![皮膚科[アニュアルレポート]](img/h1_report_18.gif)
1.スタッフ(平成23年4月1日現在)
| 科長 |
(教授) |
大槻マミ太郎 |
| 外来医長 |
(准教授) |
小宮根真弓 |
| 病棟医長 |
(助 教) |
前川 武雄 |
| 医員 |
(准教授) |
村田 哲 |
| (助 教) |
藤田 悦子 |
| 病院助教 |
|
佐藤 篤子 |
| 池田 雄一 |
| 若旅 功二 |
| シニアレジデント |
7人 |
2.診療科の特徴
当科では皮膚に症状のある疾患すべてを扱うが、大学病院としての性格上、悪性腫瘍や慢性難治性疾患の患者が多いのが特徴である。
県内に入院可能な皮膚科の施設が少ないこともあり、入院は毎年、紹介による高齢者の皮膚悪性腫瘍、すなわち有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫、パジェット病などの上皮系悪性腫瘍が大部分を占める。ただし、これらの悪性腫瘍の約3割は進行期であるため、外科的手術以外に放射線療法や化学療法も取り入れ、手術も植皮や皮弁に加え、光化学療法や超短パルス炭酸ガスレーザー治療も行っている。
手術件数が増加傾向にある悪性黒色腫に対しては、当科内において鼠径・腋窩リンパ節郭清が施行可能となっているが、センチネルリンパ節生検も積極的に取り入れ、過剰な予防的リンパ節郭清は行わずに必要最小限の範囲にとどめるよう配慮している。また、皮膚外科部門では2010年から、下肢静脈瘤の外科的治療も施行することが可能となった。
外来は午前に初診と一般再診、午後は専門外来を設けている。専門外来は、より専門性の高い診療を必要とする疾患、すなわちアトピー性皮膚炎、乾癬、水疱症、膠原病、脱毛症、皮膚悪性腫瘍、皮膚レーザーなどに対するもので、県内だけでなく他県からの紹介患者も数多く来院している。なお、外来ではレーザー治療以外にも、紫外線療法や光化学療法、小手術を行うことも可能である。また、外来で診断や治療方針に苦慮する症例については、教授以下全員で診察する機会(外来クリニカルカンファランス)を設けているほか、皮膚生検を行った症例では病理カンファランスでの検討も行っており、個々の患者に即した最善の治療を皮膚科全体として追求するシステムを構築している。
慢性炎症性皮膚疾患の代表ともいえる乾癬については、2008年の栃木県患者会の立ち上げ以来、専門外来メンバーを中心に新規治療導入を含めた啓発的活動を精力的に行ってきた。2010年1月に皮膚科領域で初となる生物学的製剤が承認されたことに伴い、その導入目的の入院を含め、外来と入院の連携、および県内・県外の皮膚科医や一般医との連携が強化されてきている。
なお、新規開発臨床試験(治験)は乾癬が中心となっているが、それ以外に単純疱疹や日光角化症を対象とするものも扱った。
施設認定
日本皮膚科学会認定専門医指定施設
専門医
| 日本皮膚科学会専門医 |
大槻 マミ太郎 |
| 村田 哲 |
| 小宮根 真弓 |
| 藤田 悦子 |
| 前川 武雄 |
| 佐藤 篤子 |
| 池田 雄一 |
3.診療実績・クリニカルインディケーター
1)新来患者数・再来患者数・紹介率
1.外来
| 新来患者数 |
2,796人 |
| 再来患者数 |
31,707人 |
| 紹介率 |
52.5% |
| 一日平均受診患者数 |
144人/日 |
| 時間外患者数 |
444人 |
2)入院患者数
入院患者総数
| 入院患者数 |
346人 |
| 一日平均患者数 |
12.3人 |
| 平均在院日数 |
12.9日 |
| 疾患分類 | 患者数 |
| 湿疹・皮膚炎・蕁麻疹・痒疹 |
11 |
| 角化症・炎症性角化症・膿疱症 |
81 |
| 膠原病・類症・血管炎 |
2 |
| 水疱症 |
18 |
| 薬疹・中毒疹・ウイルス性発疹症 |
18 |
| 急性・慢性膿皮症 |
28 |
| 皮膚潰瘍・褥瘡・熱傷 |
7 |
| 皮膚悪性腫瘍 |
119 |
| 皮膚良性腫瘍 |
27 |
| 母斑 |
29 |
| 下肢静脈瘤 |
6 |
| 合計(人) |
346 |
| 平均年齢(歳) |
52.7 |
| 男:女 |
203:143 |
3-1)手術内訳
| | 入院 | 外来 |
| 皮膚悪性腫瘍 |
68 |
32 |
| 皮膚腫瘍切除術 |
38 |
505 |
| 皮膚切開術 |
1 |
46 |
| デブリドマン |
7 |
0 |
| レーザー(全麻下) |
22 |
0 |
| 静脈瘤手術 |
6 |
0 |
| センチネルリンパ節生検 |
7 |
0 |
| リンパ節郭清術 |
11 |
0 |
| 植皮術 |
50 |
0 |
| 皮弁・筋皮弁術 |
19 |
0 |
| その他(生検含む) |
86 |
450 |
| 合計(件) |
234 |
1,033 |
4)悪性黒色腫治療成績(1998年~2009年)

5)カンファレンス症例数
| | 症例数 | カンファレンス率* |
| 外来カンファレンス |
345 |
12.3% |
| 病理カンファレンス |
253 |
21.5% |
*外来カンファレンス率=カンファレンス症例数/新来患者数 X100
*病理カンファレンス率=カンファレンス症例数/病理提出件数 X100
4.事業計画・来年の目標等
皮膚科学は日々進歩しており、根治可能な悪性腫瘍も増えてはいるものの、治癒に至らしめることが困難な慢性疾患も多い。乾癬がその代表的な疾患であり、2010年1月に皮膚科領域で初となる生物学的製剤が承認されたことに伴い、県内・県外の皮膚科医や一般医との連携を深めるべく、病診連携の会を定期的に開催するようになった。
皮膚外科部門は2010年以降重点的に力が注がれ、通常のリンパ節郭清や下肢静脈瘤の外科治療も当科内で施行可能となったが、今後もさらに充実発展を目指したい。
長年の課題であった平均在院日数の短縮は、2010以降目覚ましい進歩を遂げた。乾癬を対象とした短期入院や皮膚外科部門強化による貢献が大きいが、今後も充実したクリニカルパス作成に向けても努力を重ねたい。
これらの努力を積み重ねながら、幅広い地域からの患者を受け入れ、県内のみならず近隣地域も含めた患者のQOL向上に結びつけたい。また現在、年に数回開催している病診連携の会をさらに地域を特定した形で立ち上げ、さらなる紹介率向上も図っていきたい。
5.過去実績
2009年アニュアルレポート
2008年アニュアルレポート