内分泌代謝科[アニュアルレポート]

1.スタッフ(平成23年4月1日現在)

科長 (教授) 石橋  俊
外来医長 (講師) 野牛 宏晃
病棟医長 (講師) 大須賀淳一
医員 (講師) 長坂昌一郎
(助教) 草鹿 育代
岡田 健太
安藤 明彦
病院助教   岡田 修和
高橋 仁麗
齋藤奈緒子
出口亜希子
永島 秀一
シニアレジデント 5名

2.診療科の特徴

内分泌代謝疾患のうち内科領域で診療すべき疾患群を中心に診療を展開している。外来診療においては糖尿病の血糖管理と合併症予防の占める比重が高い、次いで各種甲状腺疾患(Basedow病、腫瘍)の治療が多い。
入院診療もほぼ同様であるが、糖尿病の血糖コントロール不良例に対するインスリン治療導入、急性合併症である高血糖昏睡・足壊疽等の感染症治療・進行した腎症に対する透析前後の全身管理、周術期・妊娠中の血糖コントロール等が糖尿病関連の入院目的として多い。虚血性心疾患等の動脈硬化性疾患を合併する例も多いため潜在的動脈硬化のスクリーニングとその管理にも力を入れている。内分泌疾患の中ではBasedow病が多く。その入院目的として、放射性ヨード内用療法が多い。
腫瘍性内分泌疾患の確定診断と手術治療適応決定を目的に入院する疾患として、原発性副甲状腺機能亢進症、原発性アルドステロン症、下垂体腺腫(Cushing病、先端巨大症、非機能性)等が多い。又、一定数の摂食障害の患者に対して心理外来を開設している。
2010年度に参加した主な多施設共同研究には、「糖尿病予防のための戦略研究 課題3(J-DOIT3):2型糖尿病患者を対象とした血管合併症抑制のための強化療法と従来治療とのランダム化比較試験」、「糖尿病における血管合併症の発症予防と進展抑制に関する研究」(JDCS)、「糖尿病における合併症の実態把握とその治療に関するデータベース構築による大規模前向き研究」(JDCP)、糖尿病性腎症の寛解を目指したチーム医療による集約的治療(DNETT-JAPAN)、早期糖尿病の進展抑制に関する無作為化比較臨床試験(JEDIS)等がある。

認定施設

日本糖尿病学会認定教育施設
日本内分泌学会内分泌代謝科認定教育施設
日本肥満学会認定肥満症専門病院

認定医

日本内科学会認定内科医 石橋 俊 他12名
日本内科学会総合内科専門医 石橋 俊、長坂 昌一郎、大須賀 淳一、野牛 宏晃、草鹿 育代
日本糖尿病学会専門医 石橋 俊 他10名
日本糖尿病学会研修指導医 石橋 俊、長坂 昌一郎、岡田 健太
日本内分泌学会内分泌代謝科
(内科)専門医
石橋 俊、長坂 昌一郎、草鹿 育代、槌田 武史、野牛 宏晃、高橋 仁麗
日本内分泌学会内分泌代謝科
(内科)指導医
石橋 俊、長坂 昌一郎

3.診療実績・クリニカルインディケーター

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

新来患者数 1,001人
再来患者数 32,540人
紹介率 67.2%

2)入院患者数 657人

病名患者数病名患者数
糖代謝異常   Cushing症候群 5
糖尿病 474 Preclinical Cushing症候群 15
病型分類   副腎皮質機能不全 5
1型糖尿病 56 原発性アルドステロン症 19
2型糖尿病 382 褐色細胞腫 1
その他の糖尿病 36 視床下部下垂体疾患  
主な合併症   汎下垂体機能低下症 1
急性合併症 25 先端肥大症 2
妊娠 12 Cushing病 1
足病変 13 尿崩症 1
感染症 21 成長ホルモン分泌不全症 4
慢性肝疾患 19 汎下垂体前葉機能低下症 9
慢性腎不全 45 ACTH単独欠損症 3
悪性腫瘍 74 性腺機能低下症 5
虚血性心疾患 50 電解質異常  
低血糖 8 低ナトリウム血症 12
脳血管障害 49 低カリウム血症 12
ネフローゼ 15 高カルシウム血症 1
精神疾患 21 高血圧症 2
境界型 1 脂質異常症 4
妊娠糖尿病 29 インスリノーマ 2
甲状腺・副甲状腺疾患   摂食障害 3
Basedow病 61 多発性内分泌腫瘍Ⅱ型 1
原発性副甲状腺機能亢進症 5 高度肥満症 18
副腎疾患   SITSH 1
副腎偶発腫 29    

3)手術症例病名別件数

内分泌疾患の診断後に外科的治療を受けた症例について記す。

甲状腺・副甲状腺疾患
Basedow病 3
原発性副甲状腺機能亢進症 2
甲状腺乳頭癌 1
副腎疾患
Cushing症候群 4
Preclinical cushig病 3
原発性アルドステロン症 3
視床下部下垂体疾患
先端巨大症 1
膵疾患
インスリノーマ 1
18

4)治療成績

5)合併症例

6)死亡症例・死因・剖検数・剖検率

死亡症例数 2例
死因 慢性腎不全
肺炎
剖検数 0

7)主な検査・処置・治療件数

糖代謝異常

急性合併症(ケトアシドーシス、ケトーシス、高血糖高浸透圧昏睡)
に対する処置・治療
25
糖尿病性足病変に対する処置・治療 13

甲状腺・副甲状腺疾患

Basedow病に対するアイソトープ治療 42

副腎疾患

各種副腎疾患に対する内分泌学的検査

副腎偶発腫 29
Cushing症候群 5
Preclinical Cushing症候群 15
原発性アルドステロン症 19
褐色細胞腫 1

視床下部下垂体疾患

各種視床下部下垂体疾患に対する内分泌学的検査

汎下垂体機能低下症 1
先端巨大症 2
成長ホルモン分泌不全症 4
汎下垂体前葉機能低下症 6
性腺機能低下症 3

その他の疾患に対する内分泌学的検査

SITSH 1

8)カンファレンス症例

(1)診療科内

2月3日 肝硬変と糖尿病
2月10日 妊娠糖尿病
2月24日 褐色細胞腫
3月3日 副腎皮質低形成
3月10日 糖尿病と自律神経障害
4月7日 Cushing症候群
5月12日 術前血糖コントロール
6月2日 食後低血糖
9月8日 1型糖尿病
9月29日 汎下垂体機能低下症
11月10日 インスリン抗体
11月17日 膵悪性腫瘍と糖尿病
11月24日 HbA1cと血糖値の乖離
12月3日 インスリノーマ

(2)他科との合同

内科モーニングカンファランス
1月26日 意識障害
2月16日 腰背部痛
3月2日 角膜混濁
4月13日 全身倦怠感
4月26日 めまい感
5月25日 妊娠中の高血糖
6月15日 紫斑、筋力低下
6月17日 ふらつき、めまい
7月12日 食後の低血糖
9月21日 意識障害
10月19日 口渇・多飲・多尿
11月11日 動悸
糖尿病センター合同カンファランス
2月18日 入院患者さんにおけるインスリン治療
4月23日 糖尿病合併妊婦の症例報告
10月25日 血糖が安定しない1型糖尿病のマネージメント

4.事業計画・来年の目標等

  1. 内分泌代謝疾患の診療は多くの診療科の協力なしには推進し得ない。例えば糖尿病性網膜症は眼科、糖尿病性腎症は腎臓内科、虚血性心疾患は循環器内科、足壊疽は整形外科・皮膚科、甲状腺・副甲状腺疾患は内分泌外科、副腎疾患は消化器外科・泌尿器科、下垂体疾患は脳外科等である。引き続きこれら診療科との連絡を密にとってよりよい診療体制を築いていきたい。2009年度からは糖尿病センターが発足した。2010年度は合同カンファランスを計3回開催し、引き続き当該疾患へのチーム医療を充実させていきたい。
  2. 診療面では、新たな薬物の登場等に伴う治療法の進歩はみられるが、疾患の治癒をもたらすような画期的な先進治療に乏しいのが当該領域における医療の現状であり、問題点でもある。移植医療、再生医療、遺伝子治療等の臨床応用の機が熟したらば、積極的に新規治療の開発と導入とに取り組んでいきたい。
  3. 糖尿病の蔓延防止とその合併症予防対策は昨今の医療行政の大きな柱のひとつとなっている。「糖尿病対策推進協議会」が設置され、糖尿病協会栃木県支部の事務局でもある当科にも、この方面への貢献が期待されている。
    (社)日本糖尿病協会関東甲信越地方連絡協議会、(社)日本糖尿病学会関東甲信越支部主催の「糖尿病セミナー」を2010年11月28日に栃木県総合文化センターで開催した。更なる連携へ尽力していきたい。

5.過去実績

2009年アニュアルレポート

2008年アニュアルレポート

  • 東日本大震災関連情報

自治医科大学附属病院

〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1

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0285-44-2111(代)

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