例は、悪性腫瘍が6人、感染症が4人、循環器系、不明熱、呼吸器系、神経系、腎不全が各2人、DIC、血液系が各1人で合計20人であった。剖検数は1例であった。

7)主な検査・処置・治療件数

記載事項なし

8)カンファランス症例

(1)診療科内
月:教室会議、リサーチミーティング/ジャーナルクラブ、外来レビューカンファレンス
火:外来レビューカンファレンス、EBM勉強会
水:外来レビューカンファレンス
木:外来レビューカンファレンス
金:チャートラウンド、教授回診、外来レビューカンファレンス
(2)他科との合同カンファレンス
月~水:モーニングカンファレンス
金:放射線カンファレンス
(3)他職種との合同
在宅カンファレンス
(4)その他
グランドカンファレンス:院内各科、院外医師会関係者が参加
シニアレジデント主催による症例検討会

4.事業計画・来年の目標等

2009年度より総合診療部が大学内でも独立した部門となった。大学内での医学教育部門として、学生及び研修医教育の充実と質の向上を大方針としてスタッフの増員が計画されている。
診療部門における総合診療部の診療範囲は幅広く、患者の病態も複雑で診断困難例が多い。これら症例に対し、シニアレジデント主催による症例検討会が自発的に開催される等「症例から学ぶ」態度で診療の質の向上を目指している。また、院内各専門科や院外の地域医療機関との連携を進め、適切な治療や退院後のケアまで円滑に進めることが出来るよう配慮している。こうしたコーディネーターとしての役割を今後も重視し、その指標として入院・外来患者における紹介患者や逆紹介患者数の増加を目指し、地域住民から信頼される診療を提供できるよう努め、病院全体ひいては地域の医療全体の質の向上につながるように努力している。
病院内における機能として、従来から行っている外来患者の初期対応や振り分けを継続するとともに、昨年度発生した新型インフルエンザの大流行等のような病院全体での対応が必要な場合に、本部門の特徴である幅広い診療範囲を発揮すべく、迅速かつ臨機応変に対応出来る組織作りを目指す。

5.過去実績

2009年アニュアルレポート

2008年アニュアルレポート

  • 東日本大震災関連情報

自治医科大学附属病院

〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1

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