| 部長 | (教授) | 室井 一男 |
|---|---|---|
| 医員 | (教授) | 小澤 敬也(兼) |
| (講師) | 森 政樹(兼) | |
| (助教) | 松山 智洋(兼) | |
| 病院助教 | 山本 千鶴 |
当部は、輸血業務と細胞移植業務の2つの業務を行っていることが大きな特徴である。輸血業務に関しては、日本輸血・細胞治療学会の認定医師2人と認定検査技師7人を擁し、専門性の高い輸血検査と適正な輸血療法の推進を行っている。輸血業務は24時間体制で行っており、時間外の輸血依頼に対して迅速かつ的確な対応をとっている。平成18年度よりアルブミンの使用に係る情報(在庫管理、診療科別使用状況など)を把握し、アルブミンの適正使用の指導を行っている。
自己血貯血と末梢血幹細胞採取は、輸血検査室に隣接した自己血ルームで行うため、輸血検査室との動線が短く機動的である。自己血採血に係る業務もオーダリングシステムを取り入れている。自己血採血室には看護師2人が勤務し、自己血採血に係る業務全般と末梢血幹細胞移植に携わっている。輸血検査室に隣接して臨床用細胞プロセシング室と実験室があり、臨床用細胞プロセシング室では、GMP基準に準じて細胞移植に用いる細胞を無菌的に加工している。実験室では、液体窒素タンクで臍帯血移植に用いる臍帯血を保存し、-120℃の冷凍庫で末梢血幹細胞を保存している。
日本輸血・細胞治療学会認定施設
日本輸血・細胞治療学会認定医
室井 一男、森 政樹、山本 千鶴
日本輸血・細胞治療学会認定技師
岸野 光司、他7名
輸血業務では、血液型判定(17,322件)、不規則抗体検査、交差適合試験(67,805単位)、抗血小板抗体検査、血液製剤への放射線照射等の一般輸血検査、診療科別の使用血液製剤の把握、廃棄血の把握、在庫管理などを行った。輸血副作用の収集を行い必要な対策を講じた。腎移植と肝移植の患者のDNAタイピングを含むHLA検査、造血幹細胞移植では患者と家族のHLA検査行った。(計215件)。その他、リンパ球クロスマッチ、AおよびB型糖転移酵素活性の測定、抗Aおよび抗B抗体価の測定を行った。病院全体での1年間の輸血用血液製剤とアルブミンの使用量は、赤血球濃厚液16,204単位、新鮮凍結血漿9,784単位(うち血漿交換で使用量1,831単位)、血小板濃厚液28,720単位、アルブミン88,834gであった。
自己血貯血では、自己血貯血のガイドラインに従い、216人(513件、赤血球814単位)の自己血貯血を行った。輸血管理料Iに係る比を計算すると、新鮮凍結血漿/赤血球製剤は0.529、アルブミン/赤血球製剤は1.766であった。輸血副作用を収集したが、1年間に127件の輸血副作用が報告された。その78%が血小板濃厚液によるもので、大部分は蕁麻疹等の軽度のアレルギー反応であった。
細胞移植業務では、手術室で同胞ドナーと骨髄バンクドナーから骨髄血を採取(17人)し、自己血採血室の血液成分採血装置を用いて末梢血幹細胞移植ドナーと患者自身から末梢血幹細胞を採取(10人、21件)した。
採取細胞の処理が必要な場合には、臨床用細胞プロセシング室で厳格な無菌操作を行った。移植用臍帯血(4件)を保管した。フローサイトメトリを用いた造血器腫瘍の診断と残存腫瘍細胞の検出を行った(1,395件)。造血前駆細胞の測定(CD34陽性細胞数、CFU-GM数)を行った。
日本輸血・細胞治療学会には、輸血部門の業務を監査するI&Aがあり、本年度I&Aを受講した。結果は未だ通知されていないが、業務内容の改善を指摘された場合には、その改善に務める。栃木県輸血研究会および栃木県合同輸血療法委員会に参加しているが、この2つの会をもとに栃木県内の輸血療法の向上に貢献する。
細胞療法業務に関しては、日本輸血・細胞治療学会の細胞プロセシング小委員会に参加している。この委員会で、日常臨床として行われる造血幹細胞移植に用いる細胞の細胞処理(プロセシング)のガイドラインを作成したので、その普及啓発に努める。