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高度治療部【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2023年4月1日現在)

部長 笹沼 英紀
副部長 米川  力
副部長 山内 浩義

2.高度治療部の特徴

高度治療部(High care unit;HCU)は新館南病棟の増築に伴い旧ICU跡地に2018年10月22日16床で開設され、2023年1月現在、29診療科から総数6000名以上、月平均100名以上の患者が利用しています。HCUには①Surgical care unit、②ICU退室後のStep-down unit(2021年はICUから148名)、③Stroke Care Unitとしての役割があり、各科主治医制のもと4:1の看護体制で運営されています。2021年は休日・祝日・平日夜間に372名の患者が入室しました。迅速な処置(急変、気管内挿管、ブラッドアクセスなど)が必要な場合、救命救急センターと連携し処置が行われます。院内の病棟出張透析は原則中止となり、HCUで集約し透析を行うことになっています。新型コロナウイルス感染症患者は、2021年に整備した陰圧室で最大4名まで引き受けています。4:1の看護体制のためコロナ患者1名につき3床の病床制限が行われます。2022年は病床制限のため入室患者総数はほぼ同等(前年プラス18名)でした。HCUへの入室要望は年々増加し、また、人工呼吸器管理を必要とするような重症患者の割合が増加しています。それに伴って特定行為看護師が人工呼吸器関連の特定行為に関わる機会が増加しています。さらに、HCU入室時から特定行為看護師の介入を促すため、HCU入室申込書の改定を行いました。特定行為看護師の役割は、主治医制で運用されるHCUにおいて非常に大きくなっています。2021年から開始された術後疼痛管理チーム(J-TAPS)介入による術後早期からのペインコントロールは、消化器外科(肝胆膵グループ、大腸グループ)、婦人科、呼吸器外科に増え、年間466名に行われました。

3.実績・クリニカル・インディケーター

<HCU開設以降の入室患者数推移>

<診療科別 開設以降2022年1月までの累積患者数Top10>

HCUでは、開設以降「ハイケアユニット用の重症度、医療・ 看護必要度に係わる評価表」で「A得点4点以上かつB得点3点以上」を満たす患者が平均80%以上、入室しており継続してハイケアユニット入院医療管理料1(6584点)を取得し、重症患者を中心に適切にHCUが利用されています。HCUには21日以内という滞在期限が設けられていますが、ICUからのStep-down患者では期限内に一般病棟へ戻ることが難しい場合があり、期限の近づいた場合は診療科と退室目標に関してカンファレンスを行い柔軟に対応しています。

4.2023年の目標・事業計画等

2023年も、ハイケアユニット入院医療管理料1を継続して取得し、公平で効率的なベッド運用を行います。術後患者、ICU退出患者、脳卒中早期治療患者が病状に合わせてスムーズに後方病棟に転出できるように支援します。多くの診療科の入室依頼に応えられるよう、入室適用を常に見直し安全かつ安心な医療を提供できるよう調整します。特定行為看護師が、主治医の指示のもと様々な特定行為を行えるよう環境を整備し、医師と看護師の協働の場となるようにします。自治医大疼痛管理チーム(J-TAPS)と連携して、多くの診療科で術後早期からのペインコントロールを開始します。