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小児科【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2018年4月1日現在)

  (専門)
科長 (教授) 山形 崇倫 神経
副科長 (教授) 小坂  仁 神経
副科長 (教授) 田島 敏広 内分泌代謝
外来 医長 (講師) 横山 孝二 消化器・肝臓
病棟 医長 (講師) 田村 大輔 感染症
病棟 医長 (准教授) 村松 一洋 神経
医員 (学内教授) 森本  哲 血液・腫瘍・免疫
河野 由美 新生児
(准教授) 矢田ゆかり 新生児
熊谷 秀規 消化器・肝臓
金井 孝裕 腎臓
(講師) 小高  淳 腎臓
小島 華林 神経
関   満 循環器
(助教) 齋藤 貴志 腎臓
青栁  順 腎臓
早瀬 朋美 血液・腫瘍・免疫
翁 由紀子 血液・腫瘍・免疫
桒島 真理 リハビリ・神経
鈴木 由芽 新生児
俣野 美雪 新生児
松原 大輔 循環器
川原 勇太 血液
別井 広幸 腎臓
池田 尚広 神経
後藤 昌英 神経
病院助教 小熊真紀子 内分泌代謝
横溝亜希子 循環器
岡  健介 循環器
山崎 雅世 内分泌代謝
古井 貞浩 循環器
鈴木  峻  
小森 咲子 新生児
尾﨑 理史  
小太刀 豪  
古井 麻衣  
レジデント   12名

2.診療科の特徴

当科は小児の総合診療および多岐にわたる専門診療(神経、発達、心臓、肝臓・消化器、腎臓、内分泌・代謝、血液・腫瘍、膠原病、喘息・アレルギー、遺伝、新生児、心理)を担当しており、子ども医療センター内で他科の専門外来と連携をとって診療にあたっている。また、救急医療では地域医療機関と連携して、三次救急医療の重要な役割を果たしている。

病棟は急性期病棟、慢性期病棟、周産期センター新生児集中治療部門にわかれ、それぞれ38床、38床、36床の計112床のベッド数を有しており、必要に応じて小児集中治療室での治療も行う。子どもと家族のニーズに応じた包括的な小児医療と、幅広い分野の専門性の高い検査や治療などの高度な医療を提供している。

関連領域専門医認定施設

  • 日本小児科学会専門医研修施設(支援施設)
  • 日本小児神経学会 小児神経専門医研修認定施設
  • 日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医制度認定研修施設
  • 日本てんかん学会 てんかん専門医認定研修施設
  • 日本小児循環器学会 小児循環器専門医修練施設
  • 日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医研修施設
  • 日本周産期・新生児医学会基幹認定施設
  • 日本内分泌学会認定教育施設
  • 日本血液学会研修指定施設病院全体

認定医

日本小児科学会小児科認定指導医 山形 崇倫 他14名
日本小児科学会小児科専門医 山形 崇倫 他58名
日本小児神経学会認定小児神経科専門医 山形 崇倫 他8名
日本てんかん学会認定臨床指導医 山形 崇倫 他2名
日本人類遺伝学会臨床遺伝指導医 山形 崇倫
田島 敏弘
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医 山形 崇倫 他4名
日本小児循環器学会専門医 関   満 他2名
日本循環器学会専門医 関   満
日本臨床腎移植学会認定医 金井 孝裕
日本腎臓学会腎臓指導医 金井 孝裕
日本腎臓学会腎臓専門医 金井 孝裕
小高  淳
日本透析医学会専門医 金井 孝裕
日本内分泌学会内分泌代謝(小児科)指導医 田島 敏弘
日本内分泌学会内分泌代謝(小児科)専門医 田島 敏弘
日本消化管学会 胃腸科認定医 熊谷 秀規
日本消化管学会 胃腸科専門医 熊谷 秀規
日本小児栄養消化器肝臓学会認定医 熊谷 秀樹
横山 孝二
日本周産期・新生児医学会指導医 矢田ゆかり 
日本周産期・新生児医学会専門医 矢田ゆかり 他2名
PALS Provider 横山 孝二 他11名
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法
「専門」コースインストラクター
矢田ゆかり 他5名
日本血液学会指導医 森本  哲
日本血液学会専門医 森本  哲 他3名
日本造血細胞移植学会認定医 森本  哲
日本小児血液・がん学会 小児血液・がん指導医 森本  哲
日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医 森本  哲 他2名
日本医師会認定産業医 横山 孝二 他4名
ICD制度協議会認定ICD
(インフェクションコントロールドクター)
後藤 昌英
日本アレルギー学会アレルギー専門医 1名
日本東洋医学会専門医 1名

3.診療実績・クリニカルインディケーター

とちぎ子ども医療センターの1年間の小児科総合診療部、専門診療部および入院診療実績について報告する。
なお周産期母子総合医療センターのNICUについても一部併記する。

3-1.外来診療

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

新来患者延べ数 2,505人
再来患者延べ数 39,034人
外来患者延べ数 41,539人
紹介率 52.2%

2)小児科総合診療部外来

医師:山形 崇倫(部科長・兼)、小坂  仁(副科長・兼)、森本  哲(兼)、田島 敏広 (兼)、南  孝臣(兼)、熊谷 秀規(外来医長・兼)、金井 孝裕(兼)、村松 一洋(兼)、横山 孝二(兼)、小島 華林(兼)、桑島 真理(兼)、中村 幸恵(兼)、小熊真紀子(兼)、横溝亜希子(兼)、島村 若通(兼)

診療実績:

総合診療部では、午前中の総合診療部外来と午前・午後の救急患者対応を行っている。小児科専門医がそれぞれの専門診療部と兼務で診療を行っている。原則として初診は紹介患者と救急搬送患者に限定している。

小児科の診療では常に総合的判断を必要とするため、総合診療部で問題を拾い上げ、的確な診療方針を迅速に立てて、検査や初期治療を実施し、必要に応じて、病棟や各専門診療部に振り分けたり、総合診療部外来で継続して診療しつつ、軽快したあとは紹介元やかかりつけ医に逆紹介したりしている。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
826 779 1013 806 784 821
7月 8月 9月 10月 11月 12月
838 881 859 792 790 826

年間総受診数 10,016人

3)小児神経外来

医師:山形 崇倫、小坂  仁、村松 一洋、小島 華林、松本  歩、長嶋 雅子、桒島 真理、後藤 昌英、池田 尚広

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
779 839 832 824 839 834
7月 8月 9月 10月 11月 12月
845 907 823 812 816 887

年間総受診数 10,037人

主な診療対象:

複数の疾患を持つ例が多いため、主要疾患の1か月受診者数の概数を記載する。てんかん 400-500人、脳性麻痺や脳炎等による痙性麻痺 100-150人、自閉症スペクトラム障害、知的障害、学習障害や注意欠陥多動性障害等の発達障害500-600人、先天代謝異常症 約20人、染色体異常や中枢神経形成異常 約70人、神経皮膚症候群20-30人、筋ジストロフィー、重症筋無力症などの神経筋疾患 30-40人、白質脳症、脊髄小脳変性症などの神経変性疾患 4-5人、チック障害、吃音、頭痛等 30-40人であった。この他、人工呼吸器外来において、35人の在宅人工呼吸器患者を診療している。

4)遺伝外来

医師:野崎 靖之、松本 歩

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
66 78 93 79 75 80
7月 8月 9月 10月 11月 12月
67 76 109 75 63 86

年間総受診数 947人

主な診療対象:

Down症候群、染色体異常症候群、Marfan症候群、Williams症候群などの先天奇形症候群や遺伝子検査、遺伝相談など。なお、染色体異常、遺伝性疾患は、神経外来に通院している患者も多い。

5)小児循環器外来

医師:南  孝臣、片岡 功一、松原 大輔、岡  健介、鈴木  峻、古井 貞浩、横溝亜希子、白石裕比湖

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
296 367 453 346 274 354
7月 8月 9月 10月 11月 12月
279 372 409 382 350 382

年間総受診数 4,264人

主な診療対象:

先天性心疾患(心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、完全大血管転位症、Fallot 四徴症、肺動脈閉鎖症など)の術前と術後、川崎病、不整脈、心筋症、心雑音の精査などを中心に外来診療している。

6)小児腎臓外来

医師:金井 孝裕、伊東 岳峰、小高  淳、齋藤 貴志、青栁  順、別井 広幸

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
238 198 293 237 184 232
7月 8月 9月 10月 11月 12月
238 233 259 245 195 246

年間総受診数 2,798人

主な診療対象(1か月あたりの受診者数):

小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群;約50名、IgA腎症;13名、紫斑病性腎炎;6名、膜性増殖性糸球体腎炎:2名、ループス腎炎:3名、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群:15名、Alport症候群;5名、腹膜透析例;5名、腎移植症例;5名、保存期慢性腎不全;約10名、その他に嚢胞腎、水腎症、尿細管アシドーシス、HUS、急性糸球体腎炎などを診療している。

外来の特色:

急性血液浄化療法から、維持透析療法・生体腎移植前後の管理まで、ほぼ小児腎疾患のすべてを守備範囲としている。また、他の小児専門診療科からの依頼を受けて、血漿交換療法やG-CAPなどの体外循環療法も行っている。院外との連携では県内はもとより、群馬・埼玉・茨城・福島などからも、紹介を受けている。

7)小児内分泌外来

医師:田島 敏広、横山 孝二、小熊 真紀子

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
130 156 152 168 149 149
7月 8月 9月 10月 11月 12月
167 238 144 190 154 143

年間総受診数 1,940人

主な診療対象:

 新生児マススクリーニング検査の2次精密検査、および成長障害(成長ホルモン分泌不全性低身長など)、副腎疾患、甲状腺疾患、カルシウム・ビタミンD関連疾患、性分化疾患、思春期発来異常などの内分泌疾患、高コレステロール血症、糖尿病、肥満などの代謝性疾患が主体である。

また下垂体近傍の腫瘍摘除後、あるいは放射線治療後の内分泌障害にも対応している。

8)小児消化器・肝臓外来

医師:熊谷 秀規、横山 孝二、加藤 耕平、今川 智之、廣瀬 優子、桃谷 孝之

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
110 111 148 128 134 117
7月 8月 9月 10月 11月 12月
132 137 112 137 121 138

年間総受診数 1,525人

主な診療対象疾患:

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、腸管ベーチェット病、胃・十二指腸潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ感染症(除菌療法を含む)、若年性ポリープ、機能性胃腸障害(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など)、B型・C型肝炎ウイルス感染症(キャリア、インターフェロン療法、母子感染予防措置)、胆道閉鎖症(術後を含む)、肝内胆汁うっ滞症(Alagille症候群、症候性肝内胆管減少症、原発性硬化性胆管炎など)、肝硬変(胆道閉鎖症術後、COACH症候群など)、慢性肝炎、急性肝炎(CMV肝炎、EBV肝炎、TTV肝炎など)、脂肪肝疾患(非アルコール性脂肪肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患)、肥満症、代謝性肝疾患(Wilson病、NICCDなど)、胆石症、膵炎などの診断や内科的治療を行っている。

急性虫垂炎、Hirschsprung病、メッケル憩室、肥厚性幽門狭窄症、胃食道逆流症、胆道閉鎖症などの外科的疾患、経皮的または腹腔鏡下肝生検、上部・下部消化管内視鏡および小腸内視鏡検査や内視鏡治療に関しては、麻酔科、小児外科、移植外科、消化器内科と連携を取りながら診療を行った。

9)新生児フォローアップ・シナジス外来

医師:河野 由美、矢田ゆかり、俣野 美雪、鈴木 由芽、下澤 弘憲、本間 洋子

診療実績:

新生児フォローアップ
1月 2月 3月 4月 5月 6月
199 177 161 175 160 192
7月 8月 9月 10月 11月 12月
197 189 182 182 183 171

年間総受診数 2,168人

シナジス外来
1月 2月 3月 4月 5月 6月
24 34 32
7月 8月 9月 10月 11月 12月
23 23 21 23

年間総受診数 180人

主な診療対象:

新生児フォローアップ外来は、NICU退院児を対象として、退院後2週間から小学校3年生まで長期フォローアップを行っている。診療内容は成長・発達の評価とともに合併症の治療や精査、必要な養育支援である。気管切開、在宅酸素療法や経管栄養などの在宅医療を必要とする児も多い。外科系診療科、心理、リハビリテーション部門と連携して包括的な診療を行っている。新生児難聴スクリーニングの精査・フォローも行っている。新生児外来の他に冬期に行われるRSV重症化予防のために別枠で設置したシナジス外来でもパリビズマブを接種した。

10)小児血液・腫瘍外来

医師:森本  哲、早瀬 朋美、翁 由紀子、川原 勇太

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
141 120 145 139 124 128
7月 8月 9月 10月 11月 12月
123 192 135 126 125 152

年間総受診数 1,650人

主な診療対象:

急性リンパ性白血病(ALL)や急性骨髄性白血病(AML)、若年性骨髄単球性白血病、悪性リンパ腫、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)などの血液腫瘍疾患、神経芽細胞腫(NBoma)や腎芽腫、肝芽腫、網膜芽腫、脳腫瘍などの悪性固形腫瘍、ランゲルハンス細胞組織球症や血球貪食性リンパ組織球症の組織球症、血友病や特発性血小板減少性紫斑病、遺伝性血栓症などの凝固系疾患、再生不良性貧血や遺伝性球状赤血球症、サラセミアなどの赤血球系疾患、慢性良性好中球減少症や重症複合型免疫不全、慢性GVHDなどの白血球・免疫疾患。

2017年の主な新規腫瘍性疾患は、ALL 5例、AML 1例、悪性リンパ腫 3例、MDS 1例、NBoma 1例、肝芽腫1例、横紋筋肉腫1例、脳腫瘍1例であった。

11)小児がん経験者の長期フォローアップ外来

医師:森本 哲

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
3 1 9 2 4 2
7月 8月 9月 10月 11月 12月
6 11 7 1 0 3

年間総受診者数 49人

主な対象疾患:

小児期に、白血病などの血液腫瘍性疾患、神経芽腫などの固形腫瘍に対して、化学療法や放射線療法を受けた、18歳以上の患者。

12)子ども化学療法外来

医師:森本  哲、熊谷 秀規、横山 孝二、早瀬 朋美、川原 勇太、五味  玲(小児脳神経外科)

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
42 37 40 28 26 23
7月 8月 9月 10月 11月 12月
17 23 23 25 22 28

年間総受診者数 334人

主な対象疾患:

ALLやLCHの維持療法、脳腫瘍などのイリノテカン/テモゾロミド療法、JIAや炎症性腸疾患などのトシリズマブやインフリキシマブ療法。

13)喘息・アレルギー外来

医師:熊谷 秀規、斎藤 真理、佐藤 優子

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
106 102 115 103 90 85
7月 8月 9月 10月 11月 12月
78 109 86 91 92 88

年間総受診数 1,145人

主な診療対象:

食物アレルギー、アナフィラキシー、気管支喘息、運動誘発性喘息、花粉症、口腔アレルギー症候群、アトピー性皮膚炎、薬物アレルギーなど。

*食物アレルギー、アナフィラキシー

原因食物の特定や除去食導入を行い、栄養指導や薬物療法、誤食予防の指導を行っている。アナフィラキシー症例は、エピペン®(アドレナリン自己注射)を導入し、家庭や学校・園における食事指導と緊急時対応の調整を行っている。診断および耐性獲得確認のため、経口食物負荷試験を行っている(2017年は25件)。

*気管支喘息、運動誘発性喘息

中等症ないし重症持続型の患児が大半を占める。心疾患や神経疾患など基礎疾患をもつ児も多く、他の専門領域と連携をとって診療をしている

14)小児免疫外来

医師:森本  哲、早瀬 朋美、川原 勇太

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
88 79 105 75 66 78
7月 8月 9月 10月 11月 12月
68 80 89 69 46 84

年間総受診者数 927人

主な診療対象:

若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群(SjS)、若年性皮膚筋炎(JDM)、ベーチェト病、自己炎症性疾患(AID)、抗リン脂質抗体症候群(APS)、全身性強皮症(SSc)、新生児ループス(NL)など。

2017年の主な新規症例は、JIA 8例、SLE 3例、AID2例、APS 1例、SSc 1例、NL 1例であった。

15)胎児心エコー外来

医師:片岡 功一、岡  健介、松原 大輔

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
4 8 6 8 3 4
7月 8月 9月 10月 11月 12月
3 2 7 10 6 3

年間総受診数 64人

主な診療対象:

胎児の左心低形成症候群、三尖弁閉鎖症、両大血管右室起始症、Fallot 四徴症、完全大血管転位症、多脾症候群、心臓腫瘍、不整脈など。

その他:院内産科あるいは産科開業医から紹介された、胎児に先天性心疾患や不整脈を持つ妊婦において、胎児心エコー図検査による出生前診断を実施した。

16)生後1か月健康診査

原則として当院産科を退院した児を対象とする。発育と発達の評価のほか新生児マススクリーニングの結果説明、便色の確認、育児相談を行っている。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
29 68 63 71 92 62
7月 8月 9月 10月 11月 12月
74 74 68 79 61 81

年間総受診数 822人

17)夜間・休日診療

診療実績:夜間、休日に受診し、小児科医が診療した患者数

1月 2月 3月 4月 5月 6月
265 189 220 211 257 212
7月 8月 9月 10月 11月 12月
227 237 235 197 167 205

年間総延数 2,622人

18)心理検査・心理面接

臨床心理士:星子 真美、氏家 莉沙、村上 瑠璃、田所まり子、大森有美子

診療実績:

心理検査件数

*総検査数 ( )内は新生児検査

1月 2月 3月 4月 5月 6月
22
(16)
24
(10)
26
(17)
28
(16)
29
(9)
31
(16)
7月 8月 9月 10月 11月 12月
38
(18)
41
(17)
35
(21)
39
(17)
30
(14)
27
(9)

年間総検査件数 370(180)件

心理面接件数 *総面接数 ( )内は新規面接

1月 2月 3月 4月 5月 6月
43
(2)
53
(3)
44
(1)
62
(4)
46
(2)
46
(4)
7月 8月 9月 10月 11月 12月
47
(1)
57
(4)
43 49 56
(2)
58
(2)

年間総面接件数 614(25)件

主な対象:

心理検査の内訳として、主に神経外来から知能・発達検査、新生児外来から極低出生体重児のフォローアップ目的で発達検査の依頼があった。また、各外科系診療科から手術前後での知的能力の評価や、治療上必要な手技獲得の指導の目安とすること等を目的に検査が依頼される事例もある。

心理面接は、身体表現性障害や発達障害、それに伴う不登校状態や二次障害についての相談や心理療法の依頼が主である。また、緩和ケアなどの入院している患児・家族への心理的介入の依頼が増加傾向にある。患児に関わる医療スタッフや学校等地域機関との連携にも努めた。患児の状況に応じてより適切な相談機関等の紹介も行っている。その他、研究・調査目的の心理検査についても実施した。

3-2.小児科入院診療

小児科は主として2A病棟と4A病棟で診療し、重症児については小児集中治療室(PICU)で集中治療を行っている。また、総合周産期母子医療センター(NICU、GCU)で新生児の診療を行っている。

1) 小児科の月別新入院患者数(総合周産期母子医療センターを除く)

1月 2月 3月 4月 5月 6月
94 93 105 92 103 84
7月 8月 9月 10月 11月 12月
82 103 96 100 96 94

総計年間入院患者数 1,142人

2) 入院患者の疾患別内訳(人数;小児科退院患者大分類別疾病統計(ICD-10ベース)、総合周産期母子医療センターを除く)

章名称 ICD 件数 在院日数 平均
在院
日数
1 感染症及び寄生虫症 A00-B99 49 4.2% 598 2.9% 12.2
2 新生物 C00-D48 102 8.7% 3620 17.5% 35.5
3 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 D50-D89 24 2.0% 345 1.7% 14.4
4 内分泌、栄養及び代謝疾患 E00-E90 55 4.7% 785 3.8% 14.3
5 精神及び行動の障害 F00-F99 2 0.2% 7 0.03% 3.5
6 神経系の疾患 G00-G99 118 10.1% 1577 7.6% 13.4
7 眼及び付属器の疾患 H00-H59 9 0.8% 74 0.5% 10.6
8 循環器系の疾患 I00-I99 32 2.7% 734 3.6% 22.9
9 呼吸器系の疾患 J00-J99 220 18.8% 3839 18.6% 17.5
10 消化器系の疾患 K00-K93 76 6.5% 1342 6.5% 17.7
11 皮膚及び皮下組織の疾患 L00-L99 12 1.0% 154 0.7% 12.8
12 筋骨格系及び結合組織の疾患 M00-M99 55 4.7% 1024 5.0% 18.6
13 腎尿路生殖器系の疾患 N00-N99 80 6.8% 1610 7.8% 20.1
14 周産期に発生した病態 P00-P96 6 0.5% 24 0.1% 4
15 先天奇形、変形及び染色体異常 Q00-Q99 192 16.4% 3643 17.6% 19.0
16 症状、徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの R00-R99 106 9.0% 882 4.3% 8.3
17 損傷、中毒及びその他の外因の影響 S00-T98 23 2.0% 176 0.9% 7.7
18 健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用 Z00-Z99 7 0.6% 72 0.3% 10.3
19 不明   5 0.4% 146 0.7% 29.2
総計 1173 20652  

3)総合周産期母子医療センター(NICU・GCU)

・年間入院患者数

399名(再転科・転入4名を除く)。院内出生366名(初診時から外来観察63名、母体搬送18名、母体外来紹介283名、妊婦健診未受診2名)、院外出生33名(病院等からの搬送32名、自宅分娩1名)。

・出生体重(BW)別、在胎週数(GA)別入院数および死亡数

GA(W) 入院 生存 死亡 生存率(%)
22 0 0 0 -
23 3 3 0 100.0
24 3 3 0 100.0
25 1 1 0 100.0
26 2 2 0 100.0
27 1 1 0 100.0
28 2 2 0 100.0
29 6 6 0 100.0
30 3 3 0 100.0
31 14 14 0 100.0
32 9 9 0 100.0
33 23 22 1 95.7
34 25 25 0 100.0
35 47 46 1 97.9
36 35 35 0 100.0
37以上 225 224 1 99.6
399 396 3 99.2
BW(g) 入院 生存 死亡 生存率(%)
<500 1 1 0 100.0
<1000 17 17 0 100.0
<1500 17 17 0 100.0
<2000 77 75 2 97.4
<2500 100 99 1 99.0
≧ 2500 187 187 0 100.0
399 396 3 99.2

3-3.主な検査・特殊治療

1)心臓カテーテル検査・治療

心臓カテーテル検査・治療の総数は156件(カテーテル治療78件、うち成人症例 11例)であった。カテーテルアブレーション、成人症例は循環器内科と合同で検査、治療を行った。対象疾患は、心室中隔欠損17件、心房中隔欠損26件、ファロー四徴症14件、両大血管右室起始症13件、肺動脈弁狭窄症3件、房室中隔欠損症3件、三尖弁閉鎖5件、左心低形成症候群(亜型含む)6件、純型肺動脈閉鎖3件、肺動脈閉鎖兼心室中隔欠損症5件、単心室(機能的含む)17件、完全大血管転位症4件、動脈管開存症4件、総肺静脈還流異常症12件、総動脈管症3件、冠状動脈瘻4件、川崎病5件、その他(大動脈弁狭窄症、大動脈縮窄複合、右肺動脈上行大動脈起始、肥大型心筋症)などであった。カテーテル治療78件の内訳は、バルーン血管形成術31件、血管塞栓術(コイル、AVP)8件、心房中隔欠損閉鎖術23件、動脈管閉鎖術5件、バルーン弁形成術5件、心房中隔裂開術1件、ステント留置術1件、冠状動脈瘻閉鎖術1件、アブレーション3件であった。

2)心臓超音波検査

スクリーニングを含め、4650件施行している(NICU分は含まない)。

3)腎生検

21件施行した(開放腎生検を含む)。

4)造血細胞移植

造血細胞移植を6回行った。内訳は、ALL 1回(非血縁臍帯血)、神経芽腫4回(自家末梢血3、非血縁臍帯血1)脳腫瘍 1回(自家末梢血)であった。

2009年以降に当科で造血細胞移植を受けた患者の初回移植後3年の生存率(2017/12/31時点)
同種移植(腫瘍性疾患)(N=22)85.7%(95%CI, 70.8-100)
同種移植(非腫瘍性疾患)(N=7)85.7%(95%CI, 59.8-100)
自家移植(腫瘍性疾患)(N=14)90.9%(95%CI, 73.9-100)

造血細胞移植

5)消化器・肝臓系検査

検査実績:

A)消化管系 件数
上部消化管内視鏡検査 28
下部消化管内視鏡検査 44
小腸内視鏡検査 ダブルバルーン法 10
カプセル内視鏡 4
B)肝・胆道系 件数
経皮肝生検 6
腹腔鏡下肝生検 1
内視鏡的逆行性膵胆造影 1

6)生体腎移植

母親をドナーとする生体腎移植を1件施行した。

7)経口食物負荷試験

外来と入院とを合わせて25件実施した。

8)遺伝子治療

AADC欠損症患者2名に遺伝子治療を実施した。2型アデノ随伴ウイルスベクターにAADC遺伝子を組み込んだベクターを定位脳手術により両側比較に注入した結果、両者ともに運動機能が改善した。これまで計6名に治療を実施し、全例運動機能が改善し続けている。

3-4.小児科カンファレンス

毎週月曜日、火曜日、水曜日、金曜日の朝に新入院患者の紹介と討議、水曜午後の総回診で入院患者の病状報告と討議を行った。

小児科における症例検討会(CC)は毎週木曜日18時からカンファレンス室で入院例を中心に検討した。以下症例検討会のテーマと担当を示す。

日時 テーマ 担当
1月12日 NTED治療終了1週間後に急変して死亡した1か月男児例 山岸、池村、臼井、桑島
1月26日 リツキシマブ導入後に不明熱を呈した頻回再発型ネフローゼ症候群(FRNS)の1例 杉江、青柳、古井(麻)
2月2日 抗MOG抗体関連疾患の治療ストラテジーの検討 池田、山上、小林、松本
2月9日 生体肝移植後のOccultHepatitis B virus Infection(OBI)の1例 横山、廣瀬、今川、熊谷
2月23日 多発翼状片症候群が疑われる姉弟例 俣野
3月2日 KL-6が上昇する重症ウイルス性肺炎 RSV及びHMPVを中心に 井上、今川、田村
3月9日 dystrophinopathyにおける心臓病変への対応 当院における現状と今後のフォロー体制の提案 岡、松原、鈴木、黒崎、藤本
4月6日 当科で経験した2例の傍精巣横紋筋肉腫 早瀬
4月13日 内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス感染症に罹患したSRNSの1例 青柳、別井、丸、鷹栖
4月27日 著明な高炭酸ガス血症によっても呼吸困難を呈さない10歳男児 村松
5月11日 乳児胆汁うっ滞症の診断の進め方 今川、浅井、加藤、齋藤
5月25日 慢性期に逸脱酵素上昇を伴う不整脈を呈した早産超低出生体重児の1例 小森、吉成
6月1日 腎血管筋脂肪腫を発症した結節性硬化症の11歳男児 山下、渡辺、池田、小島
6月8日 ロタウイルス胃腸炎による脱水と尿路結石で乏尿となった乳児例 月田、後藤
6月22日 慢性心不全と不整脈 浅井、倉根、鈴木、岡、松原
6月29日 小児ループス腎炎 ~mPSLパルス用量設定に関する議論~ 別井
7月6日 多発形態異常のある症例に対する遺伝学的検査の進め方を考える 尾﨑
7月13日 2017年前半 まとめの会  
9月7日 化学療法中に肺塞栓を合併した急性リンパ性白血病 翁、川原
9月14日 小児形成外科のご紹介 須永(形成外科)
9月28日 COL4A1遺伝子異常が疑われる新生児例 宮澤
10月5日 免疫調節障害が疑われる後天性CMV腸炎の1例 吉成、青栁、別井、小野、山上
10月12日 無熱性けいれん・退行で発症し遺伝子検査によりECHS1欠損症が判明した1例 北村、島村、池田、桑島
10月26日 乳児血管腫の薬物療法 森本
11月2日 腎炎の鑑別 ~Alport症候群の症例を通じて~ 別井、青栁、斎藤、小高、金井
11月9日 肺炎・心不全の治療中にカンジダ血症を発症した22q11.2欠失症候群の1例 吉成、小野寺、姚、加藤、齋藤
11月30日 遺伝性間質性肺疾患(Hereditary interstitial lungdisease: HILD)が疑われる一例 俣野
12月7日 脊髄梗塞により四肢麻痺を呈した1例 古賀、大石、平野、池田
12月14日 2017年後半 まとめの会  

3-5.キャンサーボード

1)小児緩和ケアカンファランス

患者さんとその家族のQOL向上を目指し、小児科医、小児脳神経外科医、緩和ケア医、看護師、心理士、理学療法士、養護教諭、地域医療連携部などの多種職による「小児緩和ケアチーム」のカンファランスを開催した。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
2 2 2 2 2 2
7月 8月 9月 10月 11月 12月
2 1 2 2 2 2

年間総開催数23回

2)小児腫瘍カンファランス

腫瘍性疾患の集学的治療のため、小児血液腫瘍チーム、小児放射線診断部、外科系各科(小児外科、小児脳外科、小児泌尿器科、移植外科、歯科口腔外科、形成外科など)、放射線治療部と腫瘍カンファランスを開催した。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
1 1 2 1 1 1
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1 1 1 2 1 1

年間総開催数14回

4.2018年の目標・事業計画等

とちぎ子ども医療センター小児科は、小児科疾患の診療のみならず、同センター内、附属病院内のあらゆる診療部門と連携し、小児の全ての疾患領域に対して高度かつ最新の医療を提供する。来年の目標として、①小児科専門診療部門各領域における小児高度医療の推進、難治性疾患の治療成績の更なる向上、②重症児、慢性疾患児の診療や小児救急医療における地域医療機関とネットワークの構築、③小児科医育成の継続、を掲げる。

5.過去実績