緩和ケア部[アニュアルレポート] | 病院のご案内 | 自治医科大学附属病院
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緩和ケア部【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2021年4月1日現在)

公認心理師は実質兼務であるが、令和2年度からこころのケアセンターが設置され、現時点では兼務を認めないとのことで上記には挙げていない。

2.緩和ケア部の特徴

当部は、地域がん拠点病院の認可をにらみ、平成18年10月に発足した。当初から行っていた、緩和ケアチームによる一般病棟でのコンサルテーションと緩和ケア外来に加え、平成19年5月に緩和ケア病棟が開棟し、症状コントロール、レスパイト、エンドオブライフケアを行っている。

また、在宅との連携も積極的に行っている。

緩和ケアは、

  1. 疼痛、呼吸困難、悪心嘔吐その他の症状のコントロール
  2. 心理社会的、スピリチュアルな面での対応
  3. 最適な療養場所の検討とそのサポート

が大切であり、その目的は、進行して治癒の望めない疾患を持った患者様とそのご家族のQOLの維持である。

認定施設

  • 日本緩和医療学会認定研修施設

認定医

3.実績・クリニカルインディケーター

上記のスタッフ構成により、専従医1名、専任医1名、兼任医2名、専従看護師1名、専任薬剤師1名、(専任公認心理師1名)、他は兼任の多職種参加のチームでコンサルテーションを行っている。平成24年度から、チームによる緩和ケア診療加算を入院コンサルテーション、緩和ケア外来で開始した。電子カルテと電子メールを活用しながら、緩和ケア病棟の入院患者のカンファランスを毎週月曜日午後、入院コンサルテーションと外来患者のカンファランスを毎週水曜日午後に行っている。

1) 緩和ケア病棟

平成31/令和元年は4月に医師が1名異動して4人体制となった。平成30年10月1日から緩和ケア病棟のオープン化を行った体制はそのまま維持している。2020年は、コロナ禍で入院数が137名(11.4名/月)と前年の163名(13.6名/月)から大きく減少した。死亡退院も、131名(10.9名/月)で、前年より減少した。また、平均在院日数は21.1±40.3日で前年の15.9±14.3日より5.2日長かった。

在宅療養への移行は3名、在宅で最期まで過ごされたのは1名で、 1名は一般病棟へ緊急再入院し死亡された。1名は現在も在宅で療養中。緩和ケア病棟で、終末期に鎮静を受けた割合は、平成19年度38.1%、20年度32.6%、21年度15.0%、22年度8.4%、23年度12.4%、24年度6.9%、25年度4.4%、26年度は5.5%、 27年度は5.5%、 28年度は5.7%、 29年度は4.3%、 30年度は3.9%、 H31/R1年度は2.4%で、R2年度は現時点で1.0%ある。

なお、死亡退院に際しては、99.2%を緩和ケア病棟へ移る前に担当していた当該科の医師に看取っていただいた。

2)入院コンサルテーション

令和2年は251名のコンサルテーションがあり前年より減少した。緩和ケア病棟を中心とした療養場所の検討、症状コントロール、心理面の対応を行っている。R2年度になりこころのケアセンター開設に関連して様々な調整があり心理面の対応の相談は減少した。その一方、身体症状の相談は増加した。また、スクリーニング的対応として、がん性疼痛看護認定看護師が中心となり、入院患者の中でオピオイドが適切に使われているか、オピオイド回診を2013年9月から随時行っている。

また、苦痛のスクリーニングを臨床腫瘍科、乳腺科、放射線治療部、婦人科にて開始している。

3)緩和ケア外来

医師だけでなく、外来においても、公認心理師、薬剤師、看護師、MSWとともに多職種で他科外来からの紹介患者を当該科と併診している。緩和ケア病棟を中心とした療養場所の検討、症状コントロール、心理面の対応を行っている。令和2年は151名のコンサルテーションがあった。

4)地域医療連携

緩和ケア部が置かれて以来、在宅医と何らかの連携を取った患者は780名を越えている。令和2年は入院コンサルテーションや緩和ケア外来を通じて、在宅医と連携があったのは74名(92件)で、大幅に増加した。これは、コロナ禍で面会制限が厳しくなり療養の場を自宅に求めた人が増えたためと思われる。外来から直接在宅緩和ケア医へ紹介となったもの27名、一般病棟からの紹介46名、緩和ケア病棟からの紹介3名となっている。他方、双方向性の連携も重要と考えており、在宅医から外来への紹介2名、在宅医から緩和ケア病棟への入院は8名(直接0、一般病棟経由8)、 一般病棟への入院14名(転棟できずに死亡5、退院1)だった。

5)教育/研修について

令和2年度は、がんプロフェッショナル養成に伴う緩和ケア講義を丹波が1回行なった。

また、平成22年度から24年度まで日本財団の寄附講座として緩和医療講座を開講し、26年度以降も事業を継承している。

研修については、平成31/令和元年度は、院内から10名の緩和ケア科の研修を受けた。研修期間は、1ヶ月が8名、2ヶ月が2名だった。

院外から研修希望者1名が、週1回の研修を受けている。県外から月1回研修していた医師はコロナ禍で中止している。

PEACE projectに則った緩和ケア研修会が例年2回行われていたが、これもコロナ禍で中止となった。

6)キャンサーボードについて

当科では、毎週1回木曜日に新規症例についてのカンファランスを行っている。各科からは自由参加としているが、必要に応じて、他科担当医出席の上症例提示と討論を行うことがある。

また、院内開催の月1回のキャンサーボードにも可能な限り参加している。

4.2021年の目標・事業計画等

(1)住民への啓発

がんの末期ギリギリまで治療医のみに依存し、最期だけを頼るという「お看取り屋」的な考えや、オピオイドを中心とした苦痛を軽減する薬を忌避する姿勢ができる限り減るように、正しい緩和ケアの考え方を普及させていく。さらに、アドバンスケアプラニング(人生会議)の普及を図っていきたい。

(2)緩和ケア部の充実

精神科からは齋藤暢是病院助教が引き続き精神面のサポートを務めている。清水敦准教授が就任6年目となった。平成31/令和元年度からは黒崎病院講師が加わり、緩和ケア病棟の充実、入院および外来のコンサルテーションの発展を目指している。

(3)地域連携の強化

地域連携パスを作って、在宅医との連携をより円滑に行う必要がある。栃木県医師会が進めている「どこでも連絡帳」の活用も含め、優れた在宅医との連携を強化するとともに、外来で対応が可能な方は、近医とも連絡をしながら安心して自宅で療養できる体制を作っていく。引き続き「つるカフェ」や「みぶの会」といった地域の医療機関主催の勉強会にも可能な限り参加していく。

(4)ボランティアの養成

緩和ケア病棟での、お茶のサービス、お花、マッサージその他のボランティアの育成に努めていく。

緩和ケア部2020年12ヶ月間の実績

A.緩和ケア病棟

(1)入院

H19年は8ヶ月

14年間の診療科別入院患者数(重複あり)

当院外 47

(2) 退院(転科)数 平均在院日数 17.1±17.3日 (総計 23.9±30.5日)

看取りのDr (令和2年) 131名

鎮静の割合 1.0 % (R2年)

B.緩和ケアコンサルテーション

依頼元 診療科別内訳(重複あり)

依頼理由(重複あり)

予後

5.過去実績