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看護部【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2018年4月1日現在)

看護職員 1,444人
看護師 1,381人
助産師 55人
保健師 8人

2.看護部理念

私たちは、患者・家族の皆様が、安心と満足の得られる看護を提供します。

3.基本方針

  1. 特定機能病院の役割として、患者さんの安全で快適な療養環境を整えるとともに、他の医療機関と連携します。
  2. 社会の変化に対応できる看護を目指し、自己研鑽に努めます。
  3. 教育機関として、医学生・看護学生等に模範を示し、後輩の育成に努めます。
  4. 自治医科大学附属病院で培われた看護を他の医療機関でも実践し、地域医療に貢献します。

4.平成29年度看護部重点目標

平成29年度の看護部の重点目標に以下の3項目を挙げ、活動を行った。

  1. 看護の質が維持・向上できるように、人材を育成する。
  2. 看護業務を効率化することにより、超過勤務を削除し、ワークライフバランスの充実をはかる。
  3. 高度急性期病院としての在宅支援体制を整備し、地域包括ケア体制の中で特定機能病院としての役割を果たす。

5.委員会と連絡会

看護部の目標達成に向け、委員会を中心に活動している。次の1)~9)の委員会と、3つの連絡会、1つのプロジェクトチームで以下の活動を行った。

【委員会の活動】

1)研修・看護職キャリア支援委員会

看護職キャリア支援センターが開発したラダーⅡAトライ以上が対象となる研修のうち看護展開研修【2】・【3】、スキルアップ研修【3】を除いた12のラダー研修を担当した。それぞれの研修において、ラダーの達成目標に合わせた研修の企画・運営・評価を行った。今年度のラダー研修受講者は834名であった。

今年度は、ラダーⅣトライ対象の実践教育【3】とラダーⅡBトライ対象の看護倫理研修【2】の2つの研修において、大幅な研修内容の見直しと変更を行った。実践教育研修【3】においては、これまで委員が講義を行っていたが、企画の内容に精通している外部講師に変更することができた。受講者の受講後アンケートでは全体的に高い評価が得られた。看護倫理研修【2】においては、日本看護協会の看護倫理に関する資料を参考に新人研修との継続性を考慮し、思考過程に沿った形式用紙に変更した。また、評価票についても点数評価からABC 評価へと変更を行った。

評価に際しては、評価視点の統一性を保つために評価内容と評価基準を更に細分化した。

また、減点となる場合は、その理由を具体的に付記し、受講者が理解できるように工夫した。受講者が課題レポートの評価をもとに、自分自身ができていることと不足していることが具体的に理解でき今後の自己の課題に結びつくよう、ルーブリック評価などの活用も今後の検討事項である。

2)看護基準委員会

看護基準・手順は単なるマニュアルではなく、当院の看護の基準を示すものであり、看護の質を担保するうえで重要なものである。当委員会の今年度の活動目的は看護部BSC の戦略目標である患者の安全の確保、看護の質の可視化の視点から「看護実践のための行動指針及び実践評価のための枠組みを構築し、基準を作成および見直しをする」とし、具体的な活動として以下の3項目を行った。

(1) 意思決定支援の看護基準・手順の周知と実践状況を確認する。
平成28年度に作成した「治療・検査に関する意思決定支援」の実施状況は、部署較差があり、実践内容の理解度にも較差があった。そこで、師長会や主任研修会等で説明を行った。また標準看護計画とクリニカルパスで不適切に使用していた看護実践用語「理解・納得の状況」についての整理を行った。
「意思決定支援」に関連する各看護実践用語である「治療に関係する情報提供の確認」、「理解・納得の状況」、「治療に関係する情報の提供」、「患者が希望する治療関係の調整」、「IC 同席」の実施件数では記録内容から評価を行った。しかし記録内容も不十分であったため正確に評価するまでには至らなかった。次年度に向けて「IC 同席」についての実施状況を重点的に確認し、明確な記録ができるように例題の提示を行う予定とした。

(2) 標準看護計画のJUMP2登載の基準・手順を明文化する。
病院情報システムに登載する標準看護計画について、患者アウトカムや成果指標の設定にて看護実践標準用語が適正に使用できているかを評価することとした。そこで、標準看護計画の作成基準、作成手順を整備し、看護基準委員会が行う標準看護計画の登録方法についても明文化した。病院情報システムに登載する標準看護計画について、患者アウトカムや成果指標の設定にて看護実践標準用語が適正に使用できているかを評価することとした。そこで、標準看護計画の作成基準、作成手順を整備し、看護基準委員会が行う標準看護計画の登録方法についても明文化した。

(3)看護基準・手順の見直しをする。
認知症看護加算取得に向けて「安全確保のために身体拘束」の看護基準・手順の修正を行った。その他、「入浴介助」「気管カニューレ交換介助」「手術室への入室方法」「膀胱内留置カテーテル」の看護基準・手順の見直しを行った。
各部署が作成したマニュアルでは、3部署の看護業務基準・手順や患者説明冊子等の確認を行い、ポータルサイトに登載した。

3)看護記録委員会

今年度の活動方針は、「看護が見える看護記録を目指す」ことであった。

活動目標

(1)看護記録についての理解を深め、看護過程がわかる記録ができる。
  ①看護記録監査の「看護計画」の評価点数が平均3以上になる。
  ②看護記録監査の「SO に対して根拠に基づいた判断が【A】に記録されている」の項目の評価点数が3以上である。
  ③看護記録監査の部署監査平均と委員会監査の点数差が1回目監査より少なくなる。
  ④看護計画立案率が88.2% 以上になる。
(2)SOAPIER 記録が理解でき使用できる。
(3)看護記録連絡員の活動計画実施率が80%以上である。

目標(1)の①については評価点数が平均3.4点であり、目標は達成した。②については、評価点数が3.4点であり、目標は達成した。③については、1回目と2回目の監査で点数差はなかった。1回目の看護記録監査後に、解釈に迷う監査項目の表現を一部修正しているため、監査点数に影響している可能性があると考える。④については、評価点数が90.5% であり、目標は達成した。

目標(2)のSOAPIER 記録については、連絡員を対象とした勉強会を行い、部署訪問の際に、部署のサポートを行った。SOAPIER の活用は、部署間で差があることがわかり、解釈の違いもあった。そのため、今後も、委員会としてSOAPIER 記録の周知活動の継続と、記録内容を確認し正しく記録ができるようにサポートしていく必要がある。

目標(3)については、平均84%であり、目標は達成した。

次年度への課題としては、SOAPIER の記録の理解が深められるような活動を継続することである。また、看護記録監査や勉強会を通して、アセスメントや根拠に基づいた看護記録ができるようにサポートしていく必要がある。

4)看護研究委員会

平成29年度看護研究委員会の活動方針は、「看護研究の質の向上に努める。」であり、重点目標を1.院内看護研究発表会に参加することで、看護研究に関する学びが深まる。2.看護展開研修【2】の研修評価票の「疑問の明確化」の「8割以上記載できている」が70%以上になる。3.看護展開研修【3】の研修評価票の「問題の背景」と「研究方法」項目の「記載できていない」が0%になる。4.倫理指導員の役割を担うための方法を検討できる。として活動し、委員会は9回開催した。

重点目標1については、看護研究発表会の参加者にアンケート調査を行い評価した。

220名中、169名(回答率76%)からアンケートの回答があった。「看護研究の発表や講義を聴いて、今後の自分の行う看護研究に関する取り組みの参考になるか。」については4段階評価で『非常に参考になる』62人(37%)、『やや参考になる』96人(57%)であった。両方合わせ『参考になる』と回答した者は158人(94%)であり、看護研究に関する学びを深めることに貢献できたと評価する。

重点目標2については、「疑問の明確化」の「8割以上記載できている」は62%であり、目標は達成しなかった。評価票が減点方式から加点方式に、また、3段階から4段階評価に変更になったことが影響していると考える。疑問の明確化について、既知の事柄と未解決の事柄の両方に記載している場合があった。次年度は、どちらか一方のみの記載でよいことを、強調する。また、疑問の明確化で既知の事柄への記載はあるが、今後の実践にどう活かすかが記載されていないことがあった。研修の目的に沿った重要な部分であるため、今後の実践にどう活かすかを記載できるように支援する必要がある。

重点目標3については、「問題の背景」と「研究方法」項目の「記載できていない」は、どの項目も1から4名該当者がおり、0%にならなかった。評価票が減点方式から加点方式に、また、3段階から4段階評価に変更になったことが影響していると考える。問題の背景については、部署の現状の記載が数値化されていたが、疑問と関係のある背景が記載されていないことがあった。次年度は、問題の背景にどういう内容を記載すればよいかを、説明していく必要がある。

目標4については、倫理指導員としての活動の一つとして、今年度の看護研究発表会で、倫理に関する講演を企画できた。また看護展開研修【3】のレポートの指導を通して、倫理的側面に関する指導が行えた。

次年度の課題は、1.看護研究の質が担保される院内看護研究発表会となるような発表演題の決定など、今後の看護研究発表会の在り方について検討する必要がある。演題が集まらない場合は、看護実践報告を看護研究発表とは別の群にして発表することも検討する。2.看護展開研修【3】を受けたのち、スキルアップ研修【3】に進めるように支援する。3.看護展開研修【2】と看護展開研修【3】のインストラクターを行うにあたり、委員一人ひとりのアドバイス力の向上を図る。である。

5)看護情報システム委員会

当委員会は医療情報部と連携し、病院情報システムの運用と重症度、医療・看護必要度の評価入力を適切に行えるように支援することを目標に活動している。今年度は病院情報システムの更新に伴う活動を看護情報管理室とともに実施した。また、重症度、医療・看護必要度の評価方法を理解し、自部署の患者を正確に評価できることを目標に、委員会で監査した結果を部署毎にフィードバックした。加えて、今年度は連絡員と協働し重症度、医療・看護必要度の部署監査を導入し、さらに正しく評価できるように支援した。来年度は、重症度、医療・看護必要度の改定内容と新病院情報システムの運用を各部署に浸透させていく。

データの正確な入力、データの活用を支援することで、看護の質の指標を提示できるようにしていきたい。当委員会では医療情報部と連携し、病院情報システムの運用とデータの二次利用の推進のためにデータを提示している。データは、部署の看護実践、年度目標評価に活用している。

6)在宅支援委員会

在宅支援委員会では、今年度の活動目標を高度急性期病院としての在宅支援体制を整備することとし、具体的な活動としては以下の3点を行った。

(1) 退院支援の手引きを見直し、退院支援のフローを作成する。
退院支援加算1を取得するためには、退院支援担当者の配置と連携カンファレンスの実施等の要件がある。病棟看護師が要件内容を理解し、実施できるように退院支援に関するフローを見直し、周知した。

(2) 退院後訪問の実践に向けて体制を整える。
新設された加算である「退院後訪問指導料」を取得していくために、退院後訪問の実践のための基準・手順を整備した。各部署で1例以上の実施を目標としたが、全部署での実施には至らなかった。

(3) 各部署の退院支援の問題点や課題を明確にし、患者サポートセンターと連携を図り、各部署の退院支援連絡員の活動を支援する。
退院支援を必要とする患者の選定や退院支援計画書の作成等、部署ラウンドを行い、各部署で困っていること等について対応した。勉強会を2回開催し、連絡員の活動を支援した。

7)安全活動推進委員会

今年度の活動目標は、『患者と看護職員の安全を守るための行動が遵守できるよう支援する』とした。そのための活動内容として、1.各部署においてインシデント分類影響レベルⅢ以上の報告が減少するように支援をする。2.災害対策活動を行う。とした。

1については、各部署が自部署のインシデント報告の分析を行い、インシデント分類影響レベルⅢ以上のインシデントが軽減するための対策としてKYT を推奨し、実践を支援した。結果、全部署において、KYT 活動が実践できた。各部署2事例を実施し、全部署78事例中、23事例がドレーン・チューブに関わるもので一番多く、次いで15事例が転倒転落であった。その他は内服、注射、環境整備に関わるものが挙げられていた。インシデント分類影響Ⅲ以上の報告件数は、昨年度より71件減少しており、成果の一つといえる。

KYT 活動は効果的であるが、部署では事例選択の難しさを感じており、連絡員への事前の説明と事例選択時の支援が次年度の課題である。

2においては、火災初動フローに沿った動きと防火設備の使い方のDVD を作成した。具体的に災害時初動がイメージできるようになったと考える。

院内共有の火災発生時アクションカードがないため、管財課など関係部署と相談して、火災発生時アクションカードを作成し災害時訓練ができるようにすることが次年度の課題である。また、災害拠点病院として、各部署での訓練だけではなく病院全体のアクションカードの必要性を看護部から災害対策委員会に提言できればよいと考える。

8)看護業務委員会

看護業務委員会では、1.限られた業務時間の中で質の高い看護を提供すること、2.看護職員が相互に支援し協働する組織風土を育成すること、3.看護に関して効果的な医療材料を検討することを活動目標とした。具体的な活動としては以下の4つの項目について活動を行った。

(1)看護職員夜間12対1配置加算の維持に向けた調査を行い、長時間労働の改善に向けて、各部署の取り組み内容を分析し、各部署に看護業務の見直しの働きかけを行った。医師の業務負担軽減として取り組んでいる看護師採血の現状を把握し、正確なデータが取れるように働きかけを行った。

(2)看護師の負担軽減の取り組みのために、看護補助員の業務の現状を把握し、看護業務の委譲について検討した。また、病棟薬剤師との業務調整を行い、病棟薬剤師業務を明文化して周知した。

(3)部署内・部署間応援体制を確立していくために、「特定病床からの退室支援に関する取り決め」「夜間の部署間応援体制」ついて整備し、普及するように働きかけた。

(4)医療材料の採用については、全部署の看護にかかわる医療材料に関して、看護部の窓口として、費用、使い勝手、安全性の3点を主とした検討を行い、決定してきた。この結果、病院の経費削減に繋がった。特殊浴槽の更新に関する検討も行い、更新することができた。

【連絡会の活動】

1)臨床実習指導検討連絡会

「臨地実習が効果的に行われるよう実習環境を整えること」を目的に以下の活動を行った。

(1)臨床実習指導者ワークショップについて
5月と10月に計2回開催した。第1回目の臨床実習指導者ワークショップは主に新規臨床実習指導者を対象として「インストラクショナルデザイン」について知り、「教え方や教育方法について学ぶ」ことを目標に情報センターの淺田先生からの講義とグループワークを実施し、46名が参加した。第2回目では、実際の臨床実習指導の場面でインストラクショナルデザインを意識して実習指導が行えたか、うまくいった事例や苦慮した事例などを事前に調査し、事例をもとにグループワークを実施する内容で開催し、54名が参加した。事後のアンケート結果から、「グループワークで他者の意見を聞くことができ、学びになった」「今後の臨床実習指導に役に立つ」という意見が大半であり、ワークショップの目的や目標は達成できた。例年、臨床実習指導者の内訳は、約60%~70%が臨床実習指導経験が2年目以下である。臨床実習指導経験が浅い臨床実習指導者に対しても、臨床実習指導者としての役割が果たせるよう、臨床実習指導検討連絡会が中心になり支援を継続していく必要がある。

(2)「臨床実習指導者の手引き」の見直しについて
「臨床実習指導者の手引き」の見直しを実施した。今後はポータルサイトに登載し、運用開始の予定である。「臨床実習自己評価票」に関しては、「臨床実習指導者の役割」の項目が自己評価できるように、項目や評価内容を修正中である。

2)地域実践研修支援連絡会

平成29年度は県内外の3つ医療機関に23名の看護職が研修として出向した。その内訳は、日光市民病院が8名、那須南病院が5名、西吾妻福祉病院が10名だった。連絡会としては、1.地域実践研修シートを活用し、研修者との交流会や面接を通して、実践活動をサポートする。2.効果的な地域実践研修ができるように指導者との連携の強化を図る。を活動目標とした。支援活動としては、研修先における活動状況を、交流会や個別面接で確認し、サポートを行った。また、年間2回の指導者会議において、研修施設から研修者の活動状況の報告を受け、支援内容の情報交換や課題の確認を実施した。

さらに、研修者が地域実践研修で取り組んだことが研修施設にどのような影響を与えているかを調査し、看護ケア協力への影響、職場環境への影響が大きいことが明らかになり、日本ルーラルナーシング学会第12回学術集会で発表した。今後は、さらに研修者が研修の目標を果たすことができるように継続的な支援および研修施設との密な連携が重要である。

3)専門・認定看護師連絡会

この連絡会は、看護副部長1名と専門看護師4分野8名、認定看護師17分野24名の総数25名(3名は専門看護師・認定看護師の資格を有する)で構成している。専門性を高め相互研鑽することにより、質の高い看護を提言することが本会の目的である。

今年度の活動として、専門・認定看護師取り決め事項の見直しを行った。また情報交換を通して、他分野のスキルを理解し連携することで質の高い看護につながるように取り組みを行った。今後も専門看護師及び認定看護師の実践の成果が臨床の看護職員に理解され、活用されるよう取り組んでいく。

4)固定チームナーシング連絡会

今年度から委員会が連絡会となり、固定チームナーシングの看護体制を維持し、さらに向上させていくための活動を行った。活動目的を「各部署が固定チームナーシング体制を維持し、継続できるよう支援する」とした。活動目標は、「チームリーダー・サブリーダーが役割を達成できるよう支援する」「チーム目標の達成度がB 評価以上となるよう支援する」とした。

リーダー・サブリーダー連絡会を年に2回開催した。連絡委員は、リーダー・サブリーダーがリーダーシップを発揮し、チーム目標を達成できるような活動ができるようにファシリテーターとして関わった。話し合いの中で、チーム運営についての問題や困難と感じていることを共有し、解決ができるように助言を行った。

部署訪問では、新任看護師長の部署を訪問し、固定チームナーシングのチェックリストを用いて評価を行った。その結果、すべての部署がよい評価であった。また、チェックリストの評価項目の一部が評価しにくい内容であることが明らかとなり、チェックリストとホームワークシートの改正を行った。

成果発表会の発表形式を今年度から変更し、部署ごとの発表とした。発表形式を変えたことによる評価をし、次年度につなげたい。

チーム目標の達成度はC評価の部署もあり、今後も看護の質の向上とやりがい感につながるような継続した支援活動が必要である。

6.専門看護師の活動

平成29年度は4名が新たに専門看護師として認定された。その内訳は急性・重症患者看護専門看護師が1名、がん看護専門看護師が2名、慢性看護専門看護師が1名であり、合計13名の専門看護師がそれぞれの分野で活動した。専門看護師の分野別人数を表1に示す。専門看護師の役割は「実践」・「相談」・「調整」・「教育」・「研究」・「倫理調整」の6つであり、今年度の各分野における専門看護師の活動は以下の通りである。

表1 専門看護師の分野と人数

専門看護師の分野人 数 人数
急性・重症患者看護 5名
小児看護 2名
慢性看護 1名
母性看護 1名
がん看護 4名
合計 13名

1)急性・重症患者看護 

(1)院内活動

  1. 看護職キャリア支援センターメンバー(形成部門):新人看護職員のキャリア形成評価を実施
  2. ラダー研修:スキルアップ1「家族ケア」の企画・講義
  3. ラダー研修:看護展開Ⅱ研修「フィジカルアセスメント2」の企画・講義
  4. 看護基礎技術研修:「環境調整」、「心肺蘇生法」の企画・講義
  5. 研修医向けAHA BLS プロバイダーコース開催
  6. 人工呼吸管理安全対策チームメンバー
  7. 精神科リエゾンチームメンバー
  8. 医療機器安全管理部会メンバー
  9. 院内急変時ワーキンググループメンバー

(2)院外活動

  1. 獨協医科大学大学院看護学研究科非常勤講師
  2. 自治医科大学大学院看護学研究科非常勤講師
  3. 日本集中治療医学会評議委委員
  4. 日本集中治療医学会関東甲信越地方会看護部門委員
  5. 日本集中治療医学会看護部会将来計画委員会委員会委員長
  6. 日本集中治療医学会J-PAD ガイドライン検討委員会委員
  7. 日本集中治療医学会学術集会あり方検討委員会委員
  8. 日本クリティカルケア看護学会評議員
  9. 日本クリティカルケア看護学会せん妄ケア委員会委員
  10. 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業メンバー
  11. 第4回CNS 学会プログラム委員
  12. 第39回日本呼吸療法医学会学術集会プログラム委員会副委員長
  13. 日本集中治療医学会看護卒後教育委員会主催セミナー:ファシリテーター
  14. ELNEC-JCC 指導者用ガイド2016改訂メンバー
  15. 日本手術医学会 教育委員
  16. 日本手術医学会 評議員
  17. 日本手術医学会 ガイドライン改訂準備委員
  18. 日本小児麻酔学会 評議員
  19. 日本手術看護学会 認定看護師会 関東甲信越地区代表
  20. 北関東手術看護研究会 代表

2)小児看護

小児看護専門看護師2名
黒田 光恵 自治医科大学とちぎ子ども医療センター外来
佐々木綾香 自治医科大学とちぎ子ども医療センター3A 病棟

1.院内活動

  1. 子ども医療センター教育グループの活動:院内の看護師と小児に携わる専門職を対象とした勉強会の企画・運営と講師
  2. 子ども医療センター在宅グループの活動:退院支援、在宅療養に関する問題や課題への対応
  3. 平成29年度新入職者研修の集合研修の講師
  4. ラダー研修Ⅳスキルアップ【3】研究アドバイザー6件
  5. 小児緩和ケアチームの活動:コアメンバーとしてカンファレンスの運営と倫理的調整、意思決定支援や終末期の在宅移行支援におけるサポート。カンファレンスは23回/年実施

2.院外活動

  1. 自治医科大学大学院看護学研究科非常勤講師
  2. 自治医科大学看護学部臨地講師
  3. 栃木県立衛生福祉大学校非常勤講師
  4. とちぎ小児看護研究会事務局
  5. 看護師特定行為研修センター研修指導補助員者
  6. 2017年度小児救急看護認定看護師フォローアップ研修会の講師
  7. 訪問看護ステーションの勉強会「小児に起こりやすい症状とそのケア」の講師
  8. 日本看護協会NICU/GCU を退院する児とその家族の支援推進検討委員会委員
  9. 栃木県小児・AYA 世代がん対策部会委員
  10. 栃木県小児在宅医療検討会委員
  11. 日光中宮祠小中学校、健康教育「生活リズムと睡眠習慣について」の講師

3.実習受け入れ

  1. 自治医科大学大学院看護学研究科 小児看護学演習
  2. 自治医科大学大学院看護学研究科 母性看護学演習
  3. 順天堂大学大学院看護学研究科 専門看護師演習

4.学会参加

  1. 第4回日本CNS 看護学会参加
  2. 第45回日本小児神経外科学会発表 演題「小児緩和ケアチームの取り組み-小児腫瘍患者の終末期における在宅移行支援-」
  3. 日本小児看護学会第27回学術集会参加
  4. 上記同学会テーマセッション「慢性疾患児の自立にむけた療養支援について考えよう-自立度確認シートを用いたアセスメントの実際」話題提供者
  5. 上記同学会テーマセッション「子どもの緩和ケアについて考えてみませんか~がん・非がん疾患を超えて~第2弾」ファシリテーター
  6. 第15回日本小児がん看護学術集会参加
  7. 第27回日本新生児看護学会学術集会 シンポジウム「NICU 看護師が知らない(かもしれない)在宅の世界」のシンポジスト
  8. 第27回日本外来小児科学会年次集会ワークショップ「外来での事故防止を進めよう~事故防止対策の企画・運営を学んでみませんか~」企画・共同研究者

5.研究

  1. 平成29年度科学研究費助成事業(基盤研究A)オレムのセルフケア理論を基盤とした「こどもセルフケア看護理論」の構築 研究協力者
  2. 平成28-29年度科学研究費助成事業(基盤研究C)小児外来看護実践能力向上のためのeラーニングを活用した学習支援ガイドの作成 研究協力者
  3. 平成29年度科学研究費助成事業(基盤研究C) 肝移植後の思春期患者に向けた多職種連携による自立支援フログラムの構築 共同研究者

6.雑誌等の執筆

  1. 小児看護 2018年2月号特集「親が子育てを実感できる育児支援」企画
  2. 黒田光恵:疾患をもつ子どもの親に対する育児支援.小児看護.41(2):137,2018.
  3. 黒田光恵:小児在宅医療における安全管理の視点.小児看護.40(8):1079-1086,2017.
  4. 中田悠喜,黒田光恵:母親が捉えるNICU からGCU への移動における環境変化.日本新生児看護学会誌.23(2):18-24,2017.

3)がん看護

がん看護専門看護師は、看護部本部に所属し緩和ケアチーム専従看護師である1名と外来診療部・第一外来に所属する1名の2名である。

(1)院内活動

  1. 緩和ケアリンクナース勉強会の企画と運営
  2. キャリア支援センターを兼務し、「心理ケア」のラダー研修を企画と講義
  3. 多職種と協働し、毎月1回「がん患者と家族のためのサロン虹」の企画と運営
  4. 臨床心理士とともに、がんを持つ親の子どもへのサポートグループ(CLIMB ®プログラム)の企画・運営
  5. がん化学療法を受ける患者・家族の意思決定支援やセルフケア支援、多職種と協働し在宅療養支援などを実践
  6. 外来治療センター内でがん化学療法認定看護師とともに看護師外来を運営
  7. 他職種カンファレンス参加(外来治療センター、消化器内科合同、Cancer Board Canfarence)
  8. 新人看護職集合研修講師
  9. 化学療法部会構成員

(2)院外活動

  1. 自治医科大学看護学部と自治医科大学大学院看護学研究科の非常勤講師
  2. 栃木県立衛生福祉大学校非常勤講師
  3. 看護師特定行為研修センター研修指導補助者
  4. 地域社会振興財団中央研修会のがん化学療法看護研修会講師
  5. 他企業WEB セミナー講師

(3)実習受け入れ

  1. 自治医科大学大学院看護学研究科がん看護専門看護実習Ⅱ
  2. 看護師特定行為:血管外漏出

(4)学会参加

7件(日本緩和医療学会、日本CNS 看護学会、日本臨床腫瘍学会、日本サイコオンコロジー学会・日本臨床死生学会総会、日本癌治療学会、日本がんサポーティブケア学会、日本がん看護学会)

7.認定看護師の活動

平成29年度は新たに「糖尿病看護」と「新生児集中ケア」の認定看護師が各々1名ずつ認定され、合計27名の認定看護師がそれぞれの分野で活動した。また、医療現場の変化に伴い、不足している認定看護師を増やしていく必要があり、認定看護師教育課程の受講を勧め、平成30年度にはがん化学療法・乳がん看護・認知症看護の3つの分野に入学が決定した。これらの教育機関における学習により、次年度はさらに認定看護師が増え、今後の活動が期待できる。各分野と人数は表2に示すとおりである。

認定看護師の役割は、「実践」・「指導」・「相談」の3つであり、今年度の認定看護師の活動は以下のとおりである。

表2 認定看護師の分野と人数

認定看護師の分野人 数 人数
救急看護 1名
皮膚・排泄ケア 3名
集中ケア 3名
緩和ケア 3名
がん化学療法 1名
がん性疼痛 2名
感染管理 1名
糖尿病看護 2名
新生児集中ケア看護 3名
透析看護 1名
手術看護 1名
乳がん看護 1名
摂食・嚥下障害看護 1名
小児救急看護 1名
認知症看護 1名
がん放射線療法看護 1名
慢性心不全看護 1名
合計 27名

1)集中ケア

(1)院内活動

  1. 院内研修「看護展開研修【1】フィジカルアセスメント」企画・講師担当( 神山淳子、八巻均)
  2. 病棟看護師対象勉強会「人工呼吸管理中の口腔ケア」講師(神山淳子)

(2)院外活動

  1. 社団法人 集中ケア認定看護師会 監事 (神山淳子)
  2. 杏林大学附属病院認定看護師教育研修センター集中ケア学科臨床指導者(神山淳子、八巻均)
  3. 栃木県看護協会看護職員実務者研修 講師(八巻均)
  4. 栃木県看護協会看護職員再就職支援研修 講師(八巻均)

(3)実習受け入れ

杏林大学附属病院認定看護師教育研修センター集中ケア学科3名

(4)学会参加

  1. 第39回日本呼吸療法医学会学術集会参加 教育講演座長(神山淳子)
    パネルディスカッション発表演者(八巻均)
  2. 第45回日本集中治療医学会学術集会参加(神山淳子、八巻均)

(5)雑誌等の執筆

  1. 神山淳子.【慢性疾患の急性増悪 どう考え、どう動く?】 間質性肺炎.急変ABCD +呼吸・循環ケア;38(3). P24-28.2017.
  2. 神山淳子.【看護の臨床推論で答えがわかる!ケア決定の絶対根拠】発熱判断のこれ、どっち?クーリングの判断と考えかた 発熱が炎症に対する防御反応の場合、クーリングをすることは推奨されていないが、発熱が継続することで酸素消費量が増大するときにはクーリングをしてもいい?ほかのアプローチ方法はある?,ナーシング;3(7).P68-70.2017
  3. 神山淳子.【看護の臨床推論で答えがわかる!  ケア決定の絶対根拠】発熱判断のこれ、どっち?発熱の考えかたと解熱の判断 脳卒中の患者の場合、「発熱なのか、高体温なのか」の判断がむずかしい 解熱薬やクーリングを「するか・しないか」の判断は何をみたらいい?.ナーシング;37(7).P65-67.2017.
  4. 八巻均.【病棟別 できるナースと言われるために 3年目までに知っておきたい35のこと】鎮静のアセスメントと鎮静スケール.ナーシング;37(6),P64-65,2017.
  5. 八巻均.【病棟別 できるナースと言われるために 3年目までに知っておきたい50のこと】 せん妄ケア.ナーシング;37(6).P54-55.2017.
  6. 八巻均.【病棟別 できるナースと言われるために 3年目までに知っておきたい50のこと】 せん妄評価.ナーシング;37(6).P52-53,2017.

2)皮膚・排泄ケア

(1)院内活動

  • 褥瘡予防ケア 2,633件
  • 褥瘡ハイリスクケア加算算定 3,057件
  • 褥瘡処置 439件
  • 創処置 122件
  • 失禁ケア 48件
  • ストーマサイトマーキング 116件
  • ストーアケア 36件
  • ストーマ外来 514件
  • 瘻孔ケア 7件
  • コンサルテーション 293件
  • 院内勉強会 10回
  • 褥瘡対策委員会
  • 二分脊椎カンファレンス
  • ストーマ連絡会
  • 看護学部褥瘡予防ケア講義

(2)院外活動

  • 日本褥瘡学会評議員
  • 日本褥瘡学会関東甲信越地方会世話人
  • 日本排泄ストーマリハビリテーション講習会評議員
  • 栃木ストーマ講習会実行委員
  • 栃木ストーマ研究会幹事
  • 日本小児排泄・ストーマ・創傷管理研究会世話人
  • 小児皮膚・排泄ケアネットワーク
  • 看護協会スキンケア講師
  • 県東地区研修会 スキンケア講師
  • 再就職支援

(3)実習受け入れ

特定行為研修生演習サポート

(4)学会参加

  • 日本ストーマ排泄リハビリテーション学会
  • 日本褥瘡学会
  • 日本褥瘡学会関東甲信越地方会
  • 日本創傷失禁管理学会

3)糖尿病看護

(1)院内活動

  1. 糖尿病看護外来(療養支援外来)
    在宅療養支援(注射・血糖自己測定指導含む) 774件
    フットケア実践 41件
    家族支援 2件
    外来CSII(SAP 含む)導入指導 2件
    外来CGM 実施 39件
  2. コンサルテーション 29件(院内)
    2件(院外)
  3. 講義・勉強会
    新入職看護師集合研修会「血糖測定・インスリン」
    新入職レジデント集合研修「インスリン」
    院内研修会・講義 3回
  4. 他科看護師とのケースカンファレンス
    3症例(産科)
  5. その他
    患者会立ち上げ:JCSII の会(12月9日開催)

(2)院外活動

  1. 研修会講義 3件
  2. 研修学校・看護学校講義 4回
  3. 研修会等企画運営 4件
  4. 社会保健活動 1件

(3)学会参加

2件

(4)研究 共同研究

3件

4)救急看護

(1)院内活動

  1. 看護基礎技術研修:「環境調整」、「心肺蘇生法」の企画・講義
  2. 研修医向けAHA BLS プロバイダーコース開催
  3. コメディカルに対するAED 研修 講師
  4. 全部署対象に救急蘇生法に関する勉強会の実施
  5. 特定行為に係る看護師研修機関開設準備委員会での、循環動態に係る薬剤投与関連作業チームとして試験問題の作成
  6. 院内急変ワーキンググループ メンバー

(2)院外活動

  1. AHA BLS プロバイダーコース インストラクター
  2. JPTEC プロバイダーコース インストラクター
  3. 自治医科大学大学院看護学研究科 非常勤講師
  4. 白鴎大学にて「救急法」講義
  5. 日本循環器学会主催 市民公開講座 心肺蘇生法講師
  6. 芳賀医師会主催 心肺蘇生法講習会講師
  7. エムハンク 医療スタッフのための「スキルアップ」セミナー講師
  8. 日本救急看護学会 評議員
  9. 日本臨床救急医学会 評議員
  10. 日本救急医学会関東地方会 評議員

(3)実習受け入れ

特になし

(4)学会参加

  1. 第67回日本救急医学会関東地方会(一般演題発表および座長)
    第4回CNS 学会(ポスター発表)
  2. 第20回日本臨床救急医学会学術集会(一般演題発表 共同演者)

(5)研究

研究サポート4件

(6)雑誌等の執筆

2本

5)手術看護

(1)院内活動

  • ICU 退室後訪問の実施
  • 院内看護勉強会「術後看護―食道手術術後―」
  • 術後疼痛管理チーム
    婦人科患者の術後疼痛の現状調査と術前麻酔外来における患者教育の強化(パンフレット用いた患者教育)

(2)院外活動

  1. 日本手術医学会 教育委員
  2. 日本手術医学会 評議員
  3. 日本手術医学会 ガイドライン改訂準備委員
  4. 日本小児麻酔学会 評議員
  5. 日本手術看護学会 認定看護師会 関東甲信越地区代表
  6. 北関東手術看護研究会 代表
  7. とちぎ手術看護情報交換会世話人会
  8. 日本心臓・血管麻酔学会 第22回 学術大会 企画委員(9/15~ /18 自治医大)
  9. 第39回 日本手術医学会総会 プログラム委員
  10. 日本心臓・血管麻酔学会 第22回 学術大会 シンポジウム座長
  11. 第39回 日本手術医学会総会 シンポジウム座長
  12. 福島県看護協会講義 講師
    ジェネラリストを育成する教育「患者と家族を支える周術期看護」(9/22)

(3)実習受け入れ

なし

(4)学会参加

  1. 日本クリティカルケア看護学会 6/10~11(仙台)
  2. 日本CNS 看護学会 6/25(東京)
  3. 日本心臓血管麻酔学会 9/16~18(自治医大)
  4. 日本手術医学会総会 10/6~7(東京)
  5. 日本手術看護学会年次大会 11/3~4(大阪)

(5) 研究活動

  1. 院内看護師 研究サポート 2件
  2. 学会誌への論文投稿(査読中) 1件
  3. 研究課題「術後疼痛を緩和するための術前ガイダンス構築に向けた取り組み」日本看護協会 急性期看護学会 オーラル予定

(6)雑誌等の執筆

松沼早苗:
ケアにつながる13の治療選択-脳動脈瘤 開頭術VS 血管内治療-.月刊ナーシング,38(3):16-19.2018.

6)新生児集中ケア

(1)院内活動

  1. 勉強会の開催
    • 気管内挿管介助の看護
    • 早産児の体温管理
    • PI カテーテル挿入時の介助-感染対策にポイントをおいて-
    • NICU における痛みのケア
    • 早産児の初期ケア
      看護の質の向上を図る取り組み
    • 新生児の痛みのケア
      • ショ糖における痛みのケアの導入
      • 痛みのケアにおけるアセスメント能力向上を目的としたディスカッションの開催
      • NICU 医師、産科助産師とのシミュレーション学習会の開催
  2. タッチケアの実施
    • 日本タッチケア協会タッチケア指導者認定取得
    • すくすくクラブにてタッチケアを実施
  3. 早産児のポジショニング用具の見直し
    • 包み込みによるケアの有効性について指導
  4. NICU 看護師による帝王切開立ち合いに対する取り組み
  5. マニュアルの改訂

(2)院外活動

  • 新生児蘇生法インストラクター
     Aコース 2回実施
     Sコース 1回実施
  • 看護学部講義 1回 半日
  • とちぎ小児看護研究会発表
    「子どもの気持ちを汲み取るということ ―新生児集中ケア認定看護師の活動を振り返って―」

(3)実習受け入れ

なし

(4)学会参加

  1. 小児集中ケア研究会
  2. 日本新生児看護学会学術集会

(5)研究

なし

(6)雑誌などの執筆

なし

7)感染管理

(1)院内活動

  1. 感染防止対策加算算定のための部署巡回(1回/週)活動
  2. 委員会活動(感染対策委員会、ICT、看護部安全推進委員会)
  3. スタッフ教育:リンクスタッフスタディ開催と教育(計10回)、研修会協力:新規研修医のための安全・感染防止の技術研修、新入職看護職員への感染防止の集合研修、中途採用者オリエンテーション、救急部研修医個人防護具着脱訓練(3月単位)
  4. 各部署からの感染対策コンサルテーション
  5. 手指衛生の啓蒙活動(直接観察の実施年3回、手指消毒薬使用量データの情報提供)
  6. 院内感染対策講演会企画開催と講演1回
  7. サーベイランス:院内針刺し・体液曝露、下部消化管SSI の実施、ICU サーベイランス(VAP・CLBS)I への協力
  8. 第一種感染症指定医療機関として主任看護師への個人防護具着脱訓練企画・実施
  9. アウトブレイク対応(MRSA、インフルエンザ)
  10. 保健センターと協力して院内針刺し、体液曝露対応の実施・曝露予防の指導
  11. ポケットマニュアルの改定
  12. N95定量フィットテストの実施

(2)院外活動

  1. TRICK 活動(会議の企画・参加、合同カンファレンス参加、下野市小中学校・医療施設対象の研修会・出張講義の実施)
  2. ICNJ 関東支部役員としての活動
  3. 栃木感染管理認定看護師会への参加
  4. 一般社団法人日本私立医科大学協会 医療安全・感染対策相互ラウンド(日大板橋病院)
  5. 私立医科大学病院感染対策協議会活動への参加
  6. 感染防止対策算定加算1施設としての活動(加算1の3施設との相互ラウンド、加算2の2施設とのカンファレンス)

(3)学会参加

  1. 第5回感染管理ネッツワーク学術集会参加
  2. 第33回日本環境感染学会総会・学術集会参加
  3. 各研修会への参加

8)乳がん看護

(1)院内活動

  1. リンパ浮腫ケア勉強会講師
  2. 看護学部講義(がん看護学)講師
  3. 患者会「ピンクリボン桜の会」世話人
  4. 患者支援
    告知時支援       81件
    意思決定支援      43件
    治療継続支援     156件
    ボディ変容の支援    45件
    リンパ浮腫支援    105件
    家族支援       7件
    在宅療養支援     108件
    電話相談       15件
  5. 他職種からの相談・指導
    院内8件

8)乳がん看護

(2)院外活動

  1. 栃木BCN 研究会 世話人
  2. リレーフォーライフ栃木 啓発活動

(3)実習受け入れ

  1. 自治医科大学看護学部

(4)学会参加

  1. 乳癌学会学術総会
  2. 日本がん看護学会

(5)研究

なし

(6)雑誌などの執筆

なし

9)がん化学療法看護

(1)院内活動

  1. 臨床腫瘍科看護師外来、外来化学療法室における実践(がん化学療法を受ける患者・家族の意思決定支援やセルフケア支援、多職種と協働し在宅療養支援など)
  2. 外来化学療法室において抗がん薬曝露防止対策として個人防護具を導入
  3. カンファレンス参加(外来治療センター、消化器内科)
  4. 看護職集合研修講師
  5. 勉強会の開催
  6. 看護学部講義(がん看護学)講師
  7. コンサルテーション対応

(2)院外活動

  1. 地域社会振興財団中央研修のがん化学療法看護研修会講師
  2. 栃木がん化学療法セミナー座長
  3. 日本がん看護学会学術集会教育セミナー講師
  4. 医療スタッフのためのスキルアップセミナー「事例で学ぶがん化学療法看護」講師

(3)学会参加

  1. 日本癌治療学会学術集会
  2. 日本がん看護学会学術集会

10)摂食・嚥下障害看護

(1)院内活動

  1. 実践件数:3件
  2. 相談件数:6件
  3. 指導件数:6件

(2)院外活動

  1. 北関東摂食嚥下リハビリテーション研究会 世話人
  2. 訪問看護師養成講習会 講師
  3. 宇都宮市保健所主催市民公開講座 司会

(3)実習受け入れ

なし

(4)学会参加

  1. 第22回日本摂食嚥下障害リハビリテーション学会学術集会
  2. 第37回日本看護科学学会学術集会
  3. その他:関連研究会・研修会:5件

(5)研究

  1. 第22回日本摂食嚥下障害リハビリテーション学会学術集会.テーマ:摂食嚥下障害患者における経口摂取訓練のためのボトル装着型定量コップの開発

(6)雑誌などの執筆

なし

11)がん放射線療法看護

(1)院内活動

  1. 放射線治療部での看護実践(オリエンテーション、有害事象ケア、意思決定支援、治療継続支援・リンパ浮腫ケア、電話相談) 1,550件
  2. 有害事象ケア、リンパ浮腫ケアについての相談対応と指導 60件
  3. カンファレンス参加
    • 放射線治療計画カンファレンス 1回/週
    • 放射線科・耳鼻科合同カンファレンス 1回/週
    • 放射線科・口腔外科合同カンファレンス参加 1回/2週
    • 口腔外科多職種カンファレンス参加 1回/週
    • キャンサーボードカンファレンス参加 1回/月
  4. 院内教育活動
    • リンパ浮腫ケア勉強会講師・インストラクター 5回(緩和ケア認定看護師、乳がん看護認定看護師と協同開催)
    • 放射線治療見学会 3回

(2)院外活動

  1. T-CARE 勉強会講師:放射線治療看護(7/18)

(3)実習受け入れ

なし

(4)学会参加

  1. 第30回日本放射線腫瘍学会学術大会参加、示説発表
  2. 第22回日本緩和医療学会学術大会参加
  3. 第32回日本がん看護学会学術集会参加
  4. 第19回日本放射線腫瘍学会小線源治療部会参加

(5)研究

看護研究:質問票を用いた放射線治療の苦痛スクリーニング項目評価 「生活のしやすさに関する質問票」を用いる妥当性の評価

(6)雑誌等の執筆

YORi-SOU がんナーシング:CNS&CN 同期トーク執筆

12)透析看護

(1)院内活動

  1. 腎臓病教室・とちまめ会運営 保存期 12回
    腎代替療法選択 12回
  2. 腎臓内科入院患者を対象とした慢性腎臓病保存期集団指導 12回
  3. 医師の依頼を受けた療法選択支援 6件
  4. 病棟看護師を対象とした勉強会 2回
  5. 透析部看護師を対象とした勉強会 4回
  6. 出口部・腹膜炎発症率調査

(2)院外活動

  1. 第62回日本透析医学会学術集会「看護/終末期」ポスター座長
  2. 石橋総合病院看護職員対象勉強会
  3. 茨城県結城看護専門学校2年生講義

(3)実習受け入れ

透析医療従事職員研修

(4)学会参加

  1. 第20回日本腎不全看護学会学術集会
  2. 第62回日本透析医学会学術集会
  3. 第39回栃木県透析医学会

(5)研究

  1. 「栃木県のシャントマッサージの現状」第40回栃木県透析医学会

(6)雑誌などの執筆

なし

13)がん性疼痛看護

(1)院内活動

  1. がんサロンへ、ファシリテーターとして参加
  2. 2部署の病棟の回診(1回/週)
  3. 緩和ケアリンクナース勉強会 講師2回 (「オピオイドについて」「レスキュー薬自己管理」)

(2)院外活動

(3)実習受け入れ

自治医科大学大学院看護学研究科 上級実践がん看護実習

(4)学会参加

2回 (日本緩和医療学会、日本がん看護学会)

(5)研究

「一般病棟看護師への緩和ケア病棟見学会を実施して」 第40回栃木県心身医学研究会発表

(6)雑誌等の執筆

「臨床に活かせるドレーン&チューブ管理マニュアル 改訂版」 学研メディカル秀潤社

(7)自己研鑽

CLIMB®指導者講習 受講

14)小児救急看護

(1)院内活動

  1. 救急外来における小児救急看護実践:トリアージ環境の整備(マニュアル整備やスタッフ教育)、未就学児を中心とした侵襲的処置におけるプレパレーションやディストラクションの実施、帰宅時のホームケア指導と家族支援、家庭内事故における家族支援と帰宅後の事故予防指導、重症小児患者のケアと家族への援助、小児虐待対応・支援
  2. 指導:トリアージや小児救急看護に関する勉強会(3回)
    看護職員対象の急変時対応の勉強会(救急看護認定看護師と共同)、3回
  3. その他:新人看護師対象の基礎看護技術研修(脳神経フィジカルアセスメント)、新人看護師対象の一次救命処置指導のインストラクター、小児虐待委員会にオブサーバーとして参加

(2)院外活動

保育施設において小児一次救命処置方法と急病時の対応について指導、栃木県看護協会研修講師

(3)学会参加

2回、学会発表1回

15)認知症看護

(1)院内活動

  1. 内科総合病棟(8W)での看護実践
    • 安心できる環境作り、フィジカルアセスメントと症状緩和、せん妄、BPSD の予防と悪化予防ケア、もてる力を生かした日常生活活動支援など
  2. 精神科リエゾンチームに依頼のあった患者の支援:1回/週
  3. 講義・勉強会
    • 当部署にて勉強会4回
    • 他部署での勉強会(3部署)
    • 主任研修会の講義
    • 看護補助員・クラーク研修会講義
    • T-CARE:(認知症とは)講義
    • 看護学部講義(精神看護学)

(2)院外活動

  1. 院外講師
    • 栃木ストーマリハビリテーション講習会
    • 第45回看護師研修会

(3)実習受け入れ

なし

(4)学会参加

  1. 日本認知症ケア学会

(5)研究

  1. 共同研究1件

16)緩和ケア

緩和ケア認定看護師は、看護部に所属し組織横断的に活動する1名と8階南病棟・緩和ケアチーム専属看護師1名、8A 病棟看護師1名の合計3名である。

【平成30年度 活動計画】

  1. 院内活動
    1. 緩和ケアリンクナース勉強会の企画と運営
    2. 病棟内のスタッフ教育
    3. 所属部署内・外からのコンサルテーションを受ける
    4. 緩和ケアチームの一員として、がん性疼痛認定看護師と協力し院内の必要部署でのカンファレンスの参加、オピオイド回診を行う
  2. 院外活動
    1. 院外のELNEC-J 講習会協力
  3. 実習受け入れ
    1. 岩手医科大学附属病院高度看護研修センター緩和ケア認定看護師教育課程実習指導者
  4. 学会参加
    1. 日本緩和医療学会
    2. 日本がん看護学会
    3. 死の臨床学会

17)慢性心不全看護

(1)院内活動

  1. 循環器センター内での看護実践:心不全患者の身体および認知・精神機能のアセスメント、心不全増悪因子の評価とモニタリング、症状緩和のためのマネジメント、QOL 向上のための療養生活行動支援、対象特性と心不全の病態に応じた生活調整、患者・家族の権利を擁護した意思決定支援
  2. 心不全医療チームによる多職種カンファレンスの実施(1回/週)
  3. 心不全患者フローシートの導入
  4. 慢性心不全看護依頼:5件
  5. 慢性心不全看護支援:68件
  6. 勉強会:7B 病棟「心不全看護の基礎」勉強会の実施

(2)院外活動

  1. 平成29年度心不全の在宅医療を実践できる薬剤師の育成 第6回目症例検討会②講師
  2. ELNEC-J クリティカルケア看護師教育プログラム修了
  3. 第11回栃木県心血管リハビリテーション研究会参加
  4. 第2回循環管理セミナー 参加
  5. 第4回若手医師の心不全セミナー 参加
  6. 第5回北関東心不全研究会 参加
  7. 第12回関東地区心不全道場 参加

(3)学会参加

  1. 第21回心不全学会学術集会

8. 平成29年度の重点項目に対する取り組みの経過と今後の課題

平成29年度の重点項目を達成するためにBSC を活用して取り組んだ。各部署での活動ならびに委員会・連絡会、専門・認定看護師の活動があった。その他の経過は以下のとおりである。

1)看護職員の確保など

平成29年度は一般病棟で入院基本料7対1の維持、さらに看護職員夜間12対1配置加算を取得した。この加算は看護師の確保のみならず、時間外勤務の削減、勤務開始時間間隔24時間以上の確保、連続夜勤の禁止等看護師の働き方にも言及した加算であり、さらにDPC 評価機能係数にも関わり、病院収入増に貢献した。

看護師の確保に関しては、平成27年度から看護システム支援委員会の下部組織として「看護職募集広報活動ワーキンググループ」を立ち上げている。構成メンバーは、人材確保看護副部長を責任者として、看護師長・主任看護師と2~3年目の看護師、経営管理課、企画経営室、人事課の職員である。広報媒体等・就職説明会・イベント担当に分かれて活動を行っている。対象の学生の就職活動が早まっているため、年度の早期から病院合同就職説明会への参加、当院での病院見学会の実施、インターンシップに取り組み、養成校での説明会にも参加した。

インターンシップと病院見学会での参加者は413名と多数であった。昨年度から、看護部の広報のためのダイジェスト版を作成し、402の看護師養成校に送付している。看護職員の平成29年4月1日付けの採用者は、経験者7人を含め162人である。今年度も採用者のほとんどが、病院見学会やインターンシップ、学校での説明会に参加している。また応募の主な理由には、教育制度や職場環境であるため、今後も臨床での看護ケアを通して、当院で働きたいと思えるような職場作りを行っていく必要がある。

新館南棟(仮称)の開設を含めた今後の病院の将来構想から人員の確保が更に必要となるため、平成27年度からは看護職募集の広報活動の予算が増額された。職員募集のための病院の紹介DVD を各看護師養成校や参加者にも配布した。今後も様々な活動を通して、離職防止や人材確保に努めることが重要である。

2)病院経営への貢献

病床稼働率の目標を本館・新館で87.4%以上、子ども医療センターを77%以上とし、全体で86%以上とした。各病棟の稼働率を維持するために、共用床等を活用しベッドを有効利用した。転院や在宅移行に向けて、患者サポートセンターと連携を行った。個室の有効活用については、個室の運用について院内統一のマニュアルを作成して運用している。本館が89.5%、新館94.5%、子ども医療センターが77.5%で、全体で88.0%であった。

育児休業明けの正規職員短時間勤務制度の利用者が増え(平成29年4月現在で72人)、勤務時間や夜勤者の確保が困難になっているため、勤務時間や夜勤への協力依頼を育休通信や育休面接で行っている。看護職員の強い要望で平成23年3月に開設された夜間保育所は、利用者が1人と今年度も効果的に利用されていないため、正規職員短時間勤務者の活用とともに今後の大きな課題となっている。

また、看護補助員の雇用形態を派遣に切り替え、増員することで、急性期看護補助加算25対1を取得することができた。これは、看護職員夜間12対1配置加算と同様にDPC 評価係数も取得することができ、病院収入に貢献できた。

看護補助員の定着率を上げることが今後の課題である。

3)看護師業務負担軽減

看護補助員の雇用形態の切り替えに伴い、看護補助員の業務範囲が拡大した。しかし、対象病棟全てにおいて業務拡大には至っておらず、看護補助員の実践力を高めるために教育の充実を図り、看護補助員に委譲できる業務を拡大することが、今後の課題である。

輸液ポンプ・シリンジポンプの中央管理については、器械の清掃と搬送を行う人員を確保して、平成29年2月末日から開始している。今後、患者用ベッドとベッド関連機器についてベッドセンターを稼働させる予定である。輸液ポンプ・シリンジポンプの中央管理と同様にベッド関連の中央化を目指している。

薬剤師による病棟薬剤業務にも診療報酬がつき、活動が始まった。年度後半に薬剤師不足により、一部業務の実施が不可能となり、診療報酬を取り下げる結果となった。

4)看護提供に関すること

平成29年1月1日に病院情報システムの更新が行われた。更新のために、看護部内にもワーキンググループを立ち上げ、システムの開発や運用の検討を行った。今回の更新で、標準看護計画について、看護問題表現を患者アウトカムに、看護目標を成果目標に変更した。各部署でも、主任看護師を中心に標準看護計画やクリニカルパスを作成した。今後も、患者アウトカムで評価しつつ、質の高い看護を提供するために課題解決に取り組んでいく。

褥瘡予防、転倒予防等の必須の看護計画について看護パスの仕組みも構築し、作成した。

看護師のバイタルサイン入力支援の仕組みや看護師1人につき1台のi-pod touch の導入を行い、タイムリーな情報共有や実施入力を行える環境を整備した。

5)患者満足度調査

入院・外来患者を対象とした患者満足度調査で平成28年度改善が必要であった①患者の話を良く聞く②病状説明③診断・治療に関する情報提供については改善ができたという結果であった。今後も、患者サービスの視点からも看護の質の向上に努めたい。

6)看護師の部署別教育・研修

「災害対策学習会」「看護必要度勉強会」「倫理事例検討会」を行なった。「災害対策学習会」は、安全活動推進委員会、「看護必要度勉強会」は看護情報システム委員会が対応した。

災害については日頃の訓練が重要で、災害が起こった場合には速やかな対応ができるよう習慣づけることが重要である。部署で行う「倫理事例検討会」は看護職員一人ひとりの看護倫理の醸成に必要であり、今後も継続していく必要があると考える。

7)離職防止

平成21年度から看護職員間の交流を図る目的でレクリエーションを行なっている。平成29年度はチーム別3人4脚競争を行った。

職場環境の改善のために、職員満足度調査を実施した。1128人から回答を得、総合満足度の平均は平成28年度2.63から2.71と上昇し、「仕事量が適切」も2.26から2.39に上昇している。最も職員満足度に影響力が高く、職員の満足度の比較的低値である「年収が適当」「休日休暇の取得」「プライベートに配慮」は重点改善項目として対策を検討する必要がある。次年度も職場環境の改善に取り組むことによって、職員満足度の向上を目指して取り組んでいく予定である。

9.看護部教育実績

1)看護職の教育

看護職員の院内研修は、看護部の教育方針に則り、看護職キャリア支援センターにおけるラダー研修プログラムに沿って研修を実施した。

看護管理者研修としては、主任看護師のマネジメント力や看護実践力の向上を目標とした研修を企画し、隔月で開催し計6回実施した。研修内容は社会問題の1つでもある働き方改革や特定機能病院の役割を視野に入れた退院支援、看護の質の向上に関連する認知症看護・意思決定支援、特定行為看護師の活用推進についてなど、タイムリーな話題をその都度考え企画した。(表3参照)

また、平成29年度に主任看護師に昇任した8名を対象として、新任の主任看護師研修会を2回開催した。第1回目は5月に開催し、主任看護師としての役割を共有した。第2回目は12月に開催し、主任看護師として困惑した事例を持ち寄り、自己の課題や具体的な活動方法を考えることができた。(表4参照)

看護師長研修会は日本看護協会の重点政策を念頭に、看護部の重点目標を達成するために「看護管理者として、看護の質の向上と人材育成に貢献できる」を年間目標とし6回実施した。(表5参照)

役割機能研修として、平成29年度はクラーク・看護補助員の合同研修会を実施した。研修会の目的は「認知症を患う患者への対応を学び、病院職員としての役割を果たすことができる」とし、認知症看護認定看護師からの講義および事例を活用したグループワークを実施した。研修会は対象者が全員参加できるように同じ内容で3回開催し、クラーク40名、看護補助員136名が参加した。

看護部講演会は、医療現場では対応に苦渋するクレームや不当な要求に遭遇することもあることから、これらの対応について学ぶ機会とした。講師に有限会社エファ代表取締役の菊地理恵氏を迎え、平成29年11月29日に「明日から役立つクレーム対応」というテーマで開催した。参加者は多職種を含め、320名だった

表3 主任看護師研修会実施状況

  開催日 時間 内容 参加者
第1回 5月12日 2時間 働き方改革を推進する取り組み 71名
第2回 7月14日 2時間 ラダー研修の受講生に対する効果的な指導を考える 70名
第3回 9月25日 2時間 急性期病院における認知症看護について考える 70名
第4回 11月20日 2時間 意思決定支援について理解を深め、看護実践に活かす 70名
第5回 1月12日 2時間 退院支援について理解を深め、看護実践に活かす 71名
第6回 3月9日 2時間 特定行為に係る看護師の研修制度と当院における特定行為看護師について 72名

表4 新任主任看護師研修会

  開催日 時間 内容 参加者
第1回 5月26日 2時間 主任看護師の役割を考える 8名
第2回 第12月8日 2時間 事例を通して主任看護師としての自己の課題を考える 8名

表5 看護師長研修会実施状況

開催日 時間 内容 参加者
第1回 5月18日 2時間 ラダーⅣ 実践教育研修【3】の研修内容を理解し、受講者への支援方法を学ぶ 51名
第2回 7月20日 2時間 スタッフが行う看護研究の支援方法を学ぶ 52名
第3回 9月21日 2時間 12:1夜間看護加算に関連したデータから、部署における看護業務の効率化を考える 51名
第4回 11月16日 3時間 看護管理者が取り組む医療安全について学ぶ 52名
第5回 1月18日 2時間 心身の不調をきたす看護職員へ看護管理者としての適切な支援について学ぶ 51名
第6回 3月15日 2時間 医療安全について学ぶ 52名

2)認定看護師の育成

今年度は「糖尿病看護」の認定看護師1名と「新生児集中ケア」の認定看護師1名が新たに認定看護師として認定された。外来化学療法の拡大に伴い、がん化学療法認定看護師教育課程への進学を募集したが、希望者がなく、平成29年度は認定看護師教育課程に入学した者はいなかった。継続して募集を図り、平成30年度に認知症看護、がん化学療法看護、乳がん看護の認定看護師教育課程への各々1名ずつ入学が決定している。今後も計画的に養成することが課題である。

3)専門看護師の育成

専門看護師は「実践」「相談」「調整」「教育」「研究」「倫理調整」の6つの役割を持ち、卓越した看護が実践できると認められた看護師である。平成29年度は急性・重症患者看護専門看護師1名、がん看護専門看護師2名、慢性看護専門看護師1名が新たに専門看護師として認定され、合計13名が活動している。患者・家族に起きている問題を総合的に捉えて判断する力と広い視野を持っている専門看護師の活動が看護の質の向上に期待されるため、今後は専門分野を検討しながら計画的に養成することが課題である。

4)認定看護管理者の育成

今年度は認定看護管理者研修【ファーストレベル】を7名、認定看護管理者研修【セカンドレベル】を6名、認定看護管理者研修【サードレベル】を2名が受講した。ファーストレベル認定者数は110名、セカンドレベル認定者数は44名、サードレベル認定者数は10名であり、認定看護管理者は7名である。今後は認定看護管理者研修【サードレベル】を計画的に受講させ、認定看護管理者研修【サードレベル】が修了した者や看護管理系の修士課程修了者が認定看護管理者として認定されるように支援する。(表6参照)

表6 認定看護管理者数

研修名 H29年度受講者数 認定者
サードレベル研修 2 10
セカンドレベル研修 5 44
ファーストレベル研修 7 110

5)臨床実習の教育体制

他校の看護学生・医療保育学生の臨床実習指導は例年どおり受け入れた。他の実習施設の診療体制の変化に伴い、通信制学生の看護実習を新たに受け入れたため、実習受け入れ日数が増えている。また、認定看護師教育課程の実習は「集中ケア」・「緩和ケア」の実習を例年どおり受け入れ、専門看護師養成に伴う他大学院生のクリティカル領域、小児看護領域、老年看護領域の演習を受け入れた。(表7参照)

表7.実習受け入れ状況

学校名 日数 人数
栃木県立衛生福祉大学校(小児) 14 19
栃木県立衛生福祉大学校(母性) 24 20
栃木県県南高等看護専門学院(小児) 14 11
国際医療福祉大学(成人急性期) 42 18
国際医療福祉大学(統合実習) 6 4
国際医療福祉大学(母性) 30 18
マロニエ医療福祉専門学校(助産科) 6 12
マロニエ医療福祉専門学校(通信制) 6 6
足利工業大学(小児) 8 9
東京衛生学園専門学校(成人) 2 1
東京衛生学園専門学校(老年) 2 1
東京衛生学園専門学校(小児) 2 1
東京衛生学園専門学校(母性) 8 4
東京衛生学園専門学校(総合) 2 1
茨城県結城看護専門学校 1 39
岩手医科大学附属病院高度看護研修センター(緩和ケア) 20 2
杏林大学医学部付属病院(集中ケア認定看護師) 20 3
日本看護協会神戸研修センター(認定看護管理者サードレベル) 1 1
聖路加国際大学看護研究科(クリティカル看護学) 25 1
順天堂大学医療看護学研究科(小児看護学) 1 1
獨協医科大学看護学研究科(老年看護学) 5 1
川崎医療短期大学(医療保育士) 10 2
東京家政大学(子ども支援学科) 42 1
東京家政大学(児童学科) 5 1
合計 290 177

6)看護師特定行為研修

今年度は自治医科大学看護師特定行為研修センターに4月期が1名、10月期に4名が新規に入講し、5名が研修区分を追加した。また、研修修了者の活動について検討する作業部会を立ち上げ、研修修了者の支援方法を検討した。具体的には研修修了後の特定行為の確認方法、患者や職員への周知方法、手順書の掲載方法等を検討した。しかし、研修修了者が院内で十分に活動できる環境には至っておらず、さらに具体的な活動支援が必要である。今年度末で区分別研修が修了した者を含め修了者は18名おり、特定行為研修修了者が現場で活動できるための環境整備が近々の課題である。

10.院外への講師派遣

看護師養成機関5施設からの依頼により、看護部職員を講師として派遣し、看護学教育に協力した。(表8参照)また看護協会関係や県内外の医療施設行政機関から認定看護分野への依頼を受け、自施設内のみならず、県内外の看護職教育に貢献した。

表8 講師派遣の状況

施設名 人数
栃木県立衛生福祉大学校(本科・専科) 14
栃木県県南高等看護専門学校 1
マロニエ医療福祉専門学校 2
茨城県結城看護専門学校 5
日本保健医療大学 1
合計 23

11.学会・研究会及び院外研修会の参加実績

平成29年度は昨年度に比べて学会・研究会への参加者が増えている。発表演題が多かったことや学会・研究会等が細分化され、所属する部署に関連する学会・研究会に参加する看護職が増えた。また、スキルアップ研修【3】や修士課程在学中に取り組んだ看護研究を発表したスタッフが5名おり、看護研究への積極的な取り組みが伺える。地域医療振興財団の中央研修会では、診療報酬加算対象である認知症看護の研修参加者が多かった。平成29年度の学会・研究会での発表実績および院外研修の参加者数を表9と表10に示す。また、院外の学術集会および研究会で発表した演題数は36題であった。(表11参照)

表9 平成29年度学会・研究会発表実績

学会 研究会 合計
発表演題 24 12 36
シンポジスト 6 0 6
座長 7 2 9

表10 院外研修(学会を含む)参加者数

主催 内訳 人数
日本看護協会 学会 18
研修会 2
研修会 119
栃木県看護協会 研修会 465
その他 学会 104
研究会 27
研修会 98
中央研修会
(地域医療振興財団)
研修会 55
合計 888

表11 平成29年度学会・研究会発表実績

演題発表 学会名 発表者
1 日本臨床救急医学会総会・学術集会 石田 優己
2 第45回日本小児神経外科学会 黒田 光恵
3 第45回日本小児神経外科学会 吉羽希実子
4 第13回日本クリティカル看護学会学術集会 福田 侑子
5 第13回日本クリティカル看護学会学術集会 阿久津美代
6 栃木県母性衛生学会 石川 悦子
7 第4回日本CNS 看護学術集会 谷島 雅子
8 第39回日本呼吸療法医学会学術集会 笹井 香織
9 第39回日本呼吸療法医学会学術集会 浦山 祥子
10 日本小児看護学会第27回学術集会 関口美奈子
11 第6回日本放射線看護学会学術集会 野澤真理子
12 第40回栃木県透析医学会 蒔田やよい
13 第40回栃木県透析医学会 鳥井 真衣
14 第40回栃木県透析医学会 外山 幸恵
15 第14回日本周産期メンタルヘルス学会学術集会 山口 順子
16 日本小児麻酔学会第23回大会 藤沼 奈那
17 第15回日本小児がん看護学会 稲田美智子
18 日本放射線腫瘍学会第30回学術大会 森  貴子
19 第12回日本ルーラルナーシング学会学術集会 神田 貴代
20 第68回日本救急医学学会関東地方会学会学術集会 谷島 雅子
21 第68回日本救急医学学会関東地方会学会学術集会 辻  美幸
22 第24回日本胎児心臓病学会・学術集会 岩田奈津希
23 第24回日本胎児心臓病学会・学術集会 山口 順子
24 第12回固定チームナーシングナーシング研究会関東地方会 鳥羽 幸江
25 第12回固定チームナーシングナーシング研究会関東地方会 佐久間志津
26 栃木県外来がん診療研究会 山本真由美
27 平成29年度固定チームナーシングナーシング全国研究集会 三浦佐都美
28 平成29年度固定チームナーシングナーシング全国研究集会 石田麻友美
29 平成29年度固定チームナーシングナーシング全国研究集会 工藤 清子
30 第28回日本小児外科QOL研究会 宇賀神真紀
31 平成29年度とちぎ小児看護研究会 植木 良子
32 平成29年度とちぎ小児看護研究会 海野 亜美
33 平成29年度とちぎ小児看護研究会 八木橋千恵
34 平成29年度とちぎ小児看護研究会 杉山 美咲
35 第40回栃木県心身医学研究会 千葉さおり
36 第40回栃木県心身医学研究会 谷島 雅子

12.過去実績