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アレルギー・リウマチ科[アニュアルレポート]

1.スタッフ(平成28年4月1日現在)

科長 (学内教授) 岩本 雅弘
副科長 (学内准教授) 長嶋 孝夫
外来医長 (講師) 永谷 勝也
病棟医長 (学内講師) 釜田 康行
医員 (教授) 簑田 清次
(教授) 岡崎 仁昭
(教授) 吉尾  卓
(教授) 佐藤 健夫
(講師) 松山  泰
(助教) 秋山陽一郎
病院助教        室﨑 貴勝
        武田 孝一
シニアレジデント     3名

2.診療科の特徴

当科の診療科名を平成12年4月1日にアレルギー膠原病科からアレルギー・リウマチ科へと変更した。患者によりわかりやすい名称とした。これにともないリウマチ患者の紹介数が増加している。

当科はアレルギー疾患(薬物アレルギー、食物アレルギー)・関節リウマチ・その他の膠原病を専門にはするものの、同時に全身の管理能力も必要とされる。膠原病そのものがその疾患の特質上、多臓器に病変がおよぶこと、および中心となる治療法が免疫を抑制することから合併症として日和見感染をはじめとする感染症を引き起こす頻度が高いことが理由である。この全身管理能力は当科の最大の特徴であり、故にただ単に膠原病の診療にとどまらない。全身管理能力の習得という点は内科医としてもっとも重要なことであり、当科の最大の武器でもある。この点はレジデント教育において、当科がもっとも力を注いでいるものでもあると同時に附属病院全体の進むべき道でもある。

欧米に比べ約7年の遅れに甘んじていた我が国のリウマチ治療が、利用できる生物学的製剤の増加とともにいまや欧米なみとなった。現在までに当科で導入した生物学的製剤使用患者数は1000例を遙かに超えた。その80%以上の患者で非常に満足できる治療効果が得られており、これらの治療を受けた栃木県内の患者の40%以上において当科が寄与している。地域医療に大きく貢献していると自負している。さらに治験にも開発段階から積極的に関わり、より多くの治療困難症例のQOL改善に貢献した。

生物学的製剤による関節リウマチの治療の実践には多くのマンパワーと時間を必要とする。生物学的製剤による治療を当科で多くの患者に実施できているのは県内各所の診療所との病診連携(栃木リウマチネットワーク)のたまものである。患者の紹介を受け、初期治療を当科が行い、安定した段階で連携施設での治療へ移行する。しかし、大学附属病院の役割は緊急事態に備えることでもあることから当科でも数ヶ月に一度程度ではあるが併診を継続している。そのことで患者は診療所と大学という利便性と安全性の両面を確保できている。患者にも十分納得が得られ、また少ないマンパワーの当科においても、治療困難な重症例に注力することができた。この栃木リウマチネットワークには95施設(診療所)が参画している。

ジュニアレジデント教育に関しても力を注いでおり、他の内科では行っていない外来研修を取り入れている。毎週金曜日に教授と准教授が指導している。新患をまずジュニアレジデントが診察し、患者の問題点、鑑別診断、検査計画などを短時間に把握させ、その後、教員が教育(precept)しながら患者を診察する方法である。入院患者の場合はすでに診断が下されている症例が多く、短時間に患者の有するさまざまな問題点を把握するという訓練を行うチャンスが少ないことを補う目的である。病棟診療と外来診療はやり方が大きく異なる点を指導している。

平均在院日数の低減は昨年と同程度の達成率を得ることができており、長期にわたる入院でしばしば遭遇するQOLの低下を防ぐことができている。リウマチ膠原病は全国レベルでは平均在院日数が多い診療科である。当科の平均在院日数である14~15日は全国レベルでも最も少ないレベルである。

認定施設

日本リウマチ学会教育施設
日本アレルギー学会教育施設

認定医

総合内科専門医 簑田 清次
岡崎 仁昭
岩本 雅弘
佐藤 健夫
長嶋 孝夫
松山  泰
室﨑 貴勝
武田 孝一
本根 杏子
アレルギー学会指導医 簑田 清次
岡崎 仁昭
吉尾  卓
佐藤 健夫
アレルギー学会専門医 簑田 清次 他7名
リウマチ学会指導医 簑田 清次
  岡崎 仁昭
吉尾  卓
岩本 雅弘
佐藤 健夫
長嶋 孝夫
釜田 康行
リウマチ学会専門医 簑田 清次 他9名

3.診療実績

1)新患患者数・再来患者数・紹介率

新患患者数 701人
再来患者数 17,148人
紹介率 93.4%

2)入院患者数(病名別)

病名 患者数
関節リウマチ 139
全身性エリテマトーデス 69
血管炎症候群 64
シェーグレン症候群 60
多発性筋炎・皮膚筋炎 48
強皮症・CREST症候群 26
混合性結合組織病 20
脊椎関節炎 16
アレルギー疾患 12
リウマチ性多発筋痛症 11
成人Still病 10
ベーチェット病 7
IgG4関連疾患 5
痛風 5
再発性多発軟骨炎 4
RS3PE症候群 3
抗リン脂質抗体症候群 2
血管浮腫 1
その他 22
合計(重複あり) 524

3)手術症例(緊急)病名別件数 0件

4)治療成績 0件

5)合併症例

ICU入室症例 7人
緊急入院率 140人/524人(26.7%)

6)死亡症例・死因・剖検数・剖検率

細菌性肺炎 3人
間質性肺炎 2人
肺塞栓 1人
不整脈 1人
弁膜症 1人
播種性血管内凝固 1人
計9人 (剖検1人、剖検率11.1%)

7)主な検査・処置・治療件数

(他科依頼含む)

筋・筋膜生検 32件
皮膚生検 32件
腎生検 31件
口唇生検 17件
側頭動脈生検 8件
肺生検 4件
骨髄生検 4件
肝生検 2件
リンパ節生検 2件
耳介軟骨 2件

8)カンファレンス症例

(1)診療科内

5月20日 肝生検後に死亡したSLE症例の剖検検討
6月4日 感染症科合同カンファレンス:感染性大動脈炎と大動脈炎症候群の鑑別例
6月4日 痙攣発作および血小板低下を含むSLE様症状を呈したウイルス感染症例
6月4日 ホジキンリンパ腫様の病理所見を呈したC-ANCA陽性例
7月9日 末梢神経麻痺による手指の伸展障害をきたした血管炎
7月16日 大動脈弁閉鎖不全症による死亡例
7月16日 小腸虚血性腸炎とループス腸炎による狭窄をきたしたSLE
10月29日 急速に認知障害が出現したSLE
11月5日 強膜炎と感音性難聴を認め再発性多発軟骨炎とGPAの鑑別
11月12日 原因不明の汎血球減少を認めたSLE
12月7日 皮膚筋炎で突然死した症例
12月17日 多発性筋炎と筋強直性ジストロフィーとの鑑別法についての検討
12月24日 家族性地中海熱が疑われた症例

(2)獨協医大呼吸器・アレルギー内科との合同カンファレンス

5月19日 「著明な全身浮腫を伴った抗ARS抗体陽性皮膚筋炎の一例」、「完全房室ブロックと左反回神経麻痺を合併したLargevessel vasculitisの一例」、「SLEに合併した自己免疫性肺胞蛋白症の一例」
10月27日 「治療中に下肢虚血・壊死をきたし緊急下肢切断術を施行したIgA血管炎の1例」、「リツキシマブ加療を必要とした難治性ANCA関連中耳炎の1例」、「類天疱瘡の1例」

(3)整形外科との合同カンファレンス

5月19日 肘関節周囲疾患について
11月18日 脊椎関節炎の画像所見

(4)病棟看護師との合同カンファレンス病棟連絡会

(隔月)
1月22日
3月23日
5月25日
8月3日
9月28日
12月28日

4.事業計画・来年度の目標

レジデント教育の更なる充実と若いリウマチ医の育成が喫緊の課題である。

また、リウマチ患者教育をさらに発展させるため市民講座を平成19年から年に1~2回、市町村の公民館などを利用して行っている。平成27年度には15回目を迎えた。これをさらに充実させる。また、(公社)日本リウマチ友の会栃木支部との連携をより緊密にする。

平成27年4月1日から整形外科と協働して、附属病院にリウマチセンターが開設された。

5.過去実績

2014年アニュアルレポート

2013年アニュアルレポート

2012年アニュアルレポート

2011年アニュアルレポート

2010年アニュアルレポート

2009年アニュアルレポート

2008年アニュアルレポート

自治医科大学附属病院

〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1

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0285-44-2111(代)

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