![脳神経センター内科部門(神経内科)[アニュアルレポート]](img/h1_report_08.gif)
1.スタッフ(平成22年4月1日現在)
| 科長 |
(教授) |
中野 今治 |
| 副科長 |
(准教授) |
藤本 健一 |
| 外来医長 |
(学内講師) |
嶋崎 晴雄 |
| 病棟医長 |
(講師) |
川上 忠孝 |
| 医員 |
(学内准教授) |
池口 邦彦 |
| (特命教授 兼) |
村松 慎一 |
| (講師) |
森田 光哉 |
| (特任講師) |
菱田 良平(派遣) |
| (学内講師、医局長) |
滑川 道人 |
| (病院助教) |
澤田 幹雄 |
| 中村 優子 |
| 安藤 喜仁(派遣) |
| 中尾 紘一 |
| 臨床助教 |
|
5名 |
2.診療科の特徴
神経内科の対象疾患は、脳血管障害、神経感染症、神経変性疾患、神経免疫疾患、機能性疾患(頭痛、てんかんなど)、末梢神経疾患、筋疾患と多岐にわたる。人口の高齢化を反映し、受診患者数は年々増加している。現在、神経内科外来は毎日4診で、平均約100名が外来受診し、うち約1割が新来患者である。病棟は7階西病棟に51床あり、年間700名強の入院患者を受け入れている。脳血管障害や脳神経感染症、てんかん重積発作といった緊急入院の比率が8割を超え、まさに地域医療の拠点病院としての面目躍如であろう。
ここ数年で神経内科は「治療法のない神経内科」から「治療可能な神経内科」へと、大きく変化した。この大きな変革の波に乗り、当院でも2008年4月より「脳神経センター」内に「脳卒中センター」が設置され、稼動開始した。これにより脳梗塞急性期は「ブレインアタック」として神経専門医による24時間体制での集中治療が可能となった。これには従来良好であった脳神経外科、脳血管内治療部、放射線科、看護部、さらにはリハビリテーション部との連携がいかんなく発揮されている。開設当初、rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法をはじめとした最先端の治療がさらに増加し、そのメリットが地域住民にますます還元されることであろうと期待されたが、残念なことに、未だrt-PAの恩恵を被れる患者数はさほど多くない。地域住民に対する、脳卒中への啓発活動も強く望まれるところである。
一方、神経難病診療においても、遺伝子診断や画像診断をはじめとした新たな診断法、そして治療法の確立により、「判りにくく難しい神経内科」から「明快な神経内科」へと脱却しつつある。治療に関しては未だ満足とはいえないが、特にパーキンソン病の治療において、当センターは薬物療法・手術(脳深部刺激)療法・遺伝子治療(治験段階)・電気痙攣療法・理学療法(リハビリテーション)と、総合的に治療できる本邦唯一の医療機関として君臨している。
施設認定
日本内科学会認定医制度教育病院
日本神経学会教育施設
日本脳卒中学会認定研修教育病院
学会専門医
| 日本神経学会認定専門医 |
中野 今治、藤本 健一、池口 邦彦、村松 慎一、川上 忠孝、森田 光哉、菱田 良平、嶋崎 晴雄、滑川 道人、澤田 幹雄、秋本 千鶴、手塚 修一、中尾 紘一、中村 優子、浅利 さやか |
| 日本内科学会認定内科専門医 |
池口 邦彦、川上 忠孝、滑川 道人、手塚 修一 |
| 日本脳卒中学会認定専門医 |
菱田 良平 |
| 日本東洋医学会漢方専門医 |
村松 慎一 |
| 日本人類遺伝学会専門医 |
森田 光哉、嶋崎 晴雄 |
| 日本プライマリケア学会専門医 |
手塚 修一 |
| 日本老年精神医学会専門医 |
中野 今治 |
| 日本リハビリテーション医学会認定医 |
村松 慎一、 森田 光哉 |
3.診療実績・クリニカルインディケーター
1)新来患者数・再来患者数・紹介率
| 新来患者数 |
1,519人 |
| 再来患者数 |
19,129人 |
| 紹介率 |
59.60% |
2)入院患者数(病名別)
入院患者総数:767人
入院患者病名一覧
| (1)脳脊髄血管障害 |
257例 |
| (2)感染症・炎症性疾患 |
39例 |
| (3)神経変性疾患 |
141例 |
| | 運動ニューロン病 |
62例 |
| パーキンソン病関連疾患 |
41例 |
| 脊髄小脳変性症 |
18例 |
| 認知症 |
10例 |
| (4)脱髄疾患 |
49例 |
| (5)代謝・中毒性疾患 |
20例 |
| (6)腫瘍性疾患 |
6例 |
| (7)内科疾患に伴う神経疾患 |
13例 |
| (8)脊髄疾患 |
15例 |
| (9)末梢神経疾患 |
66例 |
| (10)筋疾患 |
40例 |
| (11)機能性疾患 |
53例 |
| (12)その他 |
19例 |
3)手術症例病名別件数
| 胸腺摘除術 |
9例 |
| 内視鏡的胃瘻造設術 |
17例 |
| 気管切開術 |
17例 |
4)クリニカルインディケーター
(1)治療成績
| 脳梗塞rt-PA静注療法 |
16例 |
| パーキンソン病深部電気刺激術 |
10例 |
(2)死亡症例・死因・剖検数・剖検率
<死亡退院症例診断名>
| 脳脊髄血管障害 |
13例 |
| | 感染症・炎症性疾患 |
4例 |
| 運動ニューロン疾患 |
6例 |
| 代謝・中毒性疾患 |
1例 |
| 腫瘍性疾患 |
1例 |
| 肺炎 |
1例 |
| 計 |
26例 |
<剖検症例診断名>
| 脳梗塞 |
2例 |
| 筋萎縮性側索硬化症 |
5例 |
| 脳膿瘍 |
1例 |
| 血管内悪性リンパ腫 |
1例 |
| 解離性動脈瘤 |
1例 |
| 計 |
10例 |
<剖検率> 38%
(3)主な検査・処置・治療件数
電気生理学的検査
| 末梢神経伝導速度検査 |
280件 |
| 同芯針筋電図 |
91件 |
| 磁気刺激検査 |
29件 |
生検
5)カンファランス
(1)診療科内の症例検討会
| 1)1月21日 |
自律性感覚性ニューロパチー |
| 2)2月4日 |
Lewy小体型認知症 |
| 3)2月18日 |
Charcot-Marie-Tooth病 |
| 4)3月4日 |
細菌性髄膜炎 |
| 5)3月11日 |
中頭蓋窩サルコイドーシス |
| 6)3月18日 |
神経原性肺水腫 |
| 7)4月1日 |
NMDA受容体脳炎 |
| 8)4月15日 |
REM睡眠行動異常症 |
| 9)4月22日 |
幻聴を伴うパーキンソン病 |
| 10)6月2日 |
OTC欠損症(疑) |
| 11)6月17日 |
多発性硬化症 |
| 12)6月24日 |
進行性核上性麻痺の亜型 |
| 13)7月1日 |
FTD + パーキンソニズム |
| 14)7月15日 |
悪性リンパ腫の多発性脳神経麻痺 |
| 15)9月2日 |
Marchiafava-Bignami病 |
| 16)9月16日 |
交叉性失語症 |
| 17)10月21日 |
ギランバレー症候群 |
| 18)10月28日 |
seronegative MG |
| 19)11月4日 |
CIDP |
| 20)11月11日 |
Fisher症候群 |
| 21)11月18日 |
痙攣重積の治療 |
| 22)11月25日 |
舞踏病 |
| 23)12月9日 |
不随意運動を伴う悪性リンパ腫 |
| 24)12月16日 |
インフルエンザ脳症(疑) |
(2)他科との合同
脳神経外科合同カンファランス: 年2回
整形外科合同カンファランス: 年1回
モーニングカンファランス: 年14回
(3)他職種との合同
リハビリカンファレンス:年46回
(註)病棟医、看護師、リハビリテーションスタッフ、ケースワーカーで毎週、入院患者全員のカンファランスを行っている。
看護師対象の病棟勉強会:年4回
(3)その他
| 神経内科セミナー |
年1回 |
| 頭頸部疾患研究会 |
年1回 |
| 下野神経疾患研究会 |
年1回 |
| 両毛神経内科研究会 |
年1回 |
| 栃木脳疾患研究会 |
年1回 |
| 薬師寺脳卒中研究会 |
年1回 |
| 大脳基底核フォーラム |
年1回 |
| 栃木認知症研究会 |
年1回 |
4.事業計画・来年の目標等
1)脳血管障害
24時間rt-PA治療が施行できる体制が整備されたものの、未だその恩恵に与れない患者が多い。脳卒中は一刻の猶予のない緊急症であることを、さらに近隣住民に啓発する必要がある。
2)神経変性疾患
前述したとおり、パーキンソン病については現在最高レベルの治療を提供できる医療機関であるが、アルツハイマー病や脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などについても、最先端の検査・治療法の導入、およびそれらの開発に努めてゆきたい。
5.過去実績
2008年アニュアルレポート.pdf