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患者サポートセンター【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2022年4月1日現在)

センター長 森澤 雄司(感染制御部長)
副センター長 笹沼 英紀(消化器外科学講師)
亀田美智子(看護部副部長)(兼務)
熊倉 盛男(病院事務部副部長)(兼務)
(入退院支援室) 室長(医師) 1名
看護師 6名
医師 2名(兼務)
事務 1名(兼務)
(看護支援室) 師長 1名
看護師 11名
保健師 3名
(医療福祉相談室) 室長(医療ソーシャルワーカー) 1名
医療ソーシャルワーカー 9名
事務 1名
(地域医療連携室) 室長(事務) 1名
事務 6名(内兼務1名)
(ボランティア支援室) 事務 1名(兼務)

※(兼務)及び(内兼務)は他部門との兼務を指す。

2.患者サポートセンターの特徴・活動等

地域全体で患者及びその家族を支えるべく、当病院周辺の医療施設・介護福祉施設・行政機関等との連携に努めている。

(1)医療連携の推進

昨年度に引き続きCOVID-19感染拡大防止に配慮し「他施設との顔の見える医療連携」を目指して、周辺の主な医療施設の訪問、転院調整の円滑化や患者紹介の活性化、相互のニーズ確認、情報共有等を随時実施した。

(2)ITの活用

栃木県医師会が構築した診療情報提供ネットワークシステム「とちまるネット」に情報提供病院として2013年9月から参加し現在に至っている。2022年2月現在で、2,328人の患者の同意を得て64施設に情報閲覧を許可しており、当病院の診療情報をかかりつけ医等が共有することで、一層適切な医療の実践に資している。

3.実績・クリニカルインディケーター

4.2022年の目標・事業計画等

COVID-19感染拡大防止に配慮しながら、医療施設・介護福祉施設・行政機関等との連携、入退院支援・看護支援・相談支援・患者就労支援・難病支援・がん支援(がんサロン等を含む)の継続、メールレター等による情報発信、医師同門会事業の推進等について取り組む。

(1)診療科別紹介率(令和3年)

科名 紹介率(%)
健康保険法
総合診療内科 89.5
循環器内科 106.2
消化器・肝臓内科 87.4
呼吸器内科 85.7
神経内科 100.0
血 液 科 84.5
内分泌代謝科 91.5
アレルギー・リウマチ科 91.1
腎臓内科 93.4
臨床腫瘍科 77.8
感染症科 22.8
緩和ケア科 22.8
(内科小計) 91.4
皮膚科 86.5
放射線科 99.6
精神科 94.0
子どもの心の診療科 75.6
小児科 50.7
心臓血管外科 43.5
小児・先天性心臓血管外科 106.3
呼吸器外科 83.6
消化器外科 105.1
乳腺科 104.4
腎臓外科 90.4
形成外科 59.3
美容外科 73.2
小児外科 51.8
移植外科 57.5
(外科小計) 77.3
脳神経外科 85.7
小児脳神経外科 102.7
整形外科 77.7
小児整形外科 85.6
産科 91.4
婦人科 102.4
泌尿器科 85.3
小児泌尿器科 89.4
耳鼻咽喉科 78.9
眼科 87.3
麻酔科 88.9
歯科口腔外科 58.7
リハビリテーション科 57.6
救急科 222.0
合  計 83.6

【紹介率算出基礎数値】

  • A 初診患者数(ただし同日2科目は除く)
  • B 紹介された患者数
  • C 他の病院又は診療所に紹介した患者数(逆紹介)
  • D 救急車によって搬送された患者数

(健康保険法による計算式)

   (B + D) ÷ A

(注意)

基礎数値Cは、医療法に基づく紹介率計算時にのみ使用

(2)医師会別紹介件数

医師会別紹介件数(栃木県)

地区 累計
件数
小山 11,773 43%
宇都宮 6,259 23%
下都賀 2,806 10%
芳賀 2,457 9%
上都賀 761 3%
那須 826 3%
塩谷 691 3%
佐野 925 3%
足利 437 2%
南那須 190 1%
合計 27,125 100%
医師会別紹介件数(栃木県)

医師会別紹介件数(茨城県)

地区 累計
件数
真壁 642 11%
筑西 1,343 23%
古河 2,053 35%
結城 1,337 23%
つくば 111 2%
猿島 140 2%
水戸 42 1%
笠間 36 1%
その他 114 2%
合計 5,818 100%
医師会別紹介件数(茨城県)

県別紹介件数

地区 累計
件数
栃木県 27,125 78%
茨城県 5,818 17%
埼玉県 774 2%
東京都 456 1%
群馬県 389 1%
福島県 69 0%
千葉県 75 0%
神奈川県 72 0%
その他 232 1%
合計 35,010 100%
県別紹介件数

県別紹介件数(他県)

地区 累計
件数
埼玉県 774 37%
東京都 456 22%
群馬県 389 19%
福島県 69 3%
千葉県 75 4%
神奈川県 72 3%
その他 232 11%
合計 2,067 100%
県別紹介件数(他県)

(3)医師会別逆紹介件数

医師会別逆紹介件数(栃木県)

地区 累計
件数
小山 7,289 40%
宇都宮 3,548 20%
下都賀 2,141 12%
芳賀 2,276 13%
上都賀 629 3%
那須 635 3%
塩谷 424 2%
佐野 753 4%
足利 285 2%
南那須 174 1%
合計 18,154 100%
医師会別逆紹介件数(栃木県)

医師会別逆紹介件数(茨城県)

地区 累計
件数
真壁 531 12%
筑西 1,129 25%
古河 1,387 31%
結城 1,103 24%
つくば 145 3%
猿島 77 2%
水戸 19 0%
笠間 41 1%
その他 94 2%
合計 4,526 100%
医師会別逆紹介件数(茨城県)

県別逆紹介件数

地区 累計
件数
栃木県 18,154 74%
茨城県 4,526 18%
埼玉県 650 3%
東京都 446 2%
群馬県 327 1%
福島県 75 0%
千葉県 133 1%
神奈川県 91 0%
その他 337 1%
合計 24,739 100%
県別逆紹介件数

県別逆紹介件数(他県)

地区 累計
件数
埼玉県 650 32%
東京都 446 22%
群馬県 327 16%
福島県 75 4%
千葉県 133 6%
神奈川県 91 4%
その他 337 16%
合計 2,059 100%
県別逆紹介件数(他県)

(4)診療科別 紹介・逆紹介 患者件数一覧

診療科名 紹介件数 逆紹介件数
内科 11,577 33.1% 11,068 44.7%
【内訳】 総合診療部 901 2.6% 464 1.9%
消化器・肝臓内科 2,772 7.9% 1,334 5.4%
循環器内科 2,334 6.7% 3,329 13.5%
神経内科 963 2.8% 887 3.6%
呼吸器内科 1,203 3.4% 956 3.9%
血液科 581 1.7% 715 2.9%
アレルギー・リウマチ科 1,151 3.3% 1,093 4.4%
内分泌代謝科 917 2.6% 1,306 5.3%
腎臓内科 755 2.2% 984 4.0%
緩和ケア科 3 0.0% 105 0.4%
臨床腫瘍科 26 0.1% 180 0.7%
感染症科 40 0.1% 48 0.2%
精神科 498 1.4% 445 1.8%
子ども医療センター 3,080 8.8% 1,257 5.1%
【内訳】 小児科 1,570 4.5% 943 3.8%
子どもの心の診療科 287 0.8% 86 0.3%
小児外科 302 0.9% 35 0.1%
小児・先天性心臓血管外科 4 0.0% 38 0.2%
小児脳神経外科 167 0.5% 30 0.1%
小児整形外科 417 1.2% 98 0.4%
小児泌尿器科 333 1.0% 27 0.1%
外科 2,928 8.4% 2,501 10.1%
【内訳】 乳腺・総合外科 475 1.4% 331 1.3%
腎臓外科 248 0.7% 76 0.3%
消化器外科 963 2.8% 1,142 4.6%
形成外科 377 1.1% 51 0.2%
心臓血管外科 485 1.4% 599 2.4%
呼吸器外科 277 0.8% 241 1.0%
移植外科 88 0.3% 61 0.2%
美容外科 15 0.0% 0 0.0%
脳神経外科 763 2.2% 582 2.4%
整形外科 1,366 3.9% 1,153 4.7%
皮膚科 1,717 4.9% 663 2.7%
泌尿器科 1,140 3.3% 932 3.8%
眼科 3,195 9.1% 2,116 8.6%
耳鼻咽喉科 1,586 4.5% 966 3.9%
産婦人科 2,601 7.4% 983 4.0%
【内訳】 産科 1,175 3.4% 146 0.6%
婦人科 1,426 4.1% 837 3.4%
放射線科 1,177 3.4% 42 0.2%
麻酔科 49 0.1% 19 0.1%
リハビリテーション科 17 0.0% 8 0.0%
歯科口腔外科 3,046 8.7% 1,258 5.1%
救命救急センター 201 0.6% 413 1.7%
合計 35,010 100.0% 24,739 100.0%

(5)医療福祉相談室

【医療ソーシャルワーカー(MSW)】

当室は、「安心して療養生活に専念できる相談体制の構築」を目標に掲げ、COVID-19感染対策を施した環境下のもと①療養中の心理・社会的支援 ②社会保障制度活用の支援 ③療養基盤の調整 ④医療・保健・福祉機関との連携 ⑤がん相談窓口の円滑な運営 ⑥患者サポート体制の円滑な運営等の充実に取り組んだ。

特徴的なことは、次のとおりである。

  1. 虐待事案への対応のために設置した小児虐待対応専門(CAPS)委員会並びに、成人虐待対応専門(成人専門)委員会の活動の定着を図った。
  2. 虐待対応・防止に関する「病院職員への周知・教育」の一環として、虐待講習会(Web)を開催した(年2回)。
  3. 患者相談(苦情・要望等)は、医療の質向上・安全推進センター(QSセンター)との連携を図りながら、その報告書を総務課経由にて報告部署*への供覧に加え、該当所属部署(所属長)への提出を行った。*病院長、病院事務部長、病院事務部副部長、総務課、看護部、医療の質向上・安全推進センター
  4. (再)求職中、在職中・休職中の方を対象とした就労相談会は、Web(Zoom)面接の併用をとりな がら開催「継続」を図った(毎月第2水曜日)。
  5. 治療と仕事の両立支援に関する主治医意見書等は、診療報酬算定に向けた院内整備に着手した。
  6. がん患者と家族のサロン「虹」は、COVID-19予防の観点からWeb上の動画配信(ミニレクチャー・ リラクゼーション/年4回)を行った。
  7. がん診療連携拠点病院等の整備指針のもと(平成30年7月)、県主催の「がんのピアサポート基礎研修会」への参加者を募る(病院長推薦)等、ピアサポーター養成に係る準備を行った。
  8. MSWのしおり 第8号(2020年(令和2)年度 活動報告書)を発行した。

1)相談ケース数

図1は相談ケース数を示した。(実11,871件/延40,424件)
ここでは「実件数(新規・再規・継続ケース数)」と「延件数(1行為を1件数)」としてカウントする。

図-1 相談ケース数

図1 相談ケース数

2)相談ケース数内訳

図2は実件数11,871件、延件数40,424件の内訳の3分類(一般相談(附属病院)・がん相談(地域がん診療拠点病院)・子ども相談(とちぎ子ども医療センター))を示した。

図-2 相談ケース数内訳

図2 相談ケース数内訳

3)相談内容別件数

相談内容別件数60,332件の比率は、入院が72%を占め、28%が外来であった(図3)。

図-3 相談内容入外比率

図-3 相談内容入外比率

相談内容別件数60,332件の内訳を、図4に示した。1回の相談で複数の相談を受けた場合は複数カウントしている(図4)。

図-4 相談内容別件数

図-4 相談内容別件数

4)実践報告

(1)虐待対応委員会(小児、成人)

①CAPS委員会 *2021.1月-12月
全体件数73件の内、19%が委員会介入であった。「未介入」は81%を占めていたが、内、36%は委員会への報告・協議を、45%は状況確認を行っていた(図5)

図-5 CAPS委員会取扱い件数

図-5 CAPS委員会取扱い件数

虐待分類(児童)を4項目に示した(図6)。

図-6 虐待分類(児童)

図-6 虐待分類(児童)

②成人専門委員会 *2021.1月-12月
全体件数22件の内、4%が委員会介入であった。「未介入」は96%を占めていたが、内、4%は委員会への報告・協議を、92%は状況確認並びに地域関係機関との調整を行っていた(図7)。

図-7 成人専門委員会取扱い件数

図-7 成人専門委員会取扱い件数

虐待分類(成人)を①~⑤に、分類できない1項目を示した(図8)。

図-8 虐待分類(成人)

図-8 虐待分類(成人)

(2)患者相談(苦情・クレーム・要望等)

患者相談取扱い件数528件の内、42%が診療内容、34%が接遇であった(図9)。

図-9 患者相談取扱い件数

図-9 患者相談取扱い件数

(3)治療と仕事の両立に関する相談会

就労相談会取扱い件数35件の内、就職は80%を占めた。17%が復職、3%が就労継続の相談であった(図10)。

図-10 相談会取扱い件数

図-10 相談会取扱い件数

5)実践行動

患者(児)とその家族の権利擁護に配慮しながら、次の行動に取り組んだ。

  • 院内各部門との連携強化を意識しながら適切な相談機関に繋がる多面的な支援の実施
  • 情報の共有等を含め地域の関係機関との連絡調整やカンファレンスの実施
  • 救急科の入院患者を対象に、ソーシャルハイリスクシートの活用(医師・看護職の記載)や、入退院支援に係る多職種カンファレンス(退院困難患者の抽出)への参加

(6)看護支援室

【退院調整・相談対応】

①対応件数

退院調整・相談対応件数は延48,414件であった。がん患者は23,732件、がん以外の一般患者は17,903件、子どもは6,779件となっている。院外からの相談は、がん患者1,065件、一般患者は428件、子ども35件であった。退院調整・相談対応件数は増加している。

②年齢別分類

70~79歳の割合が高くなっている。

③依頼ルート

退院調整の依頼は、約64%が院内スタッフからの依頼である。次に、介護関連事業所、本人・家族、医療機関と続く。

④診療科別件数

総数は45,425件であった。全体の約30%にあたる件数を消化器外科と小児科で占めている。次いで呼吸器内科、脳神経内科、泌尿器科が続く。

⑤対応方法

電話対応が30,205件であり、約62%であった。次いで、対面での相談が14,208件であり、約20%であった。その他、退院前拡大カンファレンスを292件、退院前後訪問を18件行っている。

⑥関係者・対象者

退院調整等で関わる関係者・対象者は以下の通りである。院内スタッフとの連携が26,765件であった。これは全体数の約50%である。関係機関の総数は、16,674件で、約32%であった。

⑦対応内容

退院・転院調整とは、療養方針の確認や訪問診療、訪問看護等との連携支援を含める。これは、全体の約60.52%を占めていた。

⑧相談時間

相談時間の内訳は以下である。電話対応で15分未満が38.8%を占める一方、退院後訪問や院外カンファレンス参加等で、2時間以上を要することも約2%(374件)あった。

【入退院支援加算1・3】

算定要件・施設基準を整備し、入退院支援加算1・3を取得している。入退院支援加算1は、6115件、入退院支援加算3は、144件算定した。2病棟に1名の退院支援担当者の配置や各病棟で入院時多職種カンファレンスを実施し、退院支援の充実を図っている。また、介護支援等連携指導料は、401件を算定し、入院時に介護支援専門員や相談支援専門員との連携強化を図っている。

(7)入退院支援室

①ベッドコントロール

総数は1,083件、平均件数は約90件(月)であった。

ベッドコントロール状況

ベッドコントロールの依頼が多かった診療科は、婦人科で175件(前年91件)、消化器内科110件(前年16件)消化器外科105件(前年33件)であった。

ベッドコントロールの依頼が多かった診療科

ベッドコントロールの受け入れ部署は、2E(165件)、8A(150件)、8W(120件)であった。

ベッドコントロールの受け入れ部署

②入院前面談

入院中や退院後に必要となる患者支援を予測して、早期に病棟やMSWなどのサポートに繋げていき、また看護業務負担軽減に向けた取り組みの一環として、2016年9月より入院前面談による看護基本情報入力を開始した。

3診療科から開始し、現在は23診療科を対象診療科としている。2020年の月平均面談数は424件であり、2021年は443件であった。

月平均面談数

③入院時支援加算

入院前面談による予定入院患者の情報収集と算定要件の整備をおこない2020年5月から加算算定を開始した。
2020年は357件で、2021年は1714件と約5倍に増加した。

④連休最終日入院受け入れ

連休後の病床稼働を促進する方針のもと、連休最終日の2021年1月3日・11日、5月5日、7月25日、8月9日、9月20日の休日に入院受付を開き、予定入院患者の受け入れを行った。入院手続き後、入院前面談、持参薬確認を行い、各病棟へ入院となった。

予定入院患者数(人)
1月3日 32
1月11日 32
5月5日 32
7月25日 20
8月9日 26
9月20日 17

(8)移植再生医療センター

1.肝移植
2021年 生体肝移植 11件
脳死肝移植 1件
2.腎移植
2021年 生体腎移植 26件
献腎移植 0件

(9)ボランティア支援室

  1. ボランティア会議の開催
    ボランティア会議を年1回開催し、病院本館内における今後のボランティア活動に関して検討を行った。
  2. 募集活動
    1. ボランティア説明会の開催
      例年4月に開催をしているが、新型コロナウイルス感染症対策の影響で中止した。
    2. ホームページへの掲載
      ホームページへの記事掲載により活動の状況を外部に広く発信した。
  3. 活動状況
    2021年度の登録人数は34名。例年の主な活動は来院者に対する案内誘導、車いす介助、がんサロン案内等である。2020年3月から、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、活動及びボランティア交流会(例年は年2回開催)は休止している。

8.過去実績