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循環器センター外科部門(心臓血管外科)[アニュアルレポート]

1.スタッフ(平成29年4月1日現在)

科長 (教授) 三澤 吉雄
副科長 (学内教授) 川人 宏次
外来医長 (学内准教授) 大木 伸一
病棟医長 (講師) 相澤  啓
医員 (講師) 村岡  新
(助  教) 佐藤 弘隆
(病院助教) 高澤 一平
楜澤 壮樹
阿久津博彦
兼務 (教授) 河田 政明
(とちぎ子ども医療センター)
(准教授) 齊藤  力
(血管内治療部本務)
(助教) 吉積  功(平成27年4月16日〜)
(とちぎ子ども医療センター)
シニアレジデント   3名

2.診療科の特徴

心臓血管外科学教室では原則として循環器センターで高校生以上、子ども医療センターで中学生以下の患者さんを対象として診療しています。循環器センターでは弁膜症、虚血性心疾患、急性大動脈解離、大動脈瘤、成人先天性心疾患、閉塞性動脈硬化症などを中心として診療し、とちぎ子ども医療センターでは新生児を含めた先天性心疾患を治療の対象としています。

とちぎ子ども医療センター分を含めた心臓血管外科分野の総手術件数は607件で、このうち日本胸部外科学会の術式別統計に準拠すると心臓胸部大血管手術は380件でした。以後本欄では循環器センターでの実績のみを詳記します。2016年の循環器センター入院患者総数は619例でした。また本センターでの開心術・胸部大動脈手術及び体外循環非使用下冠動脈バイパス術(日本胸部外科学会分類に準拠)は258件で、腹部大動脈瘤や末梢動脈の手術などを含めますと2015年1年間の総手術件数は451件でした。

循環器センターとして、内科医師との連携を強化し同一病棟で有機的・効率的に診療しています。また術前術後症例を中心として循環器内科医師・小児科医師や臨床工学士を含めて合同カンファランスを行っています。さらに循環器センターとしては、弁膜症症例での心エコーカンファランス、血管内治療症例を中心とする血管カンファランス、虚血性心疾患症例を中心とする心臓カテーテルカンファランスをそれぞれ担当する内科・外科医師間で定期的に開催して症例を検討しています。また低侵フト治療も積極的に行っています。

2014年11月1日に循環器センター内に重症心不全治療部を立ち上げた。同部門は川人学内教授を部長とし、内科・精神科医師や看護師・薬剤師・臨床工学士・理学療法士・栄養士など多職種から成り、植え込み型及び体外式人工心臓装着症例を中心とした診療を行っています。

施設認定

日本外科学会外科専門医制度修練施設
日本胸部外科学会認定医認定制度指定施設
三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定基幹施設
日本成人心臓血管手術データベース機構認定施設
関連11学会構成ステントグラフト実施規準管理委員
会認定ステントグラフト実施施設
下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療実施施設
植込型補助人工心臓実施施設

指導医・専門医・認定医

(平成29年4月1日現在の常勤医)

日本心臓血管外科修練指導医 三澤 吉雄
川人 宏次
相澤 啓
齊藤 力
日本胸部外科学会指導医 三澤 吉雄
川人 宏次
齊藤 力
日本心臓血管外科専門医 三澤 吉雄
川人 宏次
大木 伸一
相澤 啓
村岡 新
佐藤 弘隆
齊藤 力
吉積 功
楜澤壮樹
日本外科学会指導医 三澤 吉雄
川人 宏次
齊藤 力
日本外科学会専門医 三澤 吉雄
川人 宏次
大木 伸一
相澤 啓
村岡 新
佐藤 弘隆
楜澤 壮樹
阿久津博彦
齊藤 力
吉積 功
日本脈管学会認定脈管専門医 齊藤 力
日本血管外科学会認定血管内治療医 齊藤 力
日本医師会認定産業医 三澤 吉雄
The Asian Society for
Cardiovascular and Thoracic
Surgery
三澤 吉雄
川人 宏次
植込型補助人工心臓実施医 川人 宏次
植込型補助人工心臓研修終了者 川人宏次
相澤 啓
佐藤弘隆
高澤一平
楜澤壮樹
胸部ステントグラフト実施医・指導医
(TALENTThoracic Stentgraft,
 Gore TAG Thoracic Endoprosthesis,
 Variant Captiva, Relay Plus)
齊藤 力
腹部ステントグラフト実施医・指導医
(Zenith AAAEndovascular Graft,
 Gore Excluder Endoprosthesis,
 Powerlink Stentgraft System,
 TALENT AbdominalStent Graft,
 Endurant Stentgraft System,
 AORFIXAAA Stentgraft System)
齊藤 力
ステントグラフト実施医
(Endurant Stentgraft System,
 Gore Excluder Endoprosthesis,
 AORFIX AAAStentgraft system)
佐藤 弘隆
高澤 一平
下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術実施医 齊藤 力
村岡 新
菅谷 彰
下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術指導医、
禁煙学会認定禁煙サポーター
三澤 吉雄

3.診療実績・クリニカルインディケーター

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

新来患者数 371人
再来患者数 4,924人
紹介率 106.8%

2)主病名別入院患者数(病名別):総数619例

先天性疾患 7例
弁膜性疾患 156例
虚血性疾患 89例
その他の心臓疾患 12例
胸部大動脈疾患 122例
腹部大動脈疾患 128例
慢性動脈閉塞 18例
急性動脈閉塞 7例
下肢静脈瘤 43例
その他の動脈疾患 12例
その他 25例

3)手術術式別件数(胸部外科学会分類に準拠)

3)-1成人先天性心疾患 6件

心房中隔欠損閉鎖 2件
心室中隔欠損閉鎖 1件
肺動脈弁置換(T/F術後) 2件
部分肺静脈還流異常 1件

3)-2後天性心疾患

3)-2-a.弁膜症手術 95件

大動脈弁手術 47件
(再手術3件、三尖弁輪形成術併施7件、冠動脈バイパス術併施8件、膿瘍腔閉鎖併施2件、maze手術併施1件、動脈間開存閉鎖併施1件、バルサルバ洞破裂閉鎖併施1件、卵円孔開存閉鎖併施2件、左心耳閉鎖併施2件施7件、Morrow手術1件、左心耳閉鎖併施6件、左房縫縮併施2件、血栓摘除術併施件)
僧帽弁手術 34件
( 再手術4件、置換術19件、形成術15件、maze手術併施7件、Morrow手術1件、左心耳閉鎖併施6件、左房縫縮併施2件、血栓摘除術併施件)
大動脈弁兼僧帽弁手術 14件
(三尖弁輪形成併施8件、冠動脈バイパス術併施4件、左心耳閉鎖併施3件)

3)-2-b.虚血性疾患 69件

単独冠動脈バイパス術 65件
(心拍動下手術31件)
心筋梗塞合併症手術 4件
(心室中隔穿孔3件、左室破裂1件)

3)-2-c.胸部大動脈疾患 79件

急性大動脈解離 26件

上行大動脈置換 19件
(大動脈弁形成1件、置換1件)
上行弓部大動脈置換 4件
その他 3件

慢性大動脈解離 6件

上行置換 2件
基部上行弓部置換 1例
弓部大動脈置換 2件
胸腹部大動脈置換 1件

真性瘤 50件

人工血管置換 30件
上行大動脈置換 6件
基部置換 7件
 ( 左心耳閉鎖1件、三尖弁輪形成術併施1件、弓部置換1件)
弓部大動脈置換 16件
(Open stent併施4件、CABG併施1件、AVR併施2件、Valsalva洞形成併施1件など)
胸腹部大動脈置換 1件
バルサルバ洞破裂手術 1件
血管内治療 19件
ステントグラフト手術 17件
追加治療 2件

3)-2-d.その他の心臓手術 9件

心臓腫瘍切除 3件
穿孔PMリード穿抜去 1件
心筋症に対するLVAD導入 2件
開心後VAD導入 2件
心膜剥皮術 1件

循環器センター分と子ども医療センター分を含めて、 2001年からの年次別手術件数を示します。

心臓胸部大動脈手術年次変化

3)-3.ペースメーカ移植 2件

3)-4.腹部大動脈瘤

腹部大動脈瘤 85件
腹部大動脈瘤開腹手術 32件
(破裂性12件、炎症性2件、EVAR後治療2件)
血管内治療 53件
うち追加処置 3件

3)-5.末梢動脈手術

末梢動脈手術 29件
(血行再建術14件、血栓摘除6件、血管内治療5)

3)-6.静脈瘤

静脈瘤 42件
うち血管内治療 41件

3)-7.その他

その他 43件
( 心嚢ドレナージ術15件、破裂性腹部大動脈瘤術後閉腹術5件)

4)主たる術式別術後合併症

循環器センターで行った手術後合併症;数値は延べ件数を示し、( )内数値は在院死亡数を示します。子ども医療センター分は含みません。

  心不全 脳脊髄
合併症
創部等
感染
出血 その他 その他
弁膜症 P C P S装着2(2)、 低酸素脳症1 縦隔炎1、肺炎(1)敗血症1( 再開胸止血3(1) 透析導入1 、大動脈弁輪仮性瘤1 呼吸不全3、S M A塞栓症1、硬膜下血腫1
虚血性 心不全VAD装着1(0) 脳梗塞1 正中創離開1 再開胸止血2、術中大動脈解離1 腹部大動脈瘤破裂1( 1 )、肝不全1(1)
急性大動脈解離 心不全 1(1: 腹部大 動脈置 換例) 脳梗塞 1 再開胸止血1 急性腎 不全2 (1) 虚血性 腸炎1
慢性大動脈解離 脳梗塞 1
非破裂胸部 大動脈瘤
腹部大動脈瘤 創部感 染1 腹腔内 出血1 2期的 閉腹5
末梢動脈 吻合部 仮性瘤 破裂1 右鎖骨 下動脈 瘤血管 内治療 後上腸 間膜動 脈瘤破 裂1(1)

5)化学療法症例・数

該当症例はありません

6)放射線療法症例・数

該当症例はありません

7)悪性腫瘍の疾患別および臨床進行期別ならびに治療 法別治療成績

該当症例はありません

8)死亡症例・死因・剖検数・剖検率

(1)治療成績

主な術式別の手術成績(在院死亡率)
全国症例は1996年から最新データである2014年までの症例、当科は2016年12月末日までの症例を表します。在院死亡・早期死亡については日本胸部外科学会の指針に準拠し、術後日数にかかわらず在院中の死亡と軽快退院後1ヶ月以内の死亡も早期死亡に含め手死亡率と表記します。

  当科   全国  
  症例数 死亡率(例数) 症例数 死亡率
弁膜症手術  
全症例 1616 2.78%(45) 288173 3.58%
再手術 126 7.94%(10) 8.69% 20520
単独冠動脈バイパス術
待機的 818 0.98%( 8) 273852 1.57%
緊急 130 7.69%(10) 46265 10.12%
大動脈解離
急性 378 7.41%(28) 56432 14.87%
慢性 126 4.76%( 6) 24993 7.23%
非解離大動脈瘤#
未破裂 416 3.61%(15) 93362 5.40%
瘤破裂 48 20.83%( 10) 11270 27.23%

#胸腹部大動脈瘤手術を含む。

Stent graft手術を含む

 (2)在院死亡症例

A.術後死亡症例の術式および死因・死亡日

  1. 緊急冠動脈バイパス術:4日後腹部大動脈瘤破裂
  2. 大動脈弁置換兼冠動脈バイパス術:5日後肺炎
  3. 腹部大動脈瘤人工血管置換兼急性解離:28日後多臓器不全
  4. 大動脈弁兼僧帽弁置換後:36日後心不全
  5. 急性解離大動脈置換後:13日後心不全
  6. 緊急冠動脈バイパス術: 30日後肝不全
  7. 人工弁感染再弁置換:7日後敗血症
  8. 右鎖骨下動脈瘤血管内治療:5日後上腸間膜動脈瘤破裂
  9. T/F術後肺動脈弁兼三尖弁置換:4日後心不全

B.非手術死亡症例及び死因

  1. 感染性腹部大動脈破裂
  2. 慢性閉塞性動脈硬化症・慢性腎不全・急性心筋梗塞
  3. 蘇生後脳症
  4. 腹部大動脈瘤破裂
  5. 胸部大動脈瘤破裂

C.剖検数と剖検率

術後死亡症例および非手術症例ともに剖検例なし

D.死亡症例カンファランス・経過報告

症例:A-1・2・3・4・5・6・7・8・9
B-1・2・3・4・5

 (3)退院後6週間以内の予期せぬ再入院

  1. 1.冠動脈バイパス術後遅発性心タンポナーデ1例
  2. 2.弁手術後遅発性心タンポナーデ兼縦隔炎1例

9)主な処置・検査

9-1)人工心臓など補助循環適応症例

心筋症及び開心術後症例で2例に人工心臓を装着しました。植込み型人工心臓移植の心筋症例は現在移植に向けて待機中です。開心術後症例3例中VAD補助の1例は救命可能できましたが、PCPS補助の2例は救命できませんでした。また呼吸器外科のDumon stent留置症例と縦隔腫瘍切除術症例で、術中にPCPSによる呼吸補助を行い、2例とも手技が完遂されました。循環器内科やICUなどその他の診療科からの依頼分などを含めますと、PCPSによる心肺補助症例は総計21例でそのうち13例でPCPSの離脱が可能でした。

9-2)VAC療法(創部感染に対する持続吸引療法)

縦隔炎や創離開・VAD後のカテーテル刺入部の治癒促進および感染予防目的で、肥満・糖尿病・緊急手術・心不全例など創部感染リスクの高い136症例に本療法を実施しました。

9-3)心筋シンチ

腹部大動脈瘤の術前検査や虚血性心疾患の術前後検査として85例に施行しました。

10)カンファランス・回診

  1. (1)診療科;手術例、術前検査入院例、死亡例、合併症発症例を対象にしています。
  2. (2)他科(循環器内科・小児科・臨床工学部など)との合同カンファランス:手術適応例などを中心として術前術後カンファランス・心エコー検査カンファランス・血管カンファランス・心臓カテーテル検査カンファランスを開催し、各部署とのコンセンサスを得た治療を目指しています。
  3. (3)他職種との合同(臨床工学部・麻酔科);全手術例を対象として周術期の注意点を共有しています。
  4. (4)その他;随時、他診療科・他施設からの問い合わせやセカンドオピニオンに対応しています。
  5. (5)教授回診・チャートラウンド・抄読会:週1回
  6. (6)主治医らによる夕回診:休日を除く毎日
  7. (7)人工心臓装着症例のカンファランス:該当症例が入院中は週1回重症心不全治療部を中心として医師・看護師・理学療法士・臨床心理士・薬剤師・臨床工学士など多職種の参加により開催しています。
  8. (8)TAVIカンファランス:2017年1月から各週で1例/日のTAVIを行うため、術前後に関係多職種で毎週金曜日17:00から開催しています。

4.院外活動(全国版を除く)

心臓血管外科学教室では、獨協医科大学心臓・血管外科と済生会宇都宮心臓血管外科と病病連携し、3つの施設のうち緊急手術が可能な施設へ患者を搬送する等患者さんに不利益にならぬように対応しております。また3病院間や他施設との病診連携を強化する目的で近隣の医療機関や医師会などと共同で以下の院外活動を行いました。

  1. 1.Tolvaptan Conference. 宇都宮:1月29日
  2. 2.小山地区医師会学術講演会。小山:2月19日
  3. 3.栃木小児心臓外科研究会。宇都宮:5月20日
  4. 4.栃木心臓血管外科研究会。宇都宮:6月17日
  5. 5.宇都宮市医師会学術講演会。宇都宮:11月14日

5.2017年の目標・事業計画等

内科・外科が同一病棟の循環器センターとして機能的に診療いたします。また獨協医科大学・済生会宇都宮病院との病病連携のさらなる強化を目指します。ハイブッリッド手術室が完成しましたので、2017年からはカテーテル大動脈弁移植術を開始いたします。心筋シート治療の施行施設基準を満たすべく、対応を進めます。また本年から兼任ではありますが、臨床心理士1名を採用しました。今後は高齢症例や重症心不全症例を対象として精神心理面での早期回復を目指し、専任の臨床心理士の配属を目指します。

6.過去実績

2015年アニュアルレポート

2014年アニュアルレポート

2013年アニュアルレポート

2012年アニュアルレポート

2011年アニュアルレポート

2010年アニュアルレポート

2009年アニュアルレポート

2008年アニュアルレポート

自治医科大学附属病院

〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1

地図

お問合わせ電話番号

0285-44-2111(代)

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