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アレルギー・リウマチ科【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2019年4月1日現在)

科長 (教授) 佐藤浩二郎
副科長 (学内准教授) 長嶋 孝夫
外来医長 (学内准教授) 永谷 勝也
病棟医長 (学内講師) 釜田 康行
医員 (学内教授) 岩本 雅弘
(教授) 岡崎 仁昭
(教授) 佐藤 健夫
(准教授) 松山  泰
(助教) 中村  潤
病院助教        室﨑 貴勝
        石澤 彩子
        島  菜月
シニアレジデント     5名

2.診療科の特徴

アレルギー・リウマチ科へのリウマチ・膠原病患者の紹介数も増加している。

当科はアレルギー疾患(薬物アレルギー、食物アレルギー)・関節リウマチ・その他の膠原病を専門にはするものの、同時に全身の管理能力も必要とされる。膠原病そのものがその疾患の特質上、多臓器に病変がおよぶこと、および中心となる治療法が免疫を抑制することから合併症として日和見感染をはじめとする感染症を引き起こす頻度が高いことが理由である。この全身管理能力は当科の最大の特徴である。故にただ単に膠原病の診療にとどまらない。全身管理能力の習得という点は内科医としてもっとも重要なことであり、当科の最大の武器でもある。この点はレジデント教育において、当科がもっとも力を注いでいるものでもあると同時に附属病院全体の進むべき道でもある。

欧米に比べ約7年の遅れに甘んじていた我が国のリウマチ治療が、利用できる生物学的製剤の増加とともにいまや欧米なみとなった。現在までに当科で導入した生物学的製剤使用患者数は1,000例を遙かに超えた。その80%以上の患者で非常に満足できる治療効果が得られており、これらの治療を受けた栃木県内の患者の40%以上において当科が寄与している。地域医療に大きく貢献していると自負している。さらに治験にも開発段階から積極的に関わり、より多くの治療困難症例のQOL改善に貢献した。

生物学的製剤による関節リウマチの治療の実践には多くのマンパワーと時間を必要とする。生物学的製剤による治療を当科で多くの患者に実施できているのは県内各所の診療所との病診連携(栃木リウマチネットワーク)のたまものである。患者の紹介を受け、初期治療を当科が行い、安定した段階で連携施設での治療へ移行する。しかし、大学附属病院の役割は緊急事態に備えることでもあることから当科でも数ヶ月に一度程度ではあるが併診を継続している。そのことで患者は診療所と大学という利便性と安全性の両面を確保できている。患者にも十分納得が得られ、また少ないマンパワーの当科においても、治療困難な重症例に注力することができた。この栃木リウマチネットワークには98施設(診療所)が参画している。

平均在院日数の低減は昨年と同程度の達成率を得ることができており、長期にわたる入院でしばしば遭遇するQOLの低下を防ぐことができている。リウマチ膠原病は全国レベルでは平均在院日数が多い診療科である。当科の平均在院日数である14~15日は全国レベルでも最も少ないレベルである。

認定施設

  • 日本リウマチ学会教育施設
  • 日本アレルギー学会教育施設

認定医

総合内科専門医 佐藤浩二郎
岡崎 仁昭
岩本 雅弘
佐藤 健夫
長嶋 孝夫
松山  泰
室﨑 貴勝
本根 杏子
アレルギー学会指導医 岡崎 仁昭
佐藤 健夫
釜田 康行
アレルギー学会専門医 岡崎 仁昭 他5名
リウマチ学会指導医 佐藤浩二郎
岡崎 仁昭
岩本 雅弘
佐藤 健夫
長嶋 孝夫
釜田 康行
本根 杏子
リウマチ学会専門医 佐藤浩二郎 他10名

3.診療実績

1)新患患者数・再来患者数・紹介率

新患患者数 580人
再来患者数 18,033人
紹介率 95.8%

2)入院患者数(病名別)

病名 患者数
関節リウマチ 76
全身性エリテマトーデス 59
血管炎症候群 37
シェーグレン症候群 36
多発性筋炎・皮膚筋炎 32
強皮症・CREST症候群 19
アレルギー疾患 14
混合性結合組織病 10
リウマチ性多発筋痛症 10
成人Still病 10
IgG4関連疾患 5
抗リン脂質抗体症候群 5
ベーチェット病 4
偽痛風 3
再発性多発軟骨炎 2
合計(重複あり) 322

3)手術症例(緊急)病名別件数 0件

4)治療成績 0件

5)合併症例

ICU入室症例 3人
緊急入院率 48/322(14.9%)

6)死亡症例・死因・剖検数・剖検率

敗血症 3人
間質性肺炎 2人
脳梗塞 1人
計6人 (剖検2人、剖検率33.3%)

7)主な検査・処置・治療件数

(他科依頼含む)
腎生検 17件
皮膚生検 13件
筋・筋膜生検 12件
口唇生検 7件
リンパ節生検 7件
骨髄生検 2件
肝生検 2件
側頭動脈生検 2件
鼻腔・副鼻腔・咽頭生検 2件
軟骨生検 1件
顎下腺生検 1件
脂肪生検 1件
神経生検 1件

8)カンファレンス症例

(1)診療科内

2月1日嚥下障害、卵巣癌、悪性腫瘍随伴症状が疑われた皮膚筋炎の症例
2月22日手袋靴下型末梢神経障害をきたしたループス腸炎の症例
3月8日無菌性髄膜炎をきたした関節リウマチの症例
3月22日好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の腎生検病理の検討
4月12日多関節炎で不全型ベーチェット病が疑われた症例
5月10日顕微鏡的多発血管炎、敗血症の剖検症例
5月24日MDA5抗体陽性皮膚筋炎の剖検症例
6月14日皮膚筋炎のIVIG治療症例
7月5日多発性筋炎の筋生検病理の検討
7月12日コレステロール結晶性関節炎の症例
8月18日ループス腎炎の腎生検病理の検討
10月18日顕微鏡的多発血管炎の腎生検病理の検討
11月29日心筋症を合併した皮膚筋炎の症例
12月6日ループス腎炎の腎生検病理の検討

(2)当科、獨協医大リウマチ・膠原病内科、上都賀総合病院内科との3施設合同カンファレンス

平成30年5月29日(自治医科大学地域医療情報研修センター第2 ・3研修室)「蛋白漏出性胃腸症と中枢神経症状を伴うSLEに急速進行性間質性肺炎を合併した一例 」
平成30年11月6日(獨協医科大学教育医療棟 7Fシミュレーション講義室)「右眼瞼下垂を主訴に受診した70歳の男性」

(3)整形外科との合同カンファレンス

平成30年6月5日RA/PMR mimics part II(アレルギー・リウマチ科)
平成30年11月28日膝関節の手術症例 (整形外科)

(4)小児科との移行症例カンファレンス

平成30年3月13日

(5)病棟連絡会(病棟看護師との合同カンファレンス)

(隔月)1月24日 3月7日 5月30日 7月25日 9月19日 12月5日

4.2019年の目標・事業計画等

レジデント教育の充実と若いリウマチ医の育成を継続する。

(公社)日本リウマチ友の会栃木支部と(一社)全国膠原病友の会栃木県支部との連携を緊密にする。

とちぎリウマチネットワークを活用し、病診連携を継続する。

整形外科との合同カンファレンスを継続する。移行期医療を充実するため、小児科と移行期医療カンファレンスを継続する。

5.過去実績