医療の質向上・安全推進センター(QSセンター)【アニュアルレポート】
1.スタッフ(2023年4月1日現在)
センター長(医師) | 新保 昌久 (専任) |
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副センター長(医師) | 味村 俊樹 (専任) |
医師 | ◎野本 佳恵 (専従) |
看護師 | ◎高久 美子 (専従) |
看護師 | ◎飯田 久子 (専従) |
薬剤師 | 荒川 祐輔 (専従) |
看護師 | 栗原日登美 (専従) |
(◎ 専従医療安全管理者)
【安全推進部門】
部門長(医師) | 新保 昌久 (専任) |
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副部門長(医師) | 佐久間康成 (兼) |
門田 行史 (兼) | |
間藤 尚子 (兼) | |
藤井 裕之 (兼) | |
副部門長(看護師) | 大貫 紀子 (兼) |
医師 | 高橋 詳史 (兼) |
益子 貴史 (兼) | |
滝 直也 (兼) | |
教員 | 前田 佳孝 (兼) |
【質向上・臨床倫理部門】
部門長(医師) | 味村 俊樹 (専任) |
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副部門長(医師) | 堀江 久永 (兼) |
医師 | 益子 貴史 (兼) |
【医薬品・医療機器安全管理部門】
部門長(医師) | 今井 靖 (兼) |
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副部門長(医師) | 川人 宏次 (兼) |
薬剤師 | 片野 昌宏 (兼) |
臨床工学技士 | 木村 好文 (兼) |
【渉外担当部門】
部門長(医師) | 新保 昌久 (専任) |
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事務 | 8名 |
2.医療の質向上・安全推進センターの特徴
院内で発生した医療安全上の諸問題に組織横断的に対応するため、2003年4月に病院長直轄組織の「医療安全対策室」を設置、2004年には「医療安全対策部」に改称し、2005年には専任の医師1人、看護師長2人を配置した。医療安全対策部は、院内インシデント報告制度の整備、職員研修の実施、事例分析、院内巡視、有害事象後の対応等、院内の安全管理に関する多様な業務を担当してきた。
更に2017年4月に、高度医療を提供する特定機能病院における医療の質・安全管理体制を強化するため、新たな医療安全管理部門として、「医療の質向上・安全推進センター」(略称:QSセンター)に改組した。新たな名称には、事故発生時の危機管理だけでなく、「平時の医療の質の向上が医療安全につながる」という理念と、「より前向きな取り組みで医療安全を推進していこう」という意気込みを込めている。QSセンターは、安全推進部門(インシデント報告の収集・分析、有害事象の原因究明、医療安全管理指針・各種マニュアルの整備、院内巡視による確認・指導など)、質向上・臨床倫理部門(高難度新規医療技術及び特定診療に関する審査・モニタリング、臨床倫理への対応など)、渉外担当部門(有害事象・訴訟への対応など)に加え、2019年4月から医薬品・医療機器安全管理部門(未承認新規医薬品・医療機器、適応外医療機器に関する評価・モニタリング・監査への対応など)が設置され、それぞれ専従、専任、兼務スタッフ及び各部門のQSマネージャーと連携して、医療の質と安全を高める取り組みを進めている。
3.実績・クリニカルインディケーター
●業務内容
- 医療安全に関する情報収集、分析、改善策の立案、周知、評価
- 医療安全対策の提案・情報提供(啓発活動)
- 医療の質向上・安全推進委員会、QSマネージャー会議の開催
- 職員に対する教育(講習会、研修会の開催)
- 全死亡症例の把握
- 有害事象発生時の支援
- 高難度新規医療技術及び特定診療に関する審査・モニタリング
- インフォームドコンセントの適切な実施
- 臨床倫理に関する情報収集、連絡調整
- 未承認新規医薬品・医療機器及び適応外医薬品・医療機器に関する審査・モニタリング・監査
- 医薬品・医療機器の安全使用のための情報収集、研修の実施
- 紛争事例への対応(総務課、患者サポートセンター医療福祉相談室と連携)
●2022年の主な活動実績
(1)医療安全講習会(全職員対象)
①医療安全・感染対策合同講習会
開催日 | 5月23日 |
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演題 |
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②医療安全講習会
開催日 | 7月26日 |
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演題 |
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③医療安全・感染対策合同講習会
開催日 | 9月29日 |
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演題 |
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④医療安全講習会
開催日 | 10月17日 |
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演題 |
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(2)研修医医療安全セミナー
- 開催日 2月7日
テーマ 「インシデント報告と薬剤オーダー時の注意」 - 開催日 6月20日
テーマ 「インシデント報告と採血時の注意点」 - 開催日 8月22日
テーマ 「インシデント報告と臨床倫理」 - 開催日 11月14日
テーマ 「インシデント報告と医療安全最近の話題」 - 開催日 12月12日
テーマ 「インシデントレポートの書き方(復習)」
(3)医療安全に関する研修会
- 新QSマネージャーオリエンテーション
・QSマネージャーの役割編(毎月1回) - 研修医感染・安全技術研修(4月)
・採血、ルート確保、輸液ポンプ演習等 - 多職種合同医療安全研修会(4月)
・動画を用いてのケースカンファレンス - 新人看護職員基礎技術研修(4月)
・安全確保1、2、3 - 中心静脈カテーテル挿入技術認定研修会
・新規認定医 22名(2、7月) - AED・心肺蘇生研修(1、6、9、10、11、12月)
計14回 493名
(4)医療安全管理指針、マニュアル改正等
- 医療安全管理指針
- QSマネジメントマニュアル
- QSマネジメントマニュアル(ポケット版)
- 医薬品の安全使用のための業務手順書
(5)安全情報
- QSセンター発行
The Q.S. Times(第55号~第66号) - 日本医療機能評価機構発行
医療安全情報(№182~№193)
(6)医療の質・安全に関する事例検討会 1回開催
(7)院内横断的活動
- 人工呼吸管理安全対策チーム活動
- 委託業者との連絡会
- 中央手術部連絡会議
- 医療材料審査委員会
- 輸血療法委員会
(8)院内巡視
月2回 計13回
参加者内訳
QSセンター員:延べ86名
QSマネージャー:44名
(9)医療の質向上・安全推進委員会
毎月1回 第2火曜日
(10)QSマネージャー会議
隔月1回 第3木曜日
(11)モーニングカンファレンス
毎週水曜日
(12)ワーキンググループ活動
- 院内急変時対応
- 中心静脈カテーテル
- 気管切開安全対策
- インフォームドコンセント
- VTE予防対策
- 転倒転落
- MACT
- 休薬
(13)安全活動
- 安全総点検月間
5月23日~6月19日
テーマ 「守っていますか?安全のルール!インシデントからの教訓と対策の再確認」 - 医療安全推進週間
11月20日~11月26日
テーマ 「守っていますか?安全のルール!インシデントからの教訓と対策の再確認」
(14)インシデント・アクシデントレポート
(15)日本医療機能評価機構との連携
- 事例報告
- 研修会の参加
(16)社会、他の医療機関等に対する貢献
- 患者安全・医療安全・医療の質に関する情報の提供、講師派遣
4.2023年の目標・事業計画等
従来の業務に加え以下の諸事項を目標としている。
- QSマネージャーとの連携強化による各部署における主体的な安全活動の推進
- インシデント報告の質向上と分析・活用の強化
- 若手医療スタッフへの医療安全教育の充実
- Rapid Response System(RRS)の体制強化
- 医薬品の安全管理の推進
- 患者の意思決定支援に関する啓発
これらの目標達成へ向けての努力と並行して、病院内での横断的なコミュニケーションが円滑に進むように支援していきたいと考えている。