小児科[アニュアルレポート] | 病院のご案内 | 自治医科大学附属病院
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小児科【アニュアルレポート】

1.スタッフ(2020年4月1日現在)

(専門)
科長 (教授) 山形 崇倫 神経 
副科長 (教授) 小坂  仁 神経
副科長 (教授) 田島 敏広 内分泌代謝
外来 医長 (准教授) 村松 一洋 神経
病棟 医長 (講師) 横山 孝二 消化器・肝臓
病棟 医長 (講師) 佐藤 智幸 循環器
医員 (学内教授) 森本  哲 血液・腫瘍・免疫
河野 由美 新生児
(准教授) 矢田ゆかり 新生児
金井 孝裕 腎臓
田村 大輔 感染症
(講師) 関   満 循環器
翁 由紀子 血液・腫瘍・免疫
池田 尚広 神経
中村 幸恵 内分泌代謝
(助教) 青栁  順 腎臓
桒島 真理 リハビリ・神経
鈴木 由芽 新生児
川原 勇太 血液・腫瘍・免疫
下澤 弘憲 新生児
岡  健介 循環器
小熊真紀子 内分泌代謝
古井 貞浩 循環器
山岸 裕和 神経
病院助教 新島  瞳 血液
山崎 雅世 内分泌代謝
鈴木  峻 循環器
田中 大輔 神経
小森 咲子 新生児
古井 麻衣
若林  慶 神経・新生児
黒﨑 雅典
浅倉 佑太
相樂 昌志 新生児
溝部 吉高
吉成 裕紀
シニアレジデント 11名

2.診療科の特徴

当科は小児の総合診療および多岐にわたる専門診療(神経、発達、心臓、肝臓・消化器、腎臓、内分泌・代謝、血液・腫瘍、膠原病、喘息・アレルギー、遺伝、新生児、感染、心理)を担当しており、子ども医療センター内で他科の専門外来と連携をとって診療にあたっている。また、救急医療では地域医療機関と連携して、三次救急医療の重要な役割を果たしている。

病棟は急性期病棟、慢性期病棟、周産期センター新生児集中治療部門にわかれ、それぞれ38床、38床、36床の計112床のベッド数を有しており、必要に応じて小児集中治療室での治療も行う。子どもと家族のニーズに応じた包括的な小児医療と、幅広い分野の専門性の高い検査や治療などの高度な医療を提供している。

関連領域専門医認定施設

  • 日本小児科学会専門医研修施設(支援施設)
  • 日本小児神経学会 小児神経専門医研修認定施設
  • 日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医制度認定研修施設
  • 日本てんかん学会 てんかん専門医認定研修施設
  • 日本小児循環器学会 小児循環器専門医修練施設
  • 日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医研修施設
  • 日本周産期・新生児医学会基幹認定施設
  • 日本内分泌学会認定教育施設
  • 日本血液学会研修指定施設病院全体
  • 日本胎児心臓病学会 心臓超音波検査専門施設

認定医

日本小児科学会小児科認定指導医 山形 崇倫 他22名
日本小児科学会小児科専門医 山形 崇倫 他66名
日本小児神経学会認定小児神経科専門医 山形 崇倫 他11名
日本てんかん学会認定臨床指導医 山形 崇倫、小坂  仁
日本てんかん学会認定臨床専門医 山形 崇倫 他2名
日本人類遺伝学会臨床遺伝指導医 山形 崇倫、田島 敏弘
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医 山形 崇倫 他4名
日本小児循環器学会専門医 佐藤 智幸 他4名
日本胎児心臓病学会胎児心エコー認証医 岡  健介 他1名
日本臨床腎移植学会認定医 金井 孝裕
日本腎臓学会腎臓指導医 金井 孝裕
日本腎臓学会腎臓専門医 金井 孝裕 他3名
日本透析医学会指導医 金井 孝裕
日本透析医学会専門医 金井 孝裕
日本内分泌学会内分泌代謝(小児科)指導医 田島 敏弘
日本内分泌学会内分泌代謝(小児科)専門医 田島 敏弘
日本消化管学会 胃腸科指導医 熊谷 秀規
日本消化管学会 胃腸科専門医 熊谷 秀規
日本消化管学会 胃腸科認定医 熊谷 秀規
日本小児栄養消化器肝臓学会認定医 熊谷 秀規、横山 孝二
日本血液学会指導医 森本  哲
日本血液学会専門医 森本  哲 他3名
日本造血細胞移植学会認定医 森本  哲、川原 勇太
日本小児血液・がん学会 小児血液・がん指導医 森本  哲
日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医 森本  哲 他2名
日本周産期・新生児医学会指導医 矢田ゆかり
日本周産期・新生児医学会専門医 矢田ゆかり 他2名
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法
「専門」コースインストラクター
矢田ゆかり 他3名
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース 村松 洋一 他2名
PALS Provider 村松 洋一 他9名
日本医師会認定産業医 横山 孝二 他4名
ICD制度協議会認定ICD(インフェクションコントロールドクター) 後藤 昌英 他2名
日本アレルギー学会アレルギー専門医 1名
日本東洋医学会専門医 1名
日本内科学会認定 1名
日本成人先天性心疾患学会暫定専門医 1名

3.診療実績・クリニカルインディケーター

とちぎ子ども医療センターの1年間の小児科総合診療部、専門診療部および入院診療実績について報告する。なお周産期母子総合医療センターのNICUについても一部併記する。

3-1.外来診療

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

新来患者延べ数 2,287人
再来患者延べ数 38,776人
外来患者延べ数 41,063人
紹介率 54.5%

2)小児科総合診療部外来

医師:山形 崇倫(部長・兼)、小坂  仁(兼)、森本哲(兼)、田島 敏広 (兼)、熊谷 秀規(兼)、金井 孝裕(兼)、村松 一洋(外来医長・兼)、横山 孝二(兼)、桒島 真理(兼)、早瀬 朋美(兼)、小熊真紀子(兼)、渡邊 知佳(兼)、小林  瑞(兼)、植田 綾子

診療実績:

総合診療部では、午前中の総合診療部外来と午前・午後の救急患者対応、リハビリ前診察などを行っている。小児科専門医がそれぞれの専門診療部と兼務で診療を行っている。原則として初診は紹介患者と救急搬送患者に限定している。

小児科の診療では常に総合的判断を必要とするため、総合診療部で問題を拾い上げ、的確な診療方針を迅速に立てて、検査や初期治療を実施し、必要に応じて、病棟や各専門診療部への振り分け、総合診療部外来での診療を継続しつつ、軽快あるいは症状安定した場合には紹介元やかかりつけ医に逆紹介している。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
628 620 744 698 641 626
7月 8月 9月 10月 11月 12月
743 775 690 706 589 681

年間総受診数 8,141人

3)小児神経外来

医師:山形 崇倫、小坂  仁、村松 一洋、小島 華林、桒島 真理、後藤 昌英、池田 尚広、山岸 裕和、田中 大輔、若林  慶、植田 綾子、小林  瑞

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
766 811 883 873 817 935
7月 8月 9月 10月 11月 12月
962 935 871 816 873 916

年間総受診数 10,458人

主な診療対象:

複数の疾患を持つ例が多いため、主要疾患の1か月受診者数の概数を記載する。てんかん 400-500人、脳性麻痺や脳炎等による痙性麻痺 100-150人、自閉症スペクトラム障害、知的障害、学習障害や注意欠陥多動性障害等の発達障害500-600人、先天代謝異常症 約30人、染色体異常や中枢神経形成異常 約70人、神経皮膚症候群 20-30人、筋ジストロフィー、重症筋無力症などの神経筋疾患 30-40人、白質脳症、脊髄小脳変性症などの神経変性疾患 10-15人、チック障害、吃音、頭痛等 30-40人であった。この他、人工呼吸器外来において、35人の在宅人工呼吸器患者を診療している。

4)遺伝外来

医師:野崎 靖之、松本  歩

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
83 84 127 106 78 120
7月 8月 9月 10月 11月 12月
104 145 91 91 95 101

年間総受診数 1,225人

主な診療対象:

Down症候群、染色体異常症候群、Marfan症候群、Williams症候群などの先天奇形症候群や遺伝子検査、遺伝相談など。なお、染色体異常、遺伝性疾患は、神経外来に通院している患者も多い。

5)小児循環器外来

医師:片岡 功一、佐藤 智幸、関   満、松原 大輔、鈴木  峻、古井 貞浩、横溝亜希子、南  孝臣

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
232 193 352 326 248 290
7月 8月 9月 10月 11月 12月
374 379 324 299 288 330

年間総受診数 3,635人

主な診療対象:

先天性心疾患 (心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、完全大血管転位症、Fallot 四徴症、肺動脈閉鎖症など) の術前と術後、川崎病、不整脈、心筋症、心雑音の精査などを中心に外来診療している。

6)胎児心エコー外来

医師:片岡 功一、岡  健介

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
8 10 7 7 10 7
7月 8月 9月 10月 11月 12月
6 10 6 5 4 7

年間総受診数 87人

主な診療対象:

胎児の左心低形成症候群、三尖弁閉鎖症、両大血管右室起始症、Fallot 四徴症、完全大血管転位症、多脾症候群、心臓腫瘍、不整脈など。
その他:院内産科あるいは産科開業医から紹介された、胎児に先天性心疾患や不整脈を持つ妊婦において、胎児心エコー図検査による出生前診断を実施した。

7)小児腎臓外来

医師:金井 孝裕、伊東 岳峰、小高  淳、齋藤 貴志、青栁  順、別井 広幸、黒﨑 雅典

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
237 232 305 235 239 226
7月 8月 9月 10月 11月 12月
251 328 260 252 254 248

年間総受診数 3,067人

主な診療対象(1か月あたりの受診者数):

小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群;約50名、IgA腎症;18名、紫斑病性腎炎;9名、膜性増殖性糸球体腎炎:2名、ループス腎炎:4名、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群:27名、Alport症候群;4名、腹膜透析例;4名、腎移植症例;6名、保存期慢性腎不全;約18名、その他に嚢胞腎、水腎症、尿細管アシドーシス、HUS、急性糸球体腎炎などを診療している。

外来の特色:

急性血液浄化療法から、維持透析療法・生体腎移植前後の管理まで、ほぼ小児腎疾患のすべてを守備範囲としている。また、他の小児専門診療科からの依頼を受けて、血漿交換療法やG-CAPなどの体外循環療法も行っている。院外との連携では県内はもとより、群馬・埼玉・茨城・福島などからも、紹介を受けている。

8)小児内分泌外来

医師:田島 敏広、横山 孝二、小熊真紀子、山崎 雅世

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
167 172 207 194 127 158
7月 8月 9月 10月 11月 12月
193 250 164 184 162 168

年間総受診数 2,146人

主な診療対象:

新生児マススクリーニング検査の2次精密検査、および成長障害(成長ホルモン分泌不全性低身長など)、副腎疾患、甲状腺疾患、カルシウム・ビタミンD関連疾患、性分化疾患、思春期発来異常などの内分泌疾患、高コレステロール血症、糖尿病、肥満などの代謝性疾患が主体である。

また下垂体近傍の腫瘍摘除後、あるいは放射線治療後の内分泌障害にも対応している。

9)小児消化器・肝臓外来

医師:熊谷 秀規、横山 孝二、岡田 優子、桃谷 孝之

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
144 148 165 157 133 144
7月 8月 9月 10月 11月 12月
136 125 134 127 126 147

年間総受診数 1,686人

主な診療対象疾患:

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、腸管ベーチェット病、胃・十二指腸潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ感染症(除菌療法を含む)、若年性ポリープ、機能性胃腸障害(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など)、B型・C型肝炎ウイルス感染症(キャリア、母子感染予防措置)、胆道閉鎖症(術後を含む)、肝内胆汁うっ滞症(Alagille症候群、原発性硬化性胆管炎など)、肝硬変(胆道閉鎖症術後、COACH症候群など)、特発性門脈圧亢進症、慢性肝炎、急性肝炎(CMV肝炎、EBV肝炎など)、脂肪肝疾患(非アルコール性脂肪肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患)、肥満症、代謝性肝疾患(Wilson病、NICCDなど)、胆石症、膵炎、膵胆管合流異常症、先天性胆道拡張症などの診断や内科的治療を行っている。

急性虫垂炎、Hirschsprung病、メッケル憩室、肥厚性幽門狭窄症、胃食道逆流症、胆道閉鎖症、膵胆管合流異常症などの外科的疾患、経皮的または腹腔鏡下肝生検、上部・下部消化管内視鏡および小腸内視鏡検査や内視鏡治療に関しては、麻酔科、小児外科、移植外科、消化器内科と連携を取りながら診療を行っている。

10)新生児フォローアップ・シナジス外来

医師:河野 由美、矢田ゆかり、鈴木 由芽、下澤 弘憲

診療実績:

新生児フォローアップ
1月 2月 3月 4月 5月 6月
135 142 188 167 138 161
7月 8月 9月 10月 11月 12月
164 173 171 151 146 162

年間総受診数 1,898人

シナジス外来
1月 2月 3月 4月 5月 6月
25 22 5
7月 8月 9月 10月 11月 12月
8 8 15 12 8 8

年間総受診数 111人

主な診療対象:

新生児フォローアップ外来は、NICU退院児を主な対象とし、退院後2週間から小学校3年生まで長期フォローアップを行っている。診療内容は早産・低出生体重児の成長・発達の評価、合併症の治療や精査、必要な養育支援である。染色体異常、先天奇形症候群も多く、気管切開、在宅酸素療法や経管栄養などの在宅医療の管理も行っている。外科系診療科、心理、リハビリテーション部門等と連携して包括的な診療を心がけている。新生児難聴スクリーニングの精査・フォローも行っている。RSV重症化予防のためのパリビズマブ接種は、新生児外来とシナジス外来で今年度は原則7月から2月に行った。

11)小児血液・腫瘍外来

医師:森本 哲、早瀬 朋美、翁 由紀子、川原 勇太

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
143 140 163 158 133 150
7月 8月 9月 10月 11月 12月
185 177 162 150 138 156

年間総受診数 1,855人

主な診療対象:

急性リンパ性白血病(ALL)や急性骨髄性白血病(AML)、若年性骨髄単球性白血病、悪性リンパ腫、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)などの血液腫瘍疾患、神経芽細胞腫(NBoma)や腎芽腫、肝芽腫、網膜芽腫、脳腫瘍などの悪性固形腫瘍、ランゲルハンス細胞組織球症や血球貪食性リンパ組織球症の組織球症、血友病や特発性血小板減少性紫斑病、遺伝性血栓症などの凝固系疾患、再生不良性貧血や遺伝性球状赤血球症、サラセミアなどの赤血球系疾患、慢性良性好中球減少症や重症複合型免疫不全、慢性GVHDなどの白血球・免疫疾患。

2019年の入院で化学療法を行った主な新規腫瘍性疾患は、ALL 2例、AML 1例、CML 2例、MDS 1例、LCH 2例、NBoma 1例、脳腫瘍 3例であった。

12)小児がん経験者の長期フォローアップ外来

医師:森本 哲

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
2 3 8 4 4 3
7月 8月 9月 10月 11月 12月
5 13 8 1 0 3

年間総受診者数 54人

主な対象疾患:

小児期に、白血病などの血液腫瘍性疾患、神経芽腫などの固形腫瘍に対して、化学療法や放射線療法を受けた、18歳以上の患者。

13)子ども化学療法外来

医師:森本  哲、熊谷 秀規、横山 孝二、早瀬 朋美、川原 勇太、五味  玲(小児脳神経外科)

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
20 20 25 24 18 18
7月 8月 9月 10月 11月 12月
19 24 20 20 20 17

年間総受診者数 245人

主な対象疾患:

ALLやLCHの維持療法、脳腫瘍などのイリノテカン/テモゾロミド療法、JIAや炎症性腸疾患などのトシリズマブやインフリキシマブ療法など。

14)アレルギー外来

医師:熊谷 秀規、渡邉 知佳、佐藤 優子

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
89 95 104 95 81 96
7月 8月 9月 10月 11月 12月
93 57 95 84 77 97

年間総受診数 1,063人

主な診療対象:

食物アレルギー、新生児乳児消化管アレルギー、食物依存性運動誘発アナフィラキシー、花粉関連食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、薬物アレルギーなど。

*食物アレルギー、アナフィラキシー

原因食物の特定や除去食導入を行い、栄養指導、誤食予防の指導を行っている。アナフィラキシー症例はアドレナリン自己注射を導入している。診断および耐性獲得確認のため、経口食物負荷試験を行っている(2019年は30件)。

*気管支喘息

中等症ないし重症持続型の患児が大半を占める。心疾患や神経疾患など基礎疾患をもつ児も多く、他の専門領域と連携をとって診療をしている。

*アレルギー性鼻炎

通年性アレルギー性鼻炎・季節性アレルギー性鼻炎に対し、ダニ・スギアレルゲンの舌下免疫療法を行っている。

15)小児免疫外来

医師:森本  哲、早瀬 朋美、川原 勇太

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
74 79 91 74 72 72
7月 8月 9月 10月 11月 12月
71 101 67 77 69 67

年間総受診者数 914人

主な診療対象:

若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、自己炎症性疾患(AID)、抗リン脂質抗体症候群(APS)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、周期性・発熱・アフタ性口内炎・咽頭炎・リンパ節炎(PFAPA)症候群など。

2019年の主な新規症例は、JIA 7例、SLE 4例、CRMO 2例、PFAPA 5例、AID 2例であった。

16)感染症外来

医師:田村 大輔

診療実績:

1月 2月 3月 4月 5月 6月
10 18 10
7月 8月 9月 10月 11月 12月
10 11 15 18 21

年間総受診数 141人

主な診療対象:

2018年4月から、新たに感染症外来を開設した。重症感染症にて集中治療を要した患者のfollow up、一般的なワクチン接種スケジュールから逸脱した患者の接種プランニングの相談、基礎疾患による抗生剤予防内服、潜在性結核の検査、治療など。

17)生後1か月健康診査

原則として当院産科を退院した児を対象とする。発育と発達の評価のほか新生児マススクリーニングの結果説明、便色の確認、育児相談を行っている。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
74 62 65 56 77 63
7月 8月 9月 10月 11月 12月
110 59 60 64 59 67

年間総受診数 816人

18)夜間・休日診療

診療実績:夜間、休日に受診し、小児科医が診療した患者数

1月 2月 3月 4月 5月 6月
253 145 159 171 187 178
7月 8月 9月 10月 11月 12月
180 189 180 144 145 212

年間総延数 2,143人

19)心理検査・心理面接

臨床心理士:星子 真美、氏家 莉沙、村上 瑠璃、大森有美子、中島  梓

診療実績:

心理検査件数

*総検査数 ( )内は新生児検査

1月 2月 3月 4月 5月 6月
25
(11)
19
(12)
29
(13)
33
(17)
36
(17)
35
(20)
7月 8月 9月 10月 11月 12月
41
(22)
47
(27)
34
(16)
30
(15)
33
(13)
26
(4)

年間総検査件数 388(187)件

心理面接件数
*総面接数 ( )内は新規面接

1月 2月 3月 4月 5月 6月
72
(0)
62
(0)
55
(1)
54
(3)
64
(0)
52
(0)
7月 8月 9月 10月 11月 12月
56
(3)
56
(0)
39
(2)
46
(0)
47
(2)
51
(1)

年間総面接件数 654(12)件

主な対象:

心理検査の内訳として最も多かったのは、神経外来から知能・発達検査、新生児外来から極低出生体重児のフォローアップ目的での発達検査の依頼であった。また、各外科系診療科から手術前後での知的能力の評価や、治療上必要な手技獲得の指導の目安とすること等を目的に検査が依頼される事例もあった。

心理面接は、身体表現性障害や発達障害、それに伴う不登校状態や二次障害についての相談や心理療法の依頼が主であった。また、緩和ケアなど長期入院の見込まれる患児・家族への心理的介入の依頼もあった。その他、患児に関わる医療スタッフや学校等地域機関とのカンファレンスの参加など関係者との連携にも努めた。

心理面接件数が前年よりも減少していることについては、産前産後休暇・育児休暇を取得したスタッフがいたことや、患児の状況に応じてより適切な相談機関等の紹介を行ったことが関連していると考えられる。

3-2.小児科入院診療

小児科は主として2A病棟と4A病棟で診療し、重症児については小児集中治療室(PICU)で集中治療を行っている。また、総合周産期母子医療センター(NICU、GCU)で新生児の診療を行っている。

1) 小児科の月別新入院患者数(総合周産期母子医療センターを除く)

1月 2月 3月 4月 5月 6月
111 100 92 104 114 105
7月 8月 9月 10月 11月 12月
104 105 102 113 118 118

総計年間入院患者数 1,286人

2) 入院患者の疾患別内訳(人数;小児科退院患者大分類別疾病統計(ICD-10ベース)、総合周産期母子医療センターを除く)

章名称 件数 件数(%) 在院日数 在院日数(%) 平均在院日数
01.感染症及び寄生虫症 63 5.2 555 2.7 8.8
02.新生物 57 4.7 1881 9.4 33.0
03.血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 33 2.7 533 2.6 16.2
04.内分泌、栄養及び代謝疾患 58 4.8 642 3.2 11.1
05.精神及び行動の障害 6 0.4 128 0.6 21.3
06.神経系の疾患 124 10.3 1206 6.0 9.7
07.眼及び付属器の疾患 2 0.1 4 0.02 2.0
08.耳及び乳様突起の疾患 2 0.1 14 0.07 7.0
09.循環器系の疾患 34 2.8 470 2.3 13.8
10.呼吸器系の疾患 280 23.3 4178 20.9 14.9
11.消化器系の疾患 70 5.8 1090 5.4 15.6
12.皮膚及び皮下組織の疾患 14 1.1 184 0.9 13.1
13.筋骨格系及び結合組織疾患 49 4.0 920 4.6 18.8
14.腎尿路生殖器系の疾患 76 6.3 1056 5.3 13.9
16.周産期に発生した病態 12 0.9 180 0.9 15.0
17.先天奇形、変形及び染色異常 188 15.6 3125 15.7 16.6
18.症状、徴候および異常臨床所見・異常臨床所見で他に分類されないもの 88 7.3 1122 5.6 12.8
19.損傷、中毒及びその他の外因の影響 26 2.1 465 2.3 17.9
21.健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用 4 0.3 82 0.4 20.5
不明 3 0.2 175 0.8 58.3
総計 1201 100 19904 100 100

3)総合周産期母子医療センター(NICU・GCU)

年間入院患者数:339名(再転科・転入6名を除く)。院内出生300名(初診時から外来観察43名、母体搬送30名、母体外来紹介227名)、院外出生39名(病院等からの搬送37名、自宅分娩2名)。

・出生体重(BW)別、在胎週数(GA)別入院数および死亡数。

GA(W) 入院 生存 死亡 生存率(%)
22 1 0 1 0
23 1 1 0 100
24 6 6 0 100.0
25 2 2 0 100.0
26 3 3 0 100.0
27 0 0 0 100.0
28 2 2 0 100.0
29 4 4 0 100.0
30 4 4 0 100.0
31 6 5 1 83.3
32 9 9 0 100.0
33 10 10 0 100.0
34 21 21 0 100.0
35 40 39 1 97.5
36 27 27 0 100.0
37以上 203 200 3 98.5
339 333 6 98.2
BW(g) 入院 生存 死亡 生存率(%)
<500 2 1 1 50.0
<1000 12 12 0 100.0
<1500 24 23 1 95.8
<2000 48 46 2 95.8
<2500 81 80 1 98.8
≧2500 172 171 1 99.4
339 333 6 98.2

3-3.主な検査・特殊治療

1)心臓カテーテル検査・治療

心臓カテーテル検査・治療の総数は171件(カテーテル治療110件、うち成人症例 10例)であった。カテーテルアブレーション、成人症例は循環器内科と合同で検査、治療を行った。対象疾患は、心室中隔欠損17件、心房中隔欠損32件、ファロー四徴症14件、両大血管右室起始症14件、大動脈縮窄症2件、房室中隔欠損症7件、左心低形成症候群(亜型含む)8件、純型肺動脈閉鎖5件、肺動脈閉鎖兼心室中隔欠損症20件、単心室14件、完全大血管転位症7件、修正大血管転位症2件、動脈管開存症11件、冠状動脈瘻2件、川崎病3件、不整脈2件、その他(大動脈離断症、総肺静脈還流異常症、総動脈幹症、肺動脈弁狭窄症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁上部狭窄症、三尖弁閉鎖、肺高血圧症、拘束型心筋症、僧帽弁閉鎖不全症、PA sling、各1件)であった。カテーテル治療107件の内訳は、バルーン血管形成術38件、血管塞栓術(コイル、AVP)14件、ステント留置術6件、心房中隔欠損閉鎖術29件、動脈管閉鎖術10件、バルーン弁形成術6件、心房中隔裂開術3件、心筋生検1件、カテーテルアブレーション3件であった。

2)心臓超音波検査

スクリーニングを含め、3,292件施行している(NICU分は含まない)。

3)腎生検

腎生検を19件施行した(開放腎生検を含む)。
急性血液浄化を2名に、血漿交換を2名に行った。

4)造血細胞移植

造血細胞移植を7回行った。内訳は、AML 2回(非血縁臍帯血、HLA一致同胞)、MDS 1回(HLA一致同胞)、先天性好中球減少症1回(非血縁臍帯血)、神経芽腫1回(自家末梢血)、脳腫瘍2回(自家末梢血)であった。

2009年以降に当科で造血細胞移植を受けた患者の初回移植後3年の生存率(2019/12/31時点)

同種移植(腫瘍性疾患) (N=28) 81.0% (95%CI, 66.0-96.0)

同種移植(非腫瘍性疾患)(N=8)87.5% (95%CI, 64.6-100)

自家移植(腫瘍性疾患)(N=16)92.9% (95%CI, 79.4-100)

造血細胞移植

5)消化器・肝臓系検査

検査実績:

A)消化管系 件数
上部消化管内視鏡検査 29
下部消化管内視鏡検査 50
小腸内視鏡検査 ダブルバルーン法 7
カプセル内視鏡 7
B)肝・胆・膵系 件数
経皮肝生検 1
内視鏡的逆行性膵胆造影 2

6)生体腎移植

今年は施行なし。

7)経口食物負荷試験

外来と入院とを合わせて30件実施した。

8)遺伝子治療

AADC欠損症患者に対する遺伝子治療後の経過をフォローしている。2型アデノ随伴ウイルスベクターにAADC遺伝子を組み込んだベクターを定位脳手術により両側比較に注入した結果、運動機能が改善した。これまで計8名に治療を実施し、全例運動機能が改善し続けている。

3-4.小児科カンファレンス

毎週月曜日、火曜日、水曜日、金曜日の朝に新入院患者の紹介と討議、水曜午後の総回診で入院患者の病状報告と討議を行った。症例検討会(CC)は毎週木曜日18時から入院例を中心に検討した。以下症例検討会のテーマと担当を示す

日時 演題 担当
1月17日 家族性低Ca尿症性高Ca血症の新生児例 宮澤
1月24日 在宅で終末期ケアを行っている第2再発神経芽腫 早瀬、新島
1月31日 ステロイドパルス療法施行後も嗜眠傾向が残存したインフルエンザ脳症の1例 北村、川幡、尾﨑、桒島
2月7日 SMAD4遺伝子変異に起因する若年性ポリポーシス/遺伝性出血性末梢血管拡張症複合症候群の1例 横山、岡田、今川、熊谷
3月7日 約10年間、周期的に嘔吐と高血圧を繰り返す女児 後藤、月田、山崎、池田
4月18日 O2 reduction test ~新生児慢性肺疾患における有用性~ 鈴木(由)
4月25日 洞不全症候群が疑われ、徐脈と無呼吸発作を反復していた乳児例の検討 福田、和知、小高、岡田、浅倉、橋本、峯村
5月16日 肝紫斑病に伴う肝内出血に対して肝動脈塞栓をして救命しえたXLMTMの1例 小高、岡田、福田、和地
6月6日 Crohn病母体から出生し重篤な脳出血をきたした新生児例―症例を通してVKDBについて考える― 増田
6月20日 左室拡張収縮障害を合併したMesoblastic nephromaの一例 小野、新島、川原、古賀、鈴木(峻)、古井(貞)、関
7月4日 咽頭狭窄および喉頭軟化症で気管切開した乳児例 浅井、下澤
7月18日 2019年前半 まとめの会
9月5日 左肺静脈閉塞により側副血行路が生じ気管内出血を来したAVSD根治例~喀血と吐血の鑑別に苦慮した症例を振り返る~ 若江、北村、丸、伊東
9月19日 抗MOG抗体関連疾患に対する免疫抑制療法 若林、山崎、池田
9月26日 当科における経皮的ステント留置術の治療成績 鈴木(峻)、増田、小野、古井(貞)、横溝、関、佐藤
10月3日 先天性心疾患術後で重度の低酸素血症のため管理に苦慮している一例 下澤、橋本、浅井
10月17日 エビデンスに基づいたてんかん重積状態の治療 田中、山岸、倉根、浅倉、若林、黒川、池田、桑島
10月24日 慢性骨髄性白血病を発症したニーマン・ピック病C型 浅井、翁
10月31日 急性脳症を合併した川崎病の症例 山下、山岸、浅倉、松村
11月7日 検尿異常者の対応について(学校検尿・3歳児検尿を中心に) 黒﨑、丸、別井、青栁、齋藤、伊東、小高、金井
11月21日 胃食道瘻を合併し注入調整に難渋しているWarsaw breakage syndromeの児の治療方針に関して 倉根、宗像、小高、若江、宮崎
11月28日 Duchenne型筋ジストロフィーに拡張型心筋症を早期に合併した症例の治療方針について 鈴木(峻)、林、渡部、浅井、古井(貞)、関
12月5日 Spondylocostal dysostosisの2例 相楽、北村
12月19日 2019年後半 まとめの会

3-5.キャンサーボード

1)小児緩和ケアカンファランス

患者さんとその家族のQOL向上を目指し、小児科医、小児脳神経外科医、緩和ケア医、看護師、心理士、理学療法士、養護教諭、地域医療連携部などの多種職による「小児緩和ケアチーム」のカンファランスを開催した。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
2 2 2 2 2 2
7月 8月 9月 10月 11月 12月
3 1 2 2 2 2

年間総開催数25回

2)小児腫瘍カンファランス

腫瘍性疾患の集学的治療のため、小児血液腫瘍チーム、小児放射線診断部、外科系各科(小児外科、小児脳外科、小児泌尿器科、移植外科、歯科口腔外科、形成外科など)、放射線治療部と腫瘍カンファランスを開催した。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
2 1 2 2 2 3
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1 1 1 3 2 1

年間総開催数21回

4.2020年の目標・事業計画等

とちぎ子ども医療センター小児科は、小児科疾患の診療のみならず、同センター内、附属病院内のあらゆる診療部門と連携し、小児の全ての疾患領域に対して高度かつ最新の医療を提供する。来年の目標として、①小児科専門診療部門各領域における小児高度医療の推進、難治性疾患の治療成績の更なる向上、②重症児、慢性疾患児の診療や小児救急医療における地域医療機関とのネットワーク構築、③慢性疾患児の成人へのトランジションにおける地域医療機関との連携構築、④小児科医育成の継続、を掲げる。

5.過去実績